桃香
木漏れ日:作

■ 30

「分かったよ……。」
「それとね…。」
「ん?」
「あたしをいっぱいイカせて…。」
「なんで?」
「なんでも!」

「わかった……。」
「約束だからね!」
「うん、もう寝よう明日早いし…。」
「うん…。」
私は部屋の電気を消した。
桃香が抱きついた。

翌朝。
起きたのは午前5時。
シャワーを浴び支度をする。
車が迎えに来たのは6時半だった。
駅で支線に乗る。
その後、特急が来るまで2時間ある。

「桃、何か食べよう…。」
「うん…。」
駅の蕎麦屋に入る。
待つ間、桃香に聞いた。
「楽しかった?」
「うん、また何処か行きたいね…。」

「そうだな、今度は海にするか?」
「うん!」
食事が済んで外に出る。
記念に何か買おうと思った。
「何がいい?」
「なんでも…。」

あれこれ見て携帯のストラップを買う。
同じ物を二つ。
「修と同じだね!」
桃香は嬉しそうにそう言った。
ホームに上がった。
後5分程で列車が到着だ。

「ねぇ…。」
「ん?」
「写真撮ろうよ…。」
「そうだな…。」
列車が到着した。
桃香が列車をバックにスカートを捲くった。

停車時間は短かった。
撮り終えて乗車するとすぐ発車した。
席に着くと桃香が言った。
「危なかったね!」
「ほんとだな…。」
私達の席は4人。
前の席には女が2人。

何時もの事だが桃香のスカートは短い。
それが座席に座ると服がずり上がり更に短くなる。
元々桃香には隠す気なんかない。
「足疲れた〜。」
突然そう言うと靴を脱いだ。
向かいの2人に見えないようにウインクしてきた。
>悪戯<の合図だ。

桃香は座席の上で膝を抱く。
しかも僅かに膝頭を開く。
良く見ればマ〇コが見える筈だ。
前の席の2人も初めは気がついていなかった。
変だな、思う。
まさか? ノーパン?

2人は凝視する。
やがてノーパンであることに気がつく。
「おねぇちゃん何見てるの?」
桃香が聞く。
「え? 見てないけど?」
ととぼける。

「そうぉ?」
「そうよ…。」
「ふ〜ん。」
私は寝た振りをする。
「お兄ちゃん…。」
「ん?」

「喉渇いた…。」
「何か飲むか?」
「うん!」
暫くして車内販売が通る。
コーヒーとジュースを買う。
桃香はうまそうに飲んだ。

「おにいちゃん……。」
「ん?」
「おしっこ…。」
「一人で行けるか?」
「うん…。」
桃香が立ち上がる。

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