三十路の性宴
一二三:作

■ 第一章 麦秋のホタル11

11、居酒屋。

 フーコが帰った後の土居達です、腹ごしらえにビヤホールに行く事に成り、淑子に薄い透けて見えそうなブラウスと、俯いたら尻の割れ目が見える超ミニのスカートを履かせ、タクシーを呼んで出かけました。
 初夏とは云え、夜のデパート屋上のビヤガーデンは満席でした、バイキングの肉、唐揚げ、野菜等を山ほど採って来て大ジョッキで乾杯です、飲みながら土居が、
「あれが俺のビルだけどな、あの屋上でSMパーティを遣りたいのだが如何かなぁ、此の辺ではあそこが一番高いから人に見られる心配が無いからな、SM企画会社からM女とS男を派遣して貰って、本場のSMを観たいと思うのだが如何だろう」
「そりゃぁー良いですけど、金が掛かるでしょうね」
「無論会費を取るよ、ディナー形式で1人50,000円で如何だ、途中中締めして其の後は有志だけの乱交パーティにしたい」
「あそこに何人這入れますかね」
「此処見て御覧、あそこより狭いのに、ざっと数えて200人居るよ、広さと場所に問題は無いと思うがね」
「50,000円の200人か、1千万円だ、悪くないなぁー」
「200人集まればの話だろう、欲張って大勢入れて、素姓の分らないのが這入って来て、後で揉めるのは厭だから人選が大変だと思うよ」
 剛と公一が息を弾ませて、
「遣りましょうや、俺達手伝いますから」
「そうセクな、こう云う事は会長に相談して、会役員が決める事だ、俺の一存では如何にも成らないのだ、一応進言して診る心算だ」
「実現させて下さいよ」
「好し、腹も太ったし河岸を替え様、1軒付き合うか、但し要らん事云うなよ」
 土居が連れて行った所は歩いて五分程の小さな居酒屋でした。
「いらっしゃい、会社の方ですか」
「お早うさん、会社の同僚です、剛と公一です、此れからチョコチョコ来るかも知れませんが其の時は宜しく」
「剛です」
「公一です」
「宜しくお願いします」
 女将さんが愛想よく、
「土居さん、奥に行きますか」
「奥空いてるの、そうしよう」
 土居達は奥の四畳半の部屋に通されました。
「飲み物何にされますか」
「ビヤホールで飲んで来たから、何時もので好いですよ、お前ら何にする」
「ビール下さい」
「つまむ物はお任せします、適当に出して下さい」
「カツオの良いのが這入ってますから遣りますか」
「其れ頂戴、其れと大将に、話が有るから手が空いたら此処に来て呉れる様に云ってよ」
「分りました、カツオ造って来ます」
 と言いながら淑子の胸を撫でて出て行った。入れ替わりに80Kg以上有りそうな店員さんが日本酒とビールと付き出しを持って来て皆の前に並べ、剛と公一にはビールを、土居と淑子には日本酒を注いで回り、
「直ぐに御肴出来ますから飲んでいて下さい、ごゆっくり」
 と言って立ち上りました、其の時店員さんの股間から、カチッ、と音がしました、土居と淑子には分って居るのですが、剛と公一には分りません、二人とも気にして居ない様です、只、はち切れそうなブラウスの胸には異常な形を見つけた様です。店員が出て行くと、
「あの人ニップルピアス入れてるのですか」
「気付いたか、オマ○コから音がしたの分かったか」
「なんか変な所から変な音がした様な気がしたのですが、あれもそうですか」
「そうなのだ、指輪が有ったでしょうが、割合此の指輪目に着き難いからな、だから俺や淑子の飲み物の嗜好まで知って居るのだよ」
「分らないなぁ、こんな身近にこんな人が居るなんて、想像もした事無かったよ」
「市内に何人居るのですか」
「俺達のサークルだけで約50人だ、他にもサークルが在るから数百人は居ると思うよ」
「一般の人は殆んど知りませんよね」
「其の通り、特権階級だけだ、金が掛かって口が堅い、だから一般には馴染まないのだよ」

「俺達は先輩のお下がりで我慢するしかないよね」
「淑子、裸に成れ、もう直ぐ肴が来るから」
「ハイ、御主人様」
 淑子は躊躇することなく、ブラウスを脱ぎ、スカートを脱ぎました、乳首にはリングピアスが光り、綺麗に剃りあげた恥丘の下の股間からは子供のチンチンの様な、クリトリス吸引筒が突き出て居ます、夕方観た乳房とお尻の赤い腫れは少し色褪せて居ました。
「お待たせしました、脂の一番のって居る砂摺りですから美味いですよ」
「大将、何時も旨い物食わせて呉れるね、恩に着るよ、大将も一杯いこうや、一寸話が在るのだが聞いて呉れるかい」
 淑子が大将に酒を注いでテーブルの上に仰向けに寝ました。肴の盛り合わせ俎板に成るのです、吸引器で吸い出されていたクリトリスの吸引筒が外され、真空筒の中で限界まで膨張し、皮膚は濃いピンク色に成って弾切れんばかりのクリトリスが出て来ました。
其処にワサビやマヨネーズが塗られ、七味唐辛子を振り掛けられ、此れも肴の一つに成ります、
皆其々に酒やビールを飲み、淑子の腹の上に並べられた肴をつつき、オマ○コに貯められた醤油を着けて食べます。
「良いですよ、今日は月曜日ですから暇ですよ、何なら店閉めますよ」
「大袈裟だなぁ、其処までは云わないよ、実はね、100人位のディナーを引き受けるとしたら幾等で遣れますか、結婚式クラスで」
「特殊なネタを除けば酒別で、一人3000円有れば御の字ですよ」
「そんなので出来るの、俺達ディナーショウに行ったら最低30,000円だよ、然もバンド無しのカラオケで歌手一人、大した料理も出てないけどね、出張でも」
「そりゃぁー、1流ホテルとは違いますよ、場所代と人件費がべらぼうに違います、あの料理なんか一人1000円ですよ。下拵えは此処で遣りますから大丈夫ですよ、何か予定が在るのですか

「今直ぐじゃないけどね、一寸考えて居る事が在るんだよ、其の時は力貸して貰えるかね」
「そりゃぁ日頃お世話に成っている土居さんの事だ、私で出来る事なら何でもします」
「お前ら、自分ばかり食わずに淑子にも食わせて遣れよ」
「ハイ先輩、オマ○コの汁一杯付けて食わせてます」
 其処へ女将さんが、
「大将、お客さんみんな帰られました、少し早いけど店閉めましょうか」
「そうだな、11時半か、ヨシ、閉めよう、看板落として玄関閉めてお前もマリと一緒に此処に来なさい」
 大将に戸締りを言い付けられた女将さんが、看板と店の灯かりを消し、玄関に施錠して皆の席に来ました。

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