哀妹:芽衣
木暮香瑠:作

■ 羞恥一日奴隷8

 芽衣の縦列の中でバイブレーターがブーーンという音と共に、細かい振動を送りつづける。昨日、兄にバイブで責められた記憶が蘇る。バイブに感じ、イく直前で、何度も止められた感覚を身体が覚えていた。
(ダ、ダメ、感じちゃダメ、玩具なんかで……感じちゃあ、ああ、だめ……)
 芽衣は、顎を引き唇をかんだ。ひしひしと押し寄せる官能の波に、必死で耐えようとした。額からは大粒の汗が浮き出ている。桂に抱かれるこの部屋で、みんなの見てる前ではイくわけにはいかなかった。家族さえ知らない、2人だけの秘密が詰まったこの部屋でイきたくなかった。

 川田は、バイブの根元にあるスイッチを切り替えた。バイブは、ブーーーンという振動にクネクネという動きが加わった。クネクネとした動きは、芽衣の膣壁を掻き回し、小刻みな振動を膣の上に下に、左右にと送りつづけた。バイブの振動に、芽衣の意識が掻き乱される。
(ああ、おにいちゃんがイかさせてくれなかったから……。昨日……、イかさせてくれなかったから……)
 芽衣は、昨日、イかさせてくれなかった兄を恨んだ。昨日の燃え残った火が、今朝、夢を見させた。そして、今、燃え上がろうとしていることに気が付いた。
「う、ううっ……だ、だめえ……あ、ううっ」
 バイブに塗られたクリームが、芽衣の愛蜜と溶け合いヒダ肉に絡み付いていく。白い泡となって、亀裂を覆い隠そうとしていた。
「芽衣、イっちゃいなさいよ。いつも使ってる玩具なんでしょ?」
 川田が、バイブを前後に揺すった。
「う、ううっ……う、動かさないで……あ、ううっ」
 川田は、バイブをさらに奥へと押し込む。バイブの根元から枝分かれした突起が、芽衣のクリ○リスを捕らえた。
「う、ううっ……そ、そんな……あっ、あっ、い、いいいっ……あっあああああ……」
(これは、私が望んでイくんじゃない……。イかされてるの、不可抗力なの……)
 そんな思いが、芽衣の脳裏に浮かんだ。そのとたん、心の奥深くに昨日から燻っていた官能の種火が、一気に燃え出した。
「いいっ……いいっ、どうして、どうしてこんなに……ああっ、ああああああ……」
 芽衣は喉を退け反らし、アクメを迎えようとしていた。

 ビデオカメラを構えていた藤原が、柴田に耳打ちした。
「おい、あのクリーム、効いてるのか?」
「ああ、効いてるみたいだな。でも、あの催淫クリームの効き目はこんなもんじゃないぜ。本当の効き目はこれからさ。お楽しみはこれからさ」
 柴田は、藤原の耳元で小声で答え、にやりと目を輝かせた。

 押し寄せる官能の波に、芽衣の意識が遠のく。兄の怒張と同じサイズのバイブに犯され、桂に抱かれているような錯覚が芽衣を襲う。うっすらと瞼を開くと、いつもと同じ風景が広がっている。いつもと同じ天井の模様、同じ壁紙、同じ蛍光灯……。兄に抱かれるとき見るものと同じ景色が、そこにあった。
「ああっ、おにいちゃん……、もっ、もっ……」
(もっと……、おにいちゃん、奥まで……、もっと……)
 芽衣の秘孔を満たした剛直が、昨夜の不満足感を癒していく。
(おにいちゃん……、イってもいい?……、芽衣、イっちゃう、イっちゃいそう……)
 芽衣の身体が大きく波打ち、ビクッ、ビクッと痙攣した。
「いっ、いい……あっ、ああ……い、いいっ、イっちゃう、ああああああ………」
 芽衣は、仰け反るように喉を伸ばし気を失った。

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