哀妹:芽衣
木暮香瑠:作

■ 謝罪奉仕5

「はぁ、はぁ、はぁ……、イっちゃった。イっちゃったのね、芽衣……」
 芽衣は、床に横たわったまま小さな声で呟く。絶頂の余韻に、芽衣の背中が大きく揺れている。横たわったままの芽衣に、真由美が声をかけた。
「芽衣ちゃん、おばさんたち、来たみたいよ」
 体育館の外で、車が止まる音がした。バタンッと、ドアの閉まる音が聞こえた。
「えっ、えっ、ど、どうしよう……。か、隠れなくちゃ」
 芽衣は、慌しく立ち上がり、女子更衣室に向かおうとする。
「芽衣ちゃん、こっち。女子更衣室は危ないわ。おばさんたちが入ってくわ」
 真由美が芽衣を、男子更衣室の方に導いた。
「はっ、はい……」
 芽衣は、真由美に導かれるまま男子更衣室に向かった。手で胸と股間を隠し、内股で更衣室に向かって走っていく。芽衣が男子更衣室に入ると同時に、ママさんバレーのおばさんが体育館に入ってきた。
「あら、まだ片付けてないの? ネット張るから、早く片付けてね」
「はーーい。すぐ片付けまーーす」
 芽衣の耳に、ママさんバレーのおばさんと男子部員の話声が聞こえた。

 男子更衣室の中で、芽衣は蹲り泣いていた。芽衣の着替えは、女子更衣室に置かれたままである。服を着ることもこの場から逃げることも出来ず、裸のまま蹲って泣いている。しばらくすると、体操器具を片付け終わった男子体育部員と一緒に、女子たちも入ってきた。
「はい、芽衣ちゃん。これ、着替えよ」
 真由美が、女子更衣室に置かれたままだった荷物を持ってきてくれた。芽衣は、荷物から下着を手に取り、履こうとする。
「み、みないで……。お願い……」
 芽衣は、かなわぬ願いと知りつつも男子たちに言い、背を向けてパンティーに脚を通そうとする。
「芽衣ちゃん、彼らに口止め、しなくていいの?」
「えっ、……」
 芽衣は、驚いたように振り返った。
「口止めよ。彼らに喋られちゃこまるでしょ、今日のこと。自分から裸になって、おしゃぶりしたこと。」
「は、はい……。きょ、今日のことは……、誰にも話さないでください。お願いです」
 芽衣は、パンティーを手にしたまま、男子部員たちに向かって頭を下げた。
「何もなしにお願いだけしちゃぁ、だめじゃない。芽衣の下着をあげるのと交換で、誰にも喋らないって約束でどう?」
真由美の提案に、男子部員たちは乗った。
「う、うん。それでいいよ。おれ、パンティーがいいな」
「オ、オレ……、ブ、ブラジャー……」
(ああ、下着と交換で、お願いするしかないのね……)
「め、芽衣の下着……、差し上げますから、今日のこと……、内緒にしてください」
 芽衣は、ブラジャーとパンティーを差し出した。芽衣の下着を手にした男子部員たちは、それを鼻に持っていく匂いを嗅ぐ。
「ああ、芽衣ちゃんの匂いだ。興奮するなぁ……」
 パンティーの船底を匂っている。
「甘い匂いがするよ、ブラジャー……。ミルクの匂いだ」
 ブラジャーのカップの中を匂っている。
「芽衣のスケベ汁、付いてんじゃない? あんなに濡らしてんだもん」
「ほんと、私、イクとこ、はじめて見た。あんなに乱れるのね」
 女子部員たちも、芽衣のパンティーを覗き込みながら言う。。
「は、恥ずかしい……、匂いなんか嗅がないで……。濡らしてなんかいません……」
 恥ずかしさに、両手で顔を覆いうずくまる芽衣に女子部員たちが話し掛けた。
「私たちの口止めは、何と交換してくれるの?」
「そうだよね。別に芽衣の持ち物で欲しい物はないし……」
「一日奴隷奉仕ってのはどう? 一日、何でも言うこと聞くっていうの。これがいいな!」
 芽衣は、同性に、おしゃぶりしながらイってしっまたところを見られた恥ずかしさから、女子部員たちの提案を断る気力さえ失っていた。

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