夢魔
MIN:作

■ 第24章 実験11

 夜の8時が近づくと、絵美が驚きながら
「あん、もうこんな時間…ご主人様…、私帰らなくちゃ…希美達をお風呂に入れないと、今日はお婆ちゃん達、お友達とお出かけなんです…」
 狂にシュンとしながら告げると、狂は作業の手を止め
「後10分待ってろよ、俺の作業はそれくらいで終わる。後は稔の解析待ちだ…」
 絵美に告げる。

 稔が顔を上げ
「絵美さんごめんね、手伝わせて…。でも、絵美さんじゃなきゃ、解らない部分が結構あるから、これからも、お願いしますね」
 絵美に謝罪しながら、研究者の顔で願い出る。
 真剣な稔の申し出に、絵美は照れながら
「あはっ、役に立てて嬉しいです。ご主人様も柳井さんみたいに、褒めてくれれば嬉しいのに…何にも言ってくれないんだもん…」
 頭を下げ、狂に恨み言を言う。

 稔は笑いながら
「狂はシャイですからね、あまり人を褒めないんですよ。ちゃんと、感謝はしていると思いますよ」
 絵美に狂の性格の事を話すと
「ほんと、嫌に成るぐらい褒めてくれないんですよ」
 絵美が調子に乗って、稔に賛同する。
「絵美…。んか、言ったか? 稔、終わったぞ」
 狂は椅子から立ち上がり、振り返りながら告げた。
「えっ、えへへへ〜…」
 絵美は笑って誤魔化そうとする。

 狂はスーッと絵美の横に立つと
「褒めて欲しいのか?」
 静かに問いかけた。
「あう〜…。お許し下さい…」
 絵美は項垂れ、スカートの後ろを捲り上げると、木綿のパンティーをペロリとズリ下げ真っ白なお尻を晒し、両手でスカートの両脇を落ちないように持って、クイッと後ろに突き出して狂に捧げる。
 狂は捧げられたお尻に手を乗せ
「何発だ…?」
 絵美に問いかける。
 絵美は羞恥に頬を染めながら
「は、はい…3…発…?」
 小さな声で、狂に問いかける。

 狂は無言で、絵美のお尻を撫でながら
「3発…? それが、お前の答えか?」
 絵美に問い返す。
 絵美は更に項垂れると
「5発下さいませ」
 声を張り上げ、脚を踏ん張った。
 その途端、絵美のお尻がパシーンと音を立てる。
「ふんぎゅぅ…ご主人様、生意気な事を言って、申し訳有りません!」
 絵美は顔を仰け反らせ、狂に謝罪した。

 狂の手が再び離れて、絵美のお尻に叩き付けられる。
「きゃふぅ…ご主人様、絵美は悪い子です!」
「きゃひ…ご主人様に甘えてすいません!」
「あひぃ…ご主人様、絵美を躾けて下さって、有り難う御座います」
「ひ〜ん…ご主人様、お許し下さいませ〜!」
 絵美は打たれる度に、涙を浮かべ、狂に謝罪し許しを請うた。

 狂が手を絵美お尻の上から、降ろすと
「尻を直せ…。調子に乗るな、反省しろ…」
 ボソリと絵美に命じた。
 絵美は目に涙を湛え、真っ赤に腫れたお尻をパンティーで包み、スカートを降ろして
「はい、深く反省します…。どうか、お許し下さい…」
 ペタンと床に座り込み、狂に頭を下げて謝罪した。

 その様を見ていた稔が
「は〜ん…そう言う事ですか。これで、僕達に会わせ無かったんですね…」
 絵美を見つめて、何かを納得して言った。
「ああ、こいつをお前らの前に、[はい奴隷で御座います]何て、出せる訳ねえだろ…。ましてや、お前の専属なんかと比べたら、恥ずかし過ぎて見せらんねぇ…。まだ、ゴッコの域を超えてねえからな…レベルじゃねぇ」
 狂がボソボソと言った言葉に、絵美が驚いて顔を上げ、泣きそうになる。
「それじゃぁ、僕が躾けてあげましょうか?」
 稔が問い掛けると、絵美は更に驚いて稔を見つめ、ギクリとする。
(う、うわぁ! な、何…柳井さんの色…。闇の色…深い深い…吸い込まれそうな…色…)
 絵美が顔を引きつらせていると、狂がボソリと呟く
「俺が、それを許すと思うか? こいつに手を出した瞬間、お前でも敵に回すぞ…」
 重い決意を見せ、狂は稔を睨み付けた。

 暫く稔と狂が、視線をぶつけ合う。
 だが、直ぐに稔はフッと雰囲気を和らげ
「解りました。僕には、狂の敵に回れる程の力は有りませんから、ここは潔く退きますし、先程の言葉も全面的に撤回します。もう二度と言いませんよ」
 稔は狂に深々と頭を下げ、謝罪した。
 狂は稔から目線を絵美に向けると
「まあ、勉強はさせて貰うかも知れん…。一度でも見せたら、俺の言ってる意味も解るかも知れねぇからな…」
 稔に呟いた。
「僕の方は構いません。2人ともレベルはかなり高く成りましたから、見ておくのも良いかもしれませんね」
 稔が頷いて、絵美を見つめる。
 絵美は2人に見つめられ、ドキドキと胸が高鳴り、身体が熱くなって行く自分に驚いていた。

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