三十路の性宴
一二三:作

■ 第一章 麦秋のホタル1

1、初めての旅行。

ズルン、ズルン、と云う規則的なエンジン音と身体に伝わる周期的な振動で目を覚ましたフー子は、混濁した頭のダルさに逆らうように静かに目を開けました。
部屋は真っ暗で、只一つ、大股開きM字開脚にされた股間にスポットライトが当てられ、其の画像が頭の横に置かれたモニターに映し出されて居ます、フー子の身体は明け方から此の婦人科診療台に繋がれた侭です、フー子はやっと昨日の朝からの自分を思い出しました。
――――――――――――――――――――
昨日の朝、御主人様と一緒に飛行機に乗り東京に着き、晴海埠頭から此の船に乗ったのは昼前でした。
御主人様から聞かされている此の3日間のスケジュールは、フー子達鹿鳴会の代表的15カップルが、某団体の男性15人と女性歌手1人(一世を風靡した有名歌手)の年次交流との事で、主として船上SMパーティだそうです。
鹿鳴会からフー子と一緒に出席したM女は、悦子さん達役員3人とベテランの11人と新人のフー子です、何故フーコが選ばれたのか分りません、御主人様にはもう一人淑子と云う若くて調教の進んだ先輩奴隷が居ます、そんな事を思いながら機上の人と成り周囲を見渡すと、30人全員が後方座席に割り当てられていました。
飛行機が離陸してベルト着用のサインが消えた途端、40mmΦの卵型電極を渡され耳元でささやく様に、
「其れをオマ○コに入れなさい」
 と命令されました。周囲を観ると皆さん腰を浮かせてゴソゴソ遣って居ます、オマ○コから出て居るリード線が発振機に繋がれスイッチが這入りました。
「お前は汁が多いから尻の下にハンドタオルを敷いて置きなさい」
 と言われ、ハンドバックからハンドタオルを取り出し尻に敷きました。子宮口をトントンと叩かれ、ピリピリと電気が走り、チクチクと針を刺すような刺激で喘ぎ声も出せず、只息を殺して目を閉じ堪えるしか有りません。
東京が近付きベルト着用のサインが点いて機内放送でベルト着用を告げられ、やっと悦楽忍耐地獄から解放され、あっちこっちから「ハァー」と云う吐息が漏れて来ます、フー子は此の1時間足らずの間に3回逝かされ其の度に御主人様の手を握り締め必死に耐えます、其の後は逝きっ放し状態でした。

今迄は大きな声で鳴き叫び身体を揺すって恥も外聞もなく快感を発散して居ましたが、今は声も出せず動く事も出来ません、体内から湧いて来る快感の表現が出来ない忍耐の辛さを思い知らされました。
夢現で機内放送を聞き、ぼんやりと雲の上を彷徨っている感じの時スイッチが切られやっと我に返ると御主人様が耳元で、
「早く入れている物を出して、タオルを汚物袋に入れてバックに仕舞いなさい」
 自分の前の座席の背凭れに在る汚物袋を御主人様が取り出されフー子に渡され、フー子は慌てて今もピク衝いている自分のオマ○コから卵型電極を抜き出し、尻に敷いてマン汁をたっぷり吸い込んだハンドタオルと一緒に汚物袋に収め、ハンドバックに仕舞いました。
 飛行機を降り、フー子は初めて歩く【動く歩道】に足を取られ、逝き過ぎで股関節がこわばって足元がふらつき、御主人様にすがり、雲の上を歩く心地でやっと空港を出て迎えのバスに乗り込みました。
 フー子は一番先にバスに乗ったので、最後部の4人掛けの席に座ると、続いて悦子と悦子の御主人様が来られ、後部座席は右から、土居、房子、悦子、会長、の4人が座りました。
「房子、とうとう来たのね、新入りで参加出来るのは滅多にないわよ、土居さんのお蔭ね、感謝しなさいよ」
「ハイ、キャップテン、何にも分らないので宜しくお願いしますわ」
「キャプテンはいけませんよ、悦子で好いのですよ、同じ奴隷ですからね、勘違いしない様にね」
「ハイ、すみません、つい日常が出て仕舞いまして、気を付けます」
「処で会長、今度の歌手は誰ですか」
「今年はT嬢らしいよ、大分塔は経ったが身体は抜群らしいよ、世間知らずで歌だけの人生で、つまらん男に騙されて借金地獄らしいからな、身体も大分改造されているらしいよ」
「T嬢と言えばもういい歳ですよね、身体は一度診たい身体ですよね、御相伴出来るのですか」
「多分大丈夫と聞いて居るよ」
「あの一世を風靡した歌手の身体は舞台で見るのとは大違いでしょうね

