哀妹:芽衣
木暮香瑠:作

■ めざめ6

芽衣は、裸で暗闇の中にいる。誰かの手が芽衣に触れた。
「だれ……、お、おにいちゃんなの……」
「あ、そうだよ。どうしたんだ?」
桂も裸である。桂がやさしく芽衣を抱きしめる。
「怖かったの、芽衣……とても怖かったの……」
芽衣は、桂の胸に顔をうずめて泣いた。
「おにいちゃん、抱いて……、もっと強く……抱いて……」
桂の指が、芽衣の股間に触れた。
「芽衣、濡れたんだろ? 大人になった証拠さ」
「……わ、わたし……、大人なの?……」
「ほら、感じるだろ? 大人になったんだな、芽衣も……」
桂の指は、確実にクリ○リスを捕らえ、コリコリと転がす。もう一方の手は、胸を弄る。そして、芽衣の尖りだした乳首を強く摘んだ。
「……ああ、そこ……、おにいちゃん……」
「いや、変……、わたし……変になっちゃう……もう、やめて……」
桂の指は、動きを止めない。芽衣の声が聞こえていないようだ。

「……芽衣、愛してるよ……」
「……あ、あ……や、いやンン……ねえ、おにいちゃん……」
桂の指が、芽衣の今まで何も導き入れたことない秘孔のなかに入ってくる。
「……ここか? ここがいいのか?……」
「……いっ、いい……あっ、ああ、そこ、い、いいっ、ううう……」
芽衣の胸が、桂の手で形を変える。強く、やさしく揉まれている。
「……ああン。ううン……そうよ、あ〜ん、おっぱい、たまらないっ……」
芽衣の口から、今まで言ったこともない台詞が、どんどん出てくる。
(ど、どうしたの、芽衣。この台詞、どこかで聞いたこと……ある……)
「……あ、ああ、いやっ……ど、どうして、こんなに感じちゃうの……」
(なっ、なに。どうなってるの? わたし……)
芽衣は訳がわからなくなった。
「……ど、どうすればいいの。……だめ、だめだよ……」
そういって、芽衣は桂の怒張を握り締める。
「おにいちゃんの……、硬くなってる。熱くなってる。」
「……芽衣を見て……こんなになったの?……」
芽衣は、桂のキスを受けながら、舌を絡めていく。桂の掌が、芽衣の体中を弄っていく。まだ硬さを残す、膨らみかけた相乳を、つんと引き締まったお尻の柔肌を、太ももの付け根から秘唇にかけて弄っていく。
「……いや……いやあン……ああ、入れてください。イカせて……」
桂の大きく熱い肉棒が、芽衣の縦裂を割って入ってくる。濡れた花弁を掻き分けて入ってくる。初めての結合なのに痛さは感じなかった。肉棒は、どんどん大きくなり、芽衣の秘孔の中を埋め尽くす。そして、熱く硬くなっていく。
「お、大きい。おにいちゃんの……、硬くて……熱い……」
芽衣は、桂の背中に両腕を回し、強く抱きついた。
「……一緒にイッてえ……ああン、おにいちゃん……」
今まで口にしたこともない言葉がすらすらと出てくる。
「うっ……あ、うう……」
芽衣は、喉を伸ばし仰け反った。
「……いっ、いい……あっ、ああ……い、いいっ、ううう……」
桂の怒張から、白くてネバネバした液体が芽衣の秘孔の中に広がった。
「……あっ、あっ、うあっ、イクぅ、イクイクう……」

「ううっ、う……、うう……」
芽衣はベッドの上で、海老のように仰け反った。そのとき目が覚めた。クリ○リスを指で擦り上げていたのだ。もう一方の手は胸にあてがわれている。
(はぁ、はぁ……、ゆ、夢……?、どうなってるの。わたし……)
芽衣は、昨晩の感覚を思い出した。自分の指で触って感じた感覚。夢の中で感じた感覚と一緒だ。そして、夢の中の台詞は、バスルームで芽衣の思ったことと、ラジオから聞こえてきた母の言葉とが台詞となっていた。母が父を呼ぶ『あなた』だけが『おにいちゃん』に置き換わっている。
(こ、これが……イク……ってことなの……)
何か心地よい感覚、身体のけだるさが芽衣の身体を支配していた。
(きのうのおかあさんも、……こんな感じだったの?……)
芽衣は、何気なくパジャマの上から、股間に手を持って行った。
「いやだぁ。また……、濡らしてる……こんなに……」
パジャマに大きな染みが出来ている。パジャマの上から解るほど、そこは濡れていた。

そのとき、一階から母の声がした。
「芽衣……。いつまで寝てるの。
早く降りてらっしゃい……。ご飯よ」
「は、はいぃ。起きてる。すぐ降りてくぅ……」
芽衣は慌ててパンティーを着替え、服をきた。濡れたパンティーとパジャマを一緒に丸め、ベッドの下に隠す。そうして、一階に降りていった。

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