夢魔
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■ 第21章 暗躍6

 明日香は声も無く激しい絶頂を迎え、佐山の言うとおり身体のあらゆる穴から、体液を撒き散らす。
 人として最も恥ずかしい行為も、ここの住人にとっては、何の躊躇いも無い。
 何故なら彼女達は、人では無いのだから。
 悪魔に魅入られ、人としての権利全てを奪われ、人形として、ただ存在を許されているに過ぎなかったからだ。
 明日香は朦朧とする意識の中で、ただ一つの事を思っていた。
(今日も…狂わなかった…まだ、生きられる…まだ、生きていられる…)
 それだけが、彼女の唯一の望みとして、頭の中に浮かんでいる。
 それすら、佐山に植え付けられた、偽りの希望だと、明日香達は気付かなかった。

 佐山は立ち上がると、沙希に近付いて行く。
 沙希は鞭を持ち、明日香をタダ呆然と見下ろしている。
 だが沙希の身体は、小刻みに震え、頬や腕など露出している部分は、情慾で真っ赤に染まり、足下には愛液の水溜まりが出来ていた。
 佐山が沙希の右手をソッと掴み、鞭を奪うと、沙希は
「あふぅ〜ん…はん、あぁ〜ん…」
 甘い声を上げて、身体をくねらせる。

 佐山はニンマリと笑い、沙希に告げた。
「気持ち良くなったかい、小父さんの教えた事は、本当だったろ? さあ、今度は沙希ちゃんが小父さんに教える番だよ、今まで、どんな事を覚えてきたのか小父さんに見せてくれ…」
 沙希は佐山に向き直ると、コクンと頷き身に着けている私服を脱ぎ始める。
「おじさま…沙希が覚えた事…いっぱい見て…。いっぱいさせて…」
 沙希は佐山の身体に抱きつき、佐山は沙希を悪意をもって抱き締める。
 佐山に抱き締められた、沙希はその快感に身体を痙攣させた。
「あひ〜〜〜っ! くぅ〜っふぅん〜〜〜〜っ」
 沙希は佐山に抱き締められただけで、絶頂を迎える。
 佐山の暗示が沙希の身体全体を、クリ○リスに変えた証だった。

 佐山は沙希を抱擁から解放し、手を取りベッドへ連れて行く。
 明日香はモソモソと起き上がり、這い蹲って汚した床の掃除を始める。
 自分が溢れさせた体液も、垂れ流した糞便も、全て自分の口と舌で片付ける。
 それがこの館のルールであり、人形達に許された清掃方法だった。
 一滴でも、一片でも残りがあった場合、それは彼女達の死を意味している。
 命を掛けた後片付けに、ボロボロの身体を引き摺り、明日香は這い回った。
 その美しい顔を必死の形相に変え、糞便を貪り、床を舐め上げる。

 佐山はショートカットの女性の前を横切る時、部屋の隅を指差して
「テーブル」
 短く告げる。
 ショートカットの女性は、手に持っていたトレイを片付けると、急いで部屋の隅に移動し、四つん這いの姿勢を取って、背中を床に対して水平にした。
 その時佐山が、指を鳴らしながら
「響子動くな」
 と命じる。
 響子と呼ばれた、ショートカットの女性は、腰を伸ばし背中を床と水平にし、四肢を踏ん張る形で、ピタリと動かなくなった。
 響子は次に佐山に声を掛けられるまで、テーブルとして部屋の隅に放置される。

 佐山はベッドに腰を掛けると、沙希が佐山の目の前に正座し
「沙希の身体でお楽しみ下さい…」
 深々と頭を下げ、平伏した。
 佐山が頷き[頼むよ]と呟くと、沙希は上体を持ち上げ、佐山に身体を擦り寄せる。
 沙希は佐山にその習い覚えた、全ての技術を披露した。
 フェラチオに始まり、口腔、オ○ンコ、アナル全てを使った性交。
 抱擁から全身をくねらせ、その身体全てを使う愛撫。
 全身を舐め上げる、舌技。
 どれを取っても、熟練の娼婦以上の技術を佐山に見せる。

 佐山は沙希の愛撫を受けながら、その反応に舌を巻く。
(俺は、何一つ規制していないのに、この小娘は一度もイッて無い…。この状態で、意志の力で絶頂を抑え込んでるのか…それが、あいつらの調教なのか…。はん…格段に差が開く訳だ…おっさんの調教はタダの恐怖だが、こいつらは、自発の服従だ…俺の催眠よりたちが悪いぞ…)
 佐山は自分の暗示で全身クリ○リスのように感度が上がっている筈の沙希を見詰めた。
 佐山の催眠は、間違い無く掛かっている。
 それは真っ赤な顔で、荒い息を吐き、快感が極点に来ている沙希の姿が証明していた。
 にも係わらず、沙希は絶頂を押さえつけ、奉仕を続ける。

 そして、佐山は沙希の報告を思い出す。
(確か、こいつは技術とオ○ンコ使いは一番下手だって言ってたな…他の奴は、どんなオ○ンコしてるんだ…。こいつのオ○ンコの締め付けだって、ここに居るどの女より凄いぞ…)
 佐山は沙希を見詰めながら、稔達の顔を思い浮かべる。
(邪魔だな…過剰品質は、市場を停滞させる…こいつは俺が一生使ってやる、…他の女達もだ…。その上で、こんなのを二度と作れないように、あいつら全員廃棄処分だ…。利用できる物は頂くがな…)
 佐山は沙希の奉仕を受けながら、暴虐な本性をその顔に浮かべ、笑っていた。

 佐山は沙希の身体を堪能し、その肌の張り、身体のしなやかさ、奉仕の技術、オ○ンコの締め付けの虜に成る。
 佐山に取って、人の身体がここまで、鍛えられるとは思って居らず、その快感は未知の経験だった。
 そして、そんな沙希を凌駕する、残りの奴隷達を手に入れたいと、考え始めた。
(爺にもやらん…、5匹とも俺のモノにしてやる)
 佐山は狡猾な微笑みを浮かべ、沙希を優しく抱きしめ、その身体の火照りを鎮めてやった。

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