三十路の性宴
一二三:作

■ 第一章 麦秋のホタル14

14、崖の上の館。

 土居が自分のベンツを運転して、海岸の小高い岬の上に在る高級会員制クラブ【ザ・鹿鳴館】の地下駐車場に車を入れ、1階ロビーまで螺旋階段を歩いて上がり、ロビーで会員証のチェックを受け、エレベーターで5階の展望レストランに這入りました。
 淑子は此処に来るのは3回目で、フーコは初めてです、フーコは今日まで此の建物が有る事は知って居ました。外国の首長、政府の要人、政財界の大物だけが利用する、自分達には縁の無い高級ホテルだと思って居ました。
 此のホテルこそ、此の地のSM界を支配するK氏の拠城です。三方が海から切り立った断崖で、進入路は一方しか有りません、地下一階は駐車場と調教室。一階はロビー、会議室、研修室。二.三階は個室。
四階はプレイルームと反省室。五階は舞台付レストランです、此処では華麗で苛酷なショウが繰り広げられます。要はK氏が粋を凝らしたSMの館で、設備は1流との事です。
レストランに這入ると、メイドエプロンの5人のウエィトレスが並んで最敬礼をし、
「お帰りなさいませ、御主人様」
 と言って5人が笑顔で駆け寄り、
「お召し物をお預かり致します」
 と言って淑子とフーコの着物を剥ぎ取りました。フーコは二人の着物を持って立ち去るウエィトレスの後ろ姿を観て驚きました、前から見れば、乳房も陰部もエプロンで隠れて居ますが、後ろから見れば、背中に紐のタスキが有るだけです、オーダーを取りに来た女の指には会員指輪が嵌まって居ました。
「何からお召し上がりに成りますか」
「そうだな、先ずビールと冷酒に、お任せのスタミナセット、お前達好きな物何でも注文しなさい」
「ハイ、御主人様と同じのをお願いします」
「無理しないで好いのだよ、何を食べても只なのだから」
 此処では利用料金の中に飲食費も這入って居るのです、利用料金は毎月銀行口座から引き落とされるシステムです。
S会員に成るには資産だけでなく、地位と名誉、既会員の推薦が必要です。M会員は御主人様の保証と奴隷誓約書が必要です。
 因みに此の館の維持管理運営費は其の筋からの助成金、奴隷の就労費、イベント収入等で賄われ、会員会費は其のまま積立金と成って残る位で、正会員が此処の利用料を引き落とされた事は有りません。
 飲み物と料理が来てビールで乾杯し、昨夜からの体力回復の為、3人とも黙々と食べました、やっと人心地に成って周囲を見渡すと、展望を考慮した、半円形の窓際に並べられた席に二組のカップルが這入って来ました。
一組は産婦人科の医師で一組は公認会計士です、二人とも土居はよく知って居ます、此の産婦人科の医師は、1週間前にフーコの子宮に避妊リングを入れた医師です、フーコは此処で会うとは思いませんでした。
 土居が手を上げて挨拶し、
「其の真ん中で一緒に遣りませんか」
 と誘いを掛けると、
「良いですね、そうしましょう」
 舞台の前、半円形席の中心の在る丸テーブルに3組7人が座りました。フーコを除く6人は顔馴染ですが、フーコだけは公認会計士組と医師の奴隷とは初対面です。
ウエイトレスが奴隷の着衣を剥ぎ取り立去りました、土居がフーコを丸テーブルの上に立たせ、未だ入会はしていないが近い内に入会の予定で有る事、其の為にこの間避妊リングを入れた事、やっと飲尿飲精が出来る様に成った事、クリトリス吸引器で肥大処理中である事、アナル使用が可能に成った事、等を紹介し、フーコの紹介が終わった処に飲み物や食事が運ばれました。
「房子さん、具合は如何ですか、オリモノは無いですか」
「はい、何とも御座いません、有難う御座いました」
 3組の御主人様の中で一番新参者の土居が、
「申し遅れました、此の度私が世話をする事になった井上房子、通称フーコです、年齢33歳、子持ちの後家です、実家はJA専務理事の井上家で、勤め先は南海興業です、住所は私のマンション、セントラルパーク1206号です。近日中に皆様に審査して頂き、正会員Mに登録したいと思って居ますので宜しくお願い致します、フーコ挨拶しなさい」

 フーコは咄嗟の事で挨拶の言葉が出ません、見知らぬ人の前で全裸で、之から自分が置かれる環境等、未知の世界に飛び込む挨拶言葉等考えた事も有りません、立ち上り、間を於いて大きく深呼吸して、やっとの思いで、
「井上房子です、何も分りませんが宜しくお願い申し上げます」
 此れだけ云って卒倒しそうになりました。穴が在ったら入りたいと云う気持ちは此の事でしょう。
「医師の斉藤です、此れは奴隷の【妙子】です、奴隷歴は10年、40歳、看護師です」
「公認会計士の坂本です、此れは奴隷の【アヤ】です、奴隷歴8年、32歳、東亜陶業事務員です、社長の夜の秘書でもあります」
 挨拶が終わり、フーコはやっと落ち着きを取り戻し、紹介された女性を観ると、皆さん乳首と臍にはピアスが光り、乳房の下側には番号、恥丘には夫々の奴隷名の刺青が彫られ、永久脱毛されて居ます、股を開けば其れなりの改造が施されて居る筈です。
「如何だフーコ、皆さんの様に早くピアス入れたくないか、感度と品格が抜群に良く成るぞ、其の為には奴隷誓約書を書く事だがね、言って置くが1度書いたら一生抜けられないよ、奴隷に生って良かったか悪かったか皆さんによく聞いて診て其れから決めなさい、皆さん良く教えて遣って下さい