「僕も見た事は無いが、横には割れて居ないと思うよ、只、言える事はあれだけ男に騙されると云う事は随分オ○コが好きなようだね、ハハハハ」
「あの可愛い口で珍棒咥えて居る姿を想像すると堪りませんね」
「全くだ、今度は30人の男に3穴責めに逢うだろうな、今迄も遣って来てると思うよ」
「フー子滅多に見られない事だ、よーく見て置きなさい、此れからの参考に成ると思うよ」
「ハイ、是非拝見したいですわ、歌も唄われるのですか」
「ディナー形式で10曲くらい歌う筈だよ、楽団はカラオケで、素っ裸でね」
 猥談に花が咲いている時バスは港に着きました。此の間フー子のスカートは捲し上げられ、右から土居の手が、左から悦子の手がオマ○コに這入って居ました。


2、艶歌歌手。

事務局長が手続きを済ませ乗船です、某団体の方達は既に乗船済みの様です、フー子達が乗り込むと直ぐに出航しました。
 各組にWベッドの部屋が1室与えられ、フー子と土居は部屋に這入りベッドに腰を下ろしやっと寛ぎました。
 暫らくして船内放送が有り、船内諸設備の紹介や船内規則等の説明が有りその後、
「皆様は12時までに上甲板中央イベントホールにお集まり下さい、其の時女性は身体を清め奴隷盛装で御主人様にリードに曳かれて集まって下さい」
とアナウンスが有りました。
時計を見ると30分しか有りません、急いでトイレに這入り、覚えたての腸内洗浄を済ませ、ニップルピアスに飾りチエンを着け、ラビアピアスにも鈴を2個着け、革製の首輪、手枷、足枷を着けて全裸で御主人様のリードに曳かれ、船室外側の回廊を上甲板に上がりました。
 上甲板に上がるとベルボーイ姿の船員がフー子達の這入る入り口を指示して居ます、船首左舷の入り口を這入ると其処は舞台裏の楽屋のようです、全員の奴隷が揃った処で舞台に引き出され、奴隷が1列横隊に並び御主人様が其の後ろに並び舞台の緞帳が上がりました。
 客席にはAからE迄符号の着いた5卓の丸テーブルが並び1卓に三人ずつ某団体の男性が座って居ます、各テーブルには9脚の椅子が在りましたので、フー子達も其の何処かの席に着く事に成るのでしょう。
此の会を主催した某団体の会長から歓迎の挨拶が有りました、某団体と云うのは日本政財研究会と云う政治結社だそうです、此の15人の中に4人の代議士が居るそうです、残る11人は其の結社を金銭的に支える企業団体のお偉方ですが、皆さん仮面を着けて居られるので誰だか分りません。
鹿鳴会大野会長の返礼の挨拶が有り、船長からの祝辞が有って奴隷の紹介です、各奴隷には乳房の下側に彫られた番号を書いたカードが首に掛けられ、客席の男性は各番号毎に金額を書いて投票し、高い金額を付けた男性の左側に奴隷が座る事に成ります。
 ベルボーイから順次奴隷の、奴隷名、3サイズ、奴隷歴、特技、改造個所、等を紹介され投票が始まりました。
 三十万円でフー子を落札した男性は、Bテーブルの小太りで脂ぎった50歳過ぎの男性でした。

 フー子は土居が持つリードに曳かれてBテーブルに着き、落札者の傍の床に正座して、
「フー子と申します、本日は御指名有難う御座いました、誠心誠意お勤め致しますので宜しくお願い申し上げます」
「アア、宜しく、まぁ此処に掛けなさい」
と言って左隣の椅子を指差されました。
此の男性、仮面の中の眼光鋭く、声は訛声で威厳があり、如何にも精力絶倫の感じです、投票が終わり奴隷が其々の席に着いたのを合図の様に、オープニングショウの始まりです、
先ずディナーが出てシャンパンで乾杯し、中華料理のフルコースです、二皿目が出た時アナウンスが有り舞台にT歌手が呼び上げられました。
何時もの和服姿のT嬢は歳より大分若く見えます、あのデビュー時代の曲から始まりました。懐かしいヒット曲を次々と唄い、2,3曲唄うと衣装が変わります、和服からドレスに変わり、曲に合わせてミニスカートに成り、最後の13曲目になり、
「皆様、是よりT嬢の最後の曲に成ります、少し趣向を凝らしましたので最後まで御鑑賞願います」
T嬢は全裸で現れ、曲は天童よしみの【珍道物語】の替え歌で、題して【SM物語】でした。

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