哀妹:芽衣
木暮香瑠:作

■ 覗かれていた秘密3

 3人が部室を出て行った後、芽衣一人が部室に残された。

 芽衣にとっては、兄との秘密をいられたこともショックだったが、嘘つきと決め付けられたことも同様にショックだった。
「わたし、嘘つきじゃないもん……」

 窓の外からは、校庭で部活動をしている運動部の掛け声が聞こえてくる。その声が、今自分が縛り付けられているのが、学校の中であることを、あらためて自覚させる。足をM字に開き、椅子の肘掛に乗せ縛られている。その格好をあらためて自覚すると、羞恥心が湧き上がってくる。スカートで股間は隠れているが、股を大きく開いている。
(いやだっ、わたし、なんて格好しているの。恥ずかしい……)
 部室の窓は、擦りガラスで出来ていて、外から中を見られることはない。ドアもちゃんと閉められている。芽衣の前には、真っ黒のカーテンに覆われている暗室があるだけである。誰にも見られていないことは解っていても、自分のとっている姿勢が恥ずかしいことには代わりなかった。芽衣は、自分を縛っている縄を何とか解こうと、自由になっている手を椅子の下の結び目に伸ばした。
「うううーーーん。だめっ、届かない」
 芽衣は身体を折り曲げる。腰と両股をしっかりと縛り付けられていては、腕の届く範囲も限られていた。必死で腕を伸ばしてみるが、椅子の肘掛とそこに縛り付けられている自分の太ももが邪魔をして、腕は結び目まで届かない。ただ椅子がガタガタと揺れるだけだ。

 芽衣は、自分の採らされている格好を確認するように、スカートを捲ってみた。そこには、M字に開かれた両股の挟まれて押し出されたように、真っ白なパンティーに包まれた恥丘が盛り上がっている。木綿の白いパンティーが、抜けるような白い柔肌の太股を左右にV字に分けている。生肌の柔肌が、擦りガラスの窓から差し込む7月の日差しを受け、輝いている。
「いやっ、恥ずかしい……。なんて格好してるの、わたし。学校の中で……」
 芽衣は、頬を真っ赤に染め、慌ててスカートを直した。

 柴田達は、しばらく帰って来ないだろう。窓の外からは、相変わらず運動部の掛け声が聞こえてくる。その中には、兄がキャプテンをしているサッカー部のものもある。芽衣は、兄の声が聞こえたような気がした。芽衣は、スカートをゆっくり捲り、自分の股間を見た。パンティーに包まれた恥丘がぷっくりと膨らんでいる。その中央に、縦に刻まれた亀裂が走っている。
「ここに、昨日、お兄ちゃんのものが入ったんだわ」
 昨日のことを考えただけで、芽衣の身体は、中から熱くなる。初夏の日差しを浴びた部室は、ドアも窓も閉ざされていることもあって、蒸し暑かった。その熱さも相まって、芽衣のパンティーは汗を吸い、股間の縦列がはっきりと分かるくらいに媚肉に貼り付いている。芽衣は、その縦皺に沿ってそっと人差し指を這わした。
「ここに……、おにいちゃんのが……」
 指先が、縦皺の終わり近くに達したとき、芽衣は声を発した。
「うっ、」
 芽衣の頭が、ビクンと後ろに仰け反る。尖りだし始めた淫芽に指先が触れ、指先から脳天に向かって電流が駆け抜けた。芽衣は、慌ててスカートを元に戻す。
(なにしてんの、芽衣。ここは学校の中よ……)
 頬を赤く染めた顔であたりを見渡した。人の気配はどこにもなかった。
(だめ、だめ……。こんなとこでなに考えてるの、芽衣……)
 ダメだと思えば思うほど、昨日のことが映像となって芽衣の頭の中に蘇ってくる。裸体にエプロンだけを付け、白く丸いお尻を後ろに突き出している。その柔肌の尻たぶを兄の大きな手が掴み左右に開き、剛直が媚肉を割って出入りしている。その剛直は、芽衣の泡だった愛液でヌルヌルに光っていた。実際には見てない映像までが、はっきりと頭の中に写しだされる。

「ダメだよ、芽衣……。ダメッ、ダメ……」
 無意識のうちに、芽衣の右手はスカートの中に忍び込んでいく。左手でしっかりと押さえたスカートの中を、右手が左手の制止を拒むかのように割って入っていく。身体を熱くしていた熱が、股間の中央に集まってくる。スカートを押さえた手は、その下に忍び込んだ掌を上から押さえる。行為を止めているのではなく、忍び込んだ指を恥丘に強く押し当てるかのようにスカートの上から押さえ込んだ。
「あぁっ、だめぇ……。ここは学校の中だよ、芽衣……」
 芽衣の意識とは関係なく、スカートの中に忍び込んだ指が動きだす。中指が、縦列に沿ってゆっくりと動いている。親指は、クリ○リスの上に置かれ、それをクリクリと転がす。
(ダメだよ、おにいちゃん。そんなとこ触っちゃあ……)
 芽衣の意識を、昨日の記憶が支配していた。親指は、容赦なくクリ○リスを刺激し続ける。中指は、パンティーの布地を強く秘孔に押し込んでいく。グシュッという音と共に、蜜壷に溜まっていた愛液が流れ出し、布地に吸い込まれていく。もう、芽衣の耳には、窓の外から聞こえていた校庭の部活の掛け声も聞こえなくなっていた。

 芽衣は、スカートを押さえていた手を胸に持って行った。ブラウスの上から胸の膨らみをそっと包む。兄に揉まれた感覚が蘇ってくる。
(あぁ、そこ……。そんなに強く揉まないで……、おにいちゃん……)
 掌にぎゅっと力を入れると、ブラジャーの布地が尖りだしていた乳首に擦れ刺激を与える。
「いっ、いぃ……」
 芽衣は、ブラウスの上から乳首を摘み、掌全体で胸を揺さぶった。

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