夢魔
MIN:作
■ 第23章 絶頂14
梓は頃合を測り、金田を仰向けにさせると、服従のポーズを取らせる。
チンチンのまま、仰向けになった金田は、朦朧とした表情で梓を見つめ、快感に浸っていた。
「よく我慢したわね…。イカせて上げるわ…」
梓がそう言うと、金田は震えながら
「は、はひ…梓様…あり、ありがと…う…ございます…」
やっと片言で、返事を返した。
梓は片足を上げると、金田のチ○ポの上に、爪先部分を乗せ、グニグニと踏みしめる。
そのタッチは絶妙で、たちまち金田は上り詰めようとする。
だが、梓はそれを許さない。
寸前で、足の動きを止め、金田の絶頂を許さない。
射精の禁止では無く、今度は快感自体をコントロールされ、金田は身悶え始める。
(うふふ、ご主人様可愛い…あんなに、感じちゃって…。もう、意地悪は、止めてあげる…)
梓は金田を見下ろし、刺激を強め一気に射精へと導き、ブルブルと身体を震わせ痛みに耐える金田に、射精を与えた。
梓はベルトに点いている、丸い部分をピンヒールの踵で踏む。
カチッっと音がして、梓が足をどけると拘束バンドは、勢い良く板状に戻った。
その途端、堰き止められていた奔流が、一気に爆発し、大量の精液を溢れ出させる。
「うおぉ〜〜〜〜っ」
金田は獣のような咆吼を上げ、ビクビクと全身を波打たせ、射精した。
金田の身体は射精が終わっても、ビクビクと震え余韻に浸っている。
梓は金田の余韻が、引いて行くのを見届け、ピンヒールを脱いで、金田の足下に跪き、射精したばかりの金田のチ○ポを口に含み、残滓を啜る。
金田はビクリと震え、驚きの表情を浮かべて梓を見つめ、梓が元に戻っているのを確認すると、頭をごとりと床に落とし
「あ、梓〜…凄いな〜…お前は、凄い…。どんな快感も、思いのままだ…。俺は、この年に成って、初めて感動する程の快感を味わわせて貰った…。初めて、心が安らぐ快感を貰った気がする…。梓…いや、梓さん有り難う…本当に有り難う…」
金田は心の底から、本当に素直に感謝した。
今迄、世の中を妬み、人を猜疑で見続けた金田にとって、初めて口にする言葉だった。
「そんな、…勿体ないですわ…。私は、教えられた事を、教えられたままに行っただけです…」
梓は金田の精液を、舐め取りながら、微笑みを浮かべ告げる。
金田は大の字になりながら、清々しい表情を浮かべ、梓に問い掛ける。
「なあ、梓さん…稔様は、男を奴隷として、傅かせてくれるかな? 勿論、性的な事じゃなく、使用人のような、関係での事だ…。俺は、梓さんに本気で惚れた…。そして、梓さんを作り上げた稔様に本気で、ひれ伏したい…」
金田の言葉を聞いた梓は
「ご主人様…それは私には、お答え出来ません。お聞きになるなら、直に稔様にお聞きに成られては、如何ですか? 私には有りませんが、ご主人様には、稔様にお電話する権利が御座います」
金田の腹に飛び散った精子を舐め上げ、そのまま全身にその奉仕を拡げながら答えた。
金田が梓の言葉を聞いて
「もう1時だぞ、稔様はお休みだろ…」
顔を曇らせると
「稔様の平均睡眠時間は、3時間です…。それに、あの方はお忙しいお方ですから、こんな時間に眠られているとは、考えにくいですわ…」
梓は身体を持ち上げ、スッと金田の携帯電話を差し出し言い切った。
金田は梓の言葉と行動に自信を貰い、携帯を受け取ると直ぐにコールする。
電話はコールして、直ぐに繋がった。
「あ、もしもし。金田です」
金田の声に、稔は静かに問い掛ける。
『どうしました? こんな夜分に…。今日は、梓とデートじゃなかったんですか?』
稔の声を聞いた、金田は途端に緊張した。
「い、いえ…あのですね…。稔様は、私を奴隷としてお仕えさせては、呉れませんか?」
緊張で用件が話せなくなる前に、金田は一気に用件を捲し立てる。
突然の金田の申し出に、稔は沈黙する。
金田にとっては、長い沈黙に感じたが、実際は1・2分程の物だった。
『この話は、電話でおいそれとする類の物では、無いと思います。今から梓の家に戻れますか? 僕も用件を済ませ、向かいますから』
稔の答えに、金田は大きく首を縦に振り
「30分有れば、辿り着きます!」
金田は稔にそう告げ、稔は了承して通話を切った。
金田は興奮して
「稔様が、会って話を聞いて下さる…と…」
携帯電話を片付け、顔を上げ梓に報告しようとすると、梓の姿は何処にも無かった。
金田が狼狽え、立ち上がりながら梓の姿を探すと、梓は衣装を身に着け荷物をまとめ、金田の服を手に寝室から戻って来た。
「稔様は、真摯な声には絶対に耳をお傾けになります。さ、ご主人様急ぎましょう、奴隷に成られるなら、主人を待たせる事は、絶対にタブーですわ」
梓は金田に素早く服を着せ、スイートルームを後にする。
梓には解っていた、稔が決して金田の申し出をぞんざいに扱わない事を。
それは、稔自身が信頼を置き、梓の身体を任せていると言う、自負でもあった。
梓は稔の事を理解し、その気持ちや思いをシンクロさせ、推し量れる程、稔に近付いていた。
梓の求める奉仕とは、そのレベルまで達しないと、為し得ない物だった。
■つづき
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