夢魔
MIN:作

■ 第25章 胎動20

 由香は予想外の近さで、黒澤の瞳に自分の視線を絡め取られる。
「本当に怒られないようにするのか?」
 黒澤の口が開き、ユックリと同じ言葉を由香に問い掛けた。
 だが、由香の耳には同じ言葉が、違う意味を持って響き渡る。
(イヤです…おしおき…してください…。由香を…しかって…ください…)
 由香の頭の奥で、自分の意志とは違う声が響く。
 由香の身体は、ブルブルと震え、膝がガクガクと揺れる。

 2人は暫くの間、無言でお互いの視線を絡めた。
 何の答えも返さない由香に、覗き込んでいた由香の瞳から、黒澤は興味を無くしたようにフッと視線を外し、掴んだ右手を放す。
 由香はバランスを崩したように、1・2歩後ずさる。
 黒澤が背中を向け再び歩き始めると、由香は黒澤の背中に縋り付いていた。
 由香は縋り付いた、黒澤の背中に顔を埋め
「叱ってください! 悪い由香をいっぱい叱って、お仕置きしてください!」
 震える声で、哀願した。

 黒澤は足をピタリと止めると、ユックリ由香に向き直って、由香が右手に握った軟膏入れを手に取り
「薬を塗ってやる。痛い所を出してみろ…」
 由香に囁く。
 由香はビクリと震え俯くと数瞬迷って、怖ず怖ずとスカートに手を差し込み、パンティーをユックリ下げる。
 スカートの中でパンティーを降ろし、黒澤に背中を向けると、勢い良くスカートをめくり、学校の廊下で真っ赤に腫れたお尻を晒した。
「ほら、もっと突き出しなさい。良く見えないぞ」
 黒澤がそう言うと、由香は腰を反らせ上体を屈めながら、スカートを更に捲る。
(な、何してるの…わたし…がっこうの…ろうかで…おしりをつきだしてる…。はずかしい…でも…でも…なに、これ…)
 由香は自分の身体の奥が、熱くて堪らない感覚に、ゾクゾクと興奮し始めた。

 黒澤は軟膏を指に乗せると、由香の赤く腫れたお尻に乗せる。
 黒澤の指がお尻に触れると、由香のお尻がビクビクと震えた。
 有る程度の量の薬を由香のお尻に乗せた黒澤は、軟膏の入れ物をポケットに入れ、掌をお尻に被せる。
「はう〜ん…はぁ〜ん…」
 由香の口から、鼻に掛かった声が漏れ、身体全体がビクリと震え、膝が揺れた。
 由香がよろめくと、黒澤は尻タブを握り身体を支える。
「ぎひ〜っ!」
 由香は腫れたお尻を握られ、悲鳴を上げた。
「足を開いて、踏ん張りなさい」
 黒澤の指示に、由香は急いで足を肩幅に開いて、踏ん張った。

 由香は少しだけパンティーを降ろして、お尻だけが見えるようにしたつもりだったが、黒澤の