狂牙
MIN:作

■ 第5章 血の連鎖11

 昌聖はジッと1人悩んでいた。
 自分の友人が、[マテリアル]の餌食になった事を。
 自分は、何をすべきか?
 指示を守り、一切の[不干渉]を貫くべきなのか?
 それとも、指示を無視して、啓一達を助けるべきなのか?
 他の組織ならまだしも、相手は[マテリアル]である。
 確実に非道の限りを尽くし、生命の危険性まである。
 だが、それは同時に関与する自分の身にも降りかかる。

 昌聖は、自分自身が傷つく事を怖れている訳ではない。
 美咲達を、悲しませる事をしたくないだけだった。
 だが、その考えも収束し始める。
(ふう…。何をどう言おうと、僕の悩んでる事は[保身]だな…。こんなんじゃ、歩美達に虐められてた時と同じじゃないか…。僕は、殻を破り自分を変えた。なら、僕のやる事は1つだ)
 昌聖の目から迷いが消え、目つきが鋭くなる。

 昌聖の腰の上で、乳房を捏ねながら腰を振っている美咲が、昌聖の心境の変化に気付き
「ハア、ハア…ご主人様…。あくぅ…私どもは…、あん…如何い…たしましょうか…」
 荒い息を吐きながら、問い掛けて来た。
 昌聖はニッコリと笑い、美咲に手を伸ばすと胸に引き寄せ
「美咲には叶わないな…。直ぐに僕の気持ちがバレちゃう…。取り敢えず、僕が現状を調べて指示を出すよ。それまでは、待機してて」
 微笑みながら、美咲の唇に口吻する。
「んふぅ〜〜〜っ…、ん、ん〜っ…ぴちゃ、ちゃぷ…は、はい…ぬちょ…わ、わかりました…ずぞっ…待機します…」
 美咲は昌聖の口吻に感じながら、指示に従う。

 館の大きなベッドの上で、昌聖は美咲を抱いていた。
「ごめんね、考え後としながら美咲を抱くなんて…」
 昌聖が美咲に謝ると
「あん…、いえ…み、美咲は…ご主人様の…奴隷です…あくぅ…ど、どのようにも…あぁ〜…おつかい…くぅ〜ん…ください…」
 美咲は眉根に皺を寄せ、身体をくねらせながら昌聖に答える。
「ふ〜ん…好きに使って良いの? じゃぁ、好きに使うね」
 昌聖は悪戯小僧のような顔で美咲に笑いかけると、美咲の顔がピクリと引きつり
「は、はい…。ど、どうぞ…ご主人様…」
 唾を飲み込み、返事を返す。

 昌聖は美咲を抱きしめたまま、体勢を入れ替えて仰向けにさせると、美咲の膝の裏に手を添え押し上げる。
 M字に開脚した美咲が、両手を膝の裏に当て自分で足を持つと、昌聖は美咲の乳房に両手を添え
「う〜ん…。美咲のオッパイは、やっぱり綺麗だね、揉みごたえも最高。さて、美咲の可愛い声をいっぱい聞かせて貰おうかな。美咲も許可は気にしないで、好きに逝って良いよ」
 美咲は下から昌聖をジト目で見詰め、顔を真っ赤に染めながら
「はい、ご主人様。美咲のオ○ンコをお好きなようにお使い下さい。美咲は淫らに感じる姿といやらしい声を上げますので、お楽しみ下さい…」
 昌聖に告げた。
 昌聖は悪戯小僧の微笑みを強め、美咲の顔に顔を近づけ、頬に口吻すると
「行くよ…。ほら、いっぱい感じろ」
 腰をグラインドさせ、チ○ポを出し入れする。

 ニチャニチャと湿った音が響き、美咲の口から大きな吐息が溢れ
「あくぅ〜〜〜っ…、ご、ご主人様…、あん、感じる…。おちんちんが…おちんちんが…美咲のオ○ンコ…押し開いてる〜〜〜っ! あん、いっぱい…美咲のオ○ンコ…、ご主人様のおちんちんで、いっぱいに成ってます〜〜〜っ…」
 大きな声で、自分の状態を昌聖に報告した。
「ふふふっ…。美咲、可愛いよ…。ほらもっと感じて」
 昌聖は優しく微笑み、美咲に囁くと腰のスライドを大きく早く変える。
「あくん、あん、あん、あひぃ〜〜〜…、ご主人様…ごしゅじんさま…美咲…美咲、かんじます…、あん、しきゅうもグリグリされてる〜〜〜っ…きもちいい…、きもちいいの〜〜〜っ! ごしゅじんさま〜あう〜〜〜ん…、くる…きますぅ〜〜〜っ…、なみが…なみがくるのぉ〜〜〜っ…、あひっ、いちゃう…いちゃう〜〜〜…。美咲…がまんできない…あん、こんなに…はやく…。あひぃ〜〜〜っ…いきます…、あ、あ、あぁ〜いくぅ〜〜〜っ」
 美咲は昌聖が囁きを加え、腰を激しく動かすと途端に快感を制御出来ずに、絶頂を迎え身体を痙攣させた。

