狂牙
MIN:作

■ 第5章 血の連鎖9

 キャアキャアと言いながら、美由紀と千佳はアタッシュケース内の淫具を漁っている。
 美由紀と千佳はこの時点で、お互い素っ裸になり、その全てを晒け合っていた。
 千佳が、不思議そうな顔で一つの淫具を摘み上げると、マジマジと見つめる。
「ほほ〜ぅ、お嬢ちゃん、それに目が止まったかい? 好き者だねぇ〜…。それは、昌聖様のお蔵入りの中でも、特別製のセットだよ。それは、パーツの一つで、このブラジャーと、この手袋がワンセットに成ってるのよ」
 美由紀はそう言いながら、千佳の目の前に黒いゴム製のブラジャーと手袋を差し出す。
 千佳が不思議そうに首を傾げると
「これは、機能の欠点が問題じゃなく、操作性に難点が有って、昌聖様はボツにされたんだけど、私はこれの操作マスターしちゃったんだよねぇ〜」
 楽しそうに言いながら、千佳の身体にブラジャーと三又のバイブを装着した。

 ブラジャーは全体的に滑りを帯びたような触感の内側に、厚手のゴム素材が全体をしっかり覆う。
 それは乳房がスッポリと収められる構造で、ブラジャーと言うより、二連キャップと言った感じがする。
 内側には無数の吸盤が配置され、その中の一つに乳首を収めると、上半身は終了。
 股間には三又のバイブがアナル・オ○ンコ・尿道に入り、クリ○リスが固定された。
 それを、ゴム製のショーツを穿いて、固定すると準備が完了する。
 美由紀はニヤリと笑い、両手に手袋を嵌めると
「えへへへっ…。行くわよ〜」
 楽しそうに呟いて、右手の五指を動かし始めた。

 千佳は途端に真っ赤な顔になり、股間を押さえて
「きゃふ〜〜〜〜〜ん、あっ、ひゃん! くひぃ〜〜〜っ、あひ、あひ、ひぃ〜〜〜ん」
 蹲ったまま、ビクンビクンと腰を跳ね上げる。
「ふほほほっ、どう? 凄い刺激でしょ〜? でもね、これは、まだまだ序の口よ。ほら、こうしたらどう?」
 美由紀は右手を立てて、人差し指を右回転で回し、親指を波打たせ、中指は上下に振り、薬指を揺らして、小指を握り込む。
「みぎゃ〜〜〜ん! らめ、らめ〜〜〜っ! あきゅ! ひん! きゅふぅ〜〜〜ん! いひゃん! ほんなの! らめ〜〜〜っ」
 複雑に腰から下を跳ね動かし、涎を振りまきながら、必死に制止を訴えかける。

 美由紀はそんな千佳を楽しそうに見下ろしながら、右手の動きをピタリと止めると、今度は左手を動かし始めた。
 すると千佳は、両手で乳房を抱きしめ
「くにゅぅ〜〜〜ん! きひ、くぅ〜ん、あっ、あっ、あひぃ〜〜〜っ」
 グネグネと上半身を波打たせる。
 千佳の反応を見た、美由紀は止めていた右手を再び動かし、十指を複雑に操り始めると、千佳の身体はビクビクと跳ね暴れ、口は大きく開いたまま、声も出せずに悶えきっていた。
 美由紀のデモンストレーションは、物の10秒程で終わったが、千佳は息も絶え絶えで、虚ろな視線を床に投げ、ビクビクと身体を痙攣させている。

 美由紀は手首についているスイッチを切ると
「どう? 凄いでしょ…。この手袋には、ジャイロなんたらが入ってて、手の縦横や裏表で、バイブやブラの刺激が変わるの。操作方法が超面倒臭いけど、覚えたらこの通り。昌聖様の作った道具でも、5本の指に入る快感の強さよ」
 千佳に楽しそうな声で、丁寧に説明した。
「ひぇ〜! い、今ので、一番じゃないんですか! ご、5本の指って…まだ、上が有るって事ですよね…」
 千佳は何とか身体を持ち上げ、美由紀に問い掛けると
「うん。一番凄いのは、今、ここには無いんだけどね…。あれは、気が触れるわ…。まぁ、作った昌聖様が驚いて、封印しちゃったぐらいだからねぇ〜…」
 美由紀は遠い目をして、千佳に告げる。

 千佳はその言葉を聞いて、ゾクリと震え上がり
(ちょ、ちょっと…。これでも、気が触れそうだったのに…。ううん…、これを使って快感に馴れた人が、気が触れそうって…どんな物なのよ…)
 昌聖特製淫具の恐ろしさを痛感した。
 呆然とする千佳に、美由紀が近付くと
「さて、次は私のテクニックよ。体感してみてね」
 あっと言う間に、身に付けている物を剥ぎ取り、千佳を全裸にすると愛撫を始める。

 千佳の張りのある美乳に、美由紀の白いしなやかな指が舞い降り、肌の表面を指の腹が撫でるように這う。
「あうっ、く、くすぐったい…」
 千佳は身体をビクリと震わせ、戸惑ったような視線を美由紀に向けると
「うふふっ、千佳ちゃん敏感なのね…、良い事よ…。ほら、もっと力を抜いて、感じるままに身体を任せて…」
 美由紀は妖艶な微笑を浮かべ、千佳を促す。
 美由紀の言葉に、千佳は小さく頷くと緊張を解き、体の力を抜いた。
 千佳の身体から力が抜け、柔らかさが増すと、美由紀の両手は掌を当てながら、ヤワヤワと千佳の全身を動き始める。