「そうだな、食事終わったら皆で調教室に行きますか」
「そうですね、其れが近道ですよ」
「其れで決まりだな、其れでは新生奴隷誕生の前祝の乾杯と行きましょう」
 ワイワイ言いながら食事を済ませ、地下の調教室に移りました。移動中も女は全裸のままです、此の館内では駐車場と1階以外は女は全裸が原則です。
 エレベーターが止まり扉が開くと其処には頑丈そうは鉄扉が堅く閉まって居ます、扉のハンドルを回して中に這入ると、フーコには観た事の無い光景でした。
約10m×30m位の広い部屋の入り口左に透明アクリルで造られた大きな円形テーブルが置かれ、中程に婦人科開脚診療台が2列に4台設置され、其の1台毎の上には無影灯が設置され、何処も見逃さないぞと、恥ずかしい局部を照らす事でしょう。
左側壁には夥しい種類の、紐、ロープ、鎖が、其の横には様々な鞭や拘束具が整然と掛けられ、次に十字磔台、其の横にX磔台が設置されて居ます、其の横にはガラス製の滅菌保管庫が在り、中にはフーコが見た事も無い種々雑多なバイブやディルドウが殺菌灯の怪しい紫がかった青白い光の中で出番を待って居ます。
右壁側には三角木馬、レザー張りの馬、自転車2台、が置かれ、其の壁にはレジタル表示ボードが設置されています。

上を見ると、天井には2本のホイストレールに4台のホイストがセットされ、フックが垂れ下がって居ます。一番奥はガラスで仕切られ広い浴室に成って居る様です。
 此の光景を目にして、フーコは多少の想像はしていたとは云え一瞬恐怖心が頭の中を過ぎります、自分は是から如何なるのだろう、土居さんは助けてくれるのかしら、不安が一杯です、其処へ土居が、
「フーコ、此れからお前が奴隷に成る為の調教を皆さんからして頂くから其の覚悟をしなさい、何も怖がる事は無いのだよ、皆さんに出来て来た事だからフーコに出来ない事は無いよね、普段俺とするHの延長だからね、フーコは気持ち良いのが好きだもんね、調教で一杯気持ち好くして頂けるからね、床に正座して大きな声で皆さんに【井上房子が奴隷に成れますように御調教お願いします】とお願いしなさい」
「皆様井上房子が奴隷に成れますように御調教お願いします」
一気に言い終わったフーコは顔を真っ赤にしています、生まれて初めて今位屈辱感を味わった事は有りませんでした、然し、言い終わって看ると何だか踏ん切りが着いた気持ちに成り安堵感が湧いて来ました。
「其れでは先ず奴隷の盛装からだ」
 土居が革製の首輪を持って来てフーコの首に着けます、首輪には前後左右に金属の環が付いています、両手首、両足首にも金属環の付いた革製の枷を嵌められました。
「フーコよく覚えて置けよ、此れが奴隷の盛装だ、上級の奴隷に成ると此の上にニップルピアスやクリトリスピアス等からクリップやチエンで飾られる」
首輪の前の環にリードチエンが繋がれ、婦人科開脚診療台の所に曳かれて行き台に乗せられました。
 此の婦人科開脚診療台は特別製で、診療が目的で無く拷問が目的に作られて居ます、吸引ポンプ、注入ポンプ、通電装置、パルス発振装置、バイブレーション装置、洗浄装置、等、あらゆる拷問装置が内蔵されて居ます、無論台の回転は360度、上下動は床上20cmから1.2m迄、背凭れは水平−30度から+90度まで、開脚は180度まで自動駆動です。
 乗せられたフーコは両手の枷を枕の両脇に付いているフックに留められ、両足は脚台のフックに留められ150度まで開脚されました。
 フーコがこの様な診療台に乗ったのは、9年前愛子を妊娠した時以来です、其の時は腹部に白いカーテンが下ろされ、自分の下半身に誰がどんな事をしているのか見えなかったと思います。
が、此の診療台には仕切のカーテンは無く、誰がどんな器具を使って居るかが全部見え、正面壁の上部に設置されている大型液晶モニターには、自分が施されて居る事が克明に映し出されるのです、今も大股開きに成った自分の無毛の股間が大写しに映し出されて居ます。
 大股開きに成った股間から突き出している吸引器の中のクリトリスの膨らみ具合を確認され、吸引器が外されます、人差指第一関節位に膨らんでいたクリトリスが忽ち萎んで鶉豆位に成り、包皮の隙間から覗いて居ます、
「アハァー、痛痒いわぁー、痒いぃー、ジンジンしますぅー」
 長い間吸引されて血行が滞っていたのが、急に血行が良くなったので知覚が戻って来たのです、2.3分間は掻き毟りたい気持ちに成ると思われます。
 膨らみのあるアウタラビアをクリップで挟み、錘の付いた紐を繋いで両側に垂らします、フーコのオマ○コはバックリと開き、インナーラビアが半開きに成り、膣口から淫汁が潤んでいます。

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