 グッタリと美咲の身体から力が抜けるが、両足の膝裏に添えられた手は、離されていない。
 まだ、昌聖から許可が出ていないからだ。
 美咲達は、昌聖が許可しない内は、命じられた姿勢を崩さない。
 そんな美咲に、昌聖は責め手を緩めない。
 昌聖の抽出は、一向に止まる気配を見せず、美咲の快感を掘り出し、再び高みに押し上げて行く。
 ヌチョヌチョと響く水音に、パンパンと肉を打ち鳴らす音が混じると
「くひ〜〜〜っ、あ、あ、あくぅ〜あん、あひぃ〜〜〜〜っ」
 美咲の上げる、意味を成さない淫声が重なる。
 美咲は昌聖が射精するまでに、大きく5回絶頂を極め、2回意識を飛ばした。

 失神で姿勢が崩れた美咲は、直ぐに目を覚まして
「も、もうひわけ…ごらいまへん…ごひゅひん…はま…」
 呂律の回らない言葉で謝罪し、必死に足を抱え込もうとする。
「もう良いよ美咲。後始末をしたら、今日は休みなさい」
 昌聖は美咲の頬を優しく撫でて、今日の奉仕の終了を告げた。
 美咲は昌聖と体勢を入れ替え、上に成るとシックスナインの姿勢を取る。
 昌聖のチ○ポを口に咥えお掃除フェラを始めると、昌聖が美咲の膣内から精液を掻き出し始めた。
 チュバチュバと念入りに唇と舌で舐め上げ、残滓を啜る美咲。
 昌聖は、美咲のオ○ンコから流れ落ちた精液を、胸板で受け止める。

 昌聖の指が美咲のオ○ンコから離れると、美咲はクルリと反転して、昌聖の顔を覗き込み
「ご主人様、頂いても宜しいでしょうか…」
 切なそうな表情で、懇願した。
「うん、お上がり」
 昌聖が許可を出すと、美咲は嬉しそうに微笑み、舌を長く伸ばして昌聖の胸板に顔を近づける。
 昌聖の胸板にペチャペチャと舌を這わせ、昌聖の精液と自分の愛液が混ざった物を、美味しそうに舐める。
 全てを舐め終えると、昌聖の足元に平伏して
「ご主人様。美味しく頂きました」
 昌聖に終了の挨拶を告げた。

 昌聖が頭を軽く撫でると、美咲はふらつく身体を持ち上げ
「今日は、夜伽は美由紀に成って居ります」
 ペッコリと頭を下げて告げ、寝室を四つん這いで出て行った。
 昌聖はベッドに身体を投げ出し、天井を見上げ
「美由紀か…。そう言えば、この3日間顔を見なかったな…。何してたか聞いてみよ…」
 ボソリと呟く。
 だが、昌聖は美由紀にその質問をする事が出来なかった。
 美由紀はその日、時間に成っても昌聖の家に訪れる事はなかったからだ。

◆◆◆◆◆

 美由紀と別れた千佳は、急いでアジト内にある自室に戻る。
 自分用に割り当てられていたマンションは、既に引き払われていたため、良顕がアジト内に用意した物だ。
 部屋は来客用の物で、20畳のリビングに10畳が2部屋と8畳が1部屋の3LDで、バストイレ完備の部屋だった。
 千佳は部屋に入ると、直ぐに美由紀から貰った淫具を8畳の部屋にしまい込み、シャワーを浴びる。
 美由紀の部屋を出た時には気付かなかったが、帰る途中で自分の異臭に気付いたのだ。
 3日間愛欲まみれに成っていた千佳は、淫卑な牝の香りに満ちていた。

 シャワーを浴びて人心地付き、髪の毛を乾かした時コールホンが成り
『千佳…。ちょっと、上がってらっしゃい…』
 乙葉の静かな威圧する声が響く。
 千佳は、怒られる事は有る程度予測していたが、乙葉の声を聞く限り、千佳の予想を遙かに超えていた。
 顔面を真っ青に染めながら、千佳は震え上がってダッシュをする。
[1分1秒でも待たせるのは、命取りだ]と、乙葉の声を聞いた千佳の身体が、無意識に取らせた行動だった。

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