M奴隷マミ
一二三:作

■ 女王様1

 マミはサプライセンターへ器具を取りに行く途中総婦長に呼び止められ、
「昼食後私の部屋に来て下さい」
事務的な口調で言われました。昼食後、マミは内心ビクビクしながら総婦長室の扉をノックしました。扉が開き総婦長に迎えられ応接セットに座りました。
「マミさん、隠さず言ってね。堕胎したのでしょう、妊娠させたのはG先生なの。全部話して頂戴」
外科部長就任歓迎会の日、総婦長以下関係婦長連に半ば強制的に押し付けられた、院内の悪しき慣習である人身御供として一夜を明かした最初の時から話しました。
縛られていて、コンドームを着けて下さいとお願いしたけど聞いて戴けなかった事、其の後も婦長さんから指示があってお会いした時も、コンドームを着けて頂けなく、直ぐに妊娠に気付きましたが、皆さんに心配を掛ける事だけは避けたいので無断で処置し、黙って居た事を話しました。
「そうだったの、御免なさいね、身体の方は大丈夫なの、G先生に何か言う事有りますか、私が責任持ちますから遠慮無く言って下さいね、堕す費用は如何しました、G先生に請求しましょうか」
「両親やパパには話しています。両親達は、そんなお前の身体で人様に文句の言える身分じゃないよ、愉しませて貰って有り難いと思いなさい。と云って居ますので御心配しないで下さい、此れを機会に避妊リングを入れましたので、今後は大丈夫だと思います。堕す費用はパパが全部出しましたから御安心下さい、請求する積りは有りません」
「好かったわ、貴女の御家族御理解が有るのね、悪くすると裁判沙汰に成りかねませんからね。じゃーG先生には何も言わないで良いのね。で、其の後も続いてるの、最近先生から要請が無いけど」
「手術室でオペが終った時言われます。月に一回位です」
「マミさん、何か欲しい物があったら言って、何でもするから」
マミは少し考えて、前に言われた事を思い出し、
「出来れば早く助産婦が取りたいのですけどお願い出来ますか」
「はい解りました」
テーブルの上の電話を取りダイヤルして、
「植田婦長、私の部屋に直ぐ来てくれますか、あ、そう、宜しく」
 教務主任の植田婦長が向かいの教務主任室から直ぐに来ました。
「何でしょう」
「婦長、お願いがあるの、此のマミさん助産婦受けさせて上げてよ、無論合格を条件にだけど。G先生について大分お世話になったのよね、お願いするわ」
「総婦長から言われたら厭とは言えないねー。但し勉強してよ、0点では持ち上げようが無いからね。まー此れから私が個人指導してあげるわ」
「有り難いわ、お願いしますね。時に婦長今夜空いてるの」
「今日ね、禿ちゃんが来ているのよ。久し振りに精一杯味わいたいのだって、先程電話して来たわ」
「そりゃーお楽しみだ。あの人外見に似合わずMとは知らなかったわ」
「今度此処の病棟増築が決まったので現場監督で2年位居るそうよ、当分退屈しないわ」
「そうなると又、私達は毎晩酒の相手させられるね」
「そう成りますね。マミさん一寸私の部屋に行きましょう。総婦長この話しだけですね、それじゃ」
マミは教務主任の部屋に同行しました。長くなったので教務主任からO婦長に電話して貰いました。眼科の簡単なオペだけだからゆっくりして来なさいとの事でした。
「マミさんはMだけ、Sは遣らないの。私はSでね、M男だけを調教しているの、M女は調教した事が無いのよ、M女も調教して診たい気は有るのだけど相手が居なかったの。マミさん私のM女になってくれる。さっき云ってた禿さんね、私のM奴隷を6年遣っているの。現場では荒くれ男達を顎で使っているけど、SMの時は死ぬ思いがするほど責められたいらしいの。M女の悦びもそうなのですか、今夜一緒にプレイしたいのよ」
「私は構いませんけど、私には御主人様が居ますので御主人様の許しが要ります。此れから電話で聞きますけど良いでしょうか」
「そうして下さい」
マミは須藤に電話して事の次第を話しました。須藤は気持良く、マミの為に成る事だから頑張りなさいと言って下さいました。
「婦長さん、お許しが出ましたのでどうか宜しくお願いします」
「勤務終ったら此処に来て頂戴、一緒に行きますからね、じゃー勤務に戻って下さい」
「有難う御座いました失礼します」
手術室に帰った時は4時でした。後片付けを手伝って其の日の勤務が終りました。着替えをして教務主任室に行くと植田婦長が待っていました。私は婦長さんから大きめのアタッシュケースを渡されました。病院の玄関からタクシーに乗り市内で一番高級な寿司屋に着きました。女将が出てきて、
「いらっしゃいませ、お待ちで御座います。どうぞ此方へ」
カウンターではなく奥の離れに通されました。
「お着きで御座います、どうぞ」
「おお、来た来た、待ってました。女将、直ぐ食べるからお願いしますよ」
「ハイ畏まりました。お酒は何時もので良いですよね」
と言って女将は下がりました。
「小峰さん久し振りね、紹介するわ、この子私のレコなの。今日からだけどね、マミと言うの、宜しくね」
「マミです、宜しくお願いします」
「小峰です、此方こそお願いします」
 如何見ても70歳近くのお爺さんと言った感じです。身長は180センチ位、中肉骨太で眼光鋭く威圧感があり、頭はツルツルに禿て、顔には老人特有のしわが見えましたが、健康的に日焼けした赤銅色でした。如何見ても是がM男には見えませんでした。
 料理が運ばれビールで乾杯した後、小峰さんは日本酒だけでした。
 食事をしながら、今度の工事は12階建ての病棟を建設するので工期は2年位掛かるそうでした。其の間、小峰さんは病院の一室を提供されて居続けるのだそうです。少し酒が廻った処で植田婦長が、
「此の子ね、禿チャンと同じくMなの、マミ、オッパイ出して見せてやりなさい」
マミは突然で躊躇しましたが、意を決してブラウスのボタンを外しブラジャーを押し上げて乳房を出しました。小峰さんはニップルピアスを見て驚いた様子でした。
 食事が終り、タクシーで、山の中に在るラブホテルに入りました。婦長と小峰さんがよく利用するホテルとの事でした。
 マミは、今迄同性のS女王様から責められた事が有りません、御主人様の命令で母や婦長さんから、御主人様の介添えとして責められた事は有りますが、S女王様は全く未知の世界です、女の泣き所を知って居る同性のSに責められるのです、今迄とは違うだろうなと覚悟を決めました。

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