 美由紀の手は、掌が何かを確かめるように這い進み、指が妖しくくねって何かを探していた。
 美由紀の指先は、時に先端で突き、時に腹で撫で、指先で押し込み、爪で掃く。
 千佳は複雑な美由紀の指の動きで、徐々に肌に熱が籠もるような感覚にとらわれた。
「あ…あぁ〜ん…、うふぅ〜…、はんっ、はんっ…あはぁ〜〜〜…」
 いつの間にか、千佳の目は潤み、半開きの口から熱い吐息が漏れ始める。
 数分千佳の身体を撫でていた美由紀が、千佳の身体に密着すると
「うふふっ…、解ったわ。千佳ちゃんの感じる所…、少し本気を出したげる…」
 耳元に妖しく宣言した。

 美由紀の右手が、千佳の乳房に移動すると、掌を押し付け指先がめり込むほど握り締め、激しく揉み始める。
「千佳ちゃんは、こっちの方が好みなのね…。優しくされるより、激しく蹂躙されるような愛撫…」
 美由紀は言葉通り、千佳の乳房を両手で荒々しく揉み、乳首を軽く抓り上げた。
「きゅふ〜〜〜ん…、美由姉、それ気持ち良い〜〜〜…。あん、もっと〜〜〜…」
 千佳は顔を真っ赤に染め、興奮した声で美由紀におねだりする。
「うふふっ、あわてんぼさんね…」
 美由紀は千佳の耳元に囁くと、左手の中指で右乳首、親指で左乳首に爪を立て、同時に右手を股間に滑り込ませると、人差し指と小指で大淫唇を開いて押さえ込み、中指と薬指をオ○ンコの中に差し込んで、親指をクリ○リスに添えた。
「まだまだ、これからよ…。もっと可愛い声を聞かせてね…」
 囁いた瞬間、美由紀はその技術を解放し、千佳の身体に刺激を叩き込む。

 乳首の外側に爪を立てた左手の親指と中指が、乳房の中心に押し込むように食い込み、細かく震え始める。
 股間に伸びた右手は、親指を支点に薬指と小指が円を描いて、クリ○リスと大淫唇を刺激し、オ○ンコの中の中指と薬指が、交互にGスポットを指先で叩く。
 背後から首筋に寄せた顔は、千佳の耳たぶを犬歯で甘噛みしながら、舌先が縁に沿って這っていた。
「あひゅん、ひゃん、あん、くひ〜〜〜っ…。美由姉凄い! 凄く感じる〜〜〜っ! やん! らめ〜〜〜っ」
 千佳は、同時に強い愛撫と優しい愛撫を同時に加えられ、快感を激しく揺さぶられる。
 無意識に逃げようと、身体を動かすが、背後から美由紀に身体を密着され、腕の外側から回された両手は、千佳の乳房を絞り出すように絡められていたため、前後左右に逃げ場は無く、美由紀の腕の中で藻掻くのがやっとだった。
「あん、ひぃい〜〜〜っ、あっ、あっ、あはぁ〜〜〜ん…らめ…、らめ…、お、おしっこ…れる〜〜〜っ!」
 千佳の身体がビクビクと振るえ、オ○ンコの奥から大量の潮が噴出し、余韻に浸るまもなく、腰が激しい痙攣を起こし、尿道から小便が迸る。

 千佳の身体は弛緩し、全身を痙攣が襲って、半開きの口から涎が垂れた。
 焦点の合っていない千佳の瞳は、宙を彷徨い涙が流れている。
「どう? 女の愛撫…。子宮を突き抜けるような刺激じゃないけど、これはこれで凄いでしょ?」
 美由紀は千佳を抱きしめ、優しい声音で耳元に囁く。
 だが、千佳はそれどころでは無かった。
 挿入を伴わない愛撫で、全身の感覚が敏感になった千佳は、美由紀の囁きにさえ反応し、ビクビクと痙攣を強める。
「あら、あら…。本当に敏感なのね、可愛いわよ千佳…」
 美由紀は千佳を抱きしめながら、首筋に舌を這わせた。
「あう、あう、うきゅぅ〜〜〜っ…、らめ…美由姉…。も、もう…ゆるして…」
 美由紀の舌の動きに、千佳は弱々しく身じろいで、涙声で許しを請う。

 美由紀は少し意外そうな顔をして、直ぐにそれを引き締め
「千佳ちゃん? この程度で音を上げるの? なら、もう帰りなさい。こんなの扉をノックしたような物よ…。その程度の覚悟なら、この先絶対に堪えられっこ無いわ」
 千佳の身体を離すと、冷たい声で告げた。
 放り出された千佳は、その声で我を取り戻し、自分の言った事に気付く。
(だ、駄目! こんな事で…。もっと、頑張らなくちゃ…。私達には、間違いなくこの技術が足りないの。これを覚えて、私がみんなの中で、一番になるの!)
 千佳は、余りにも不甲斐無い自分の態度に叱咤しながら、自分自身が目指したものを思い出し、奮い立った。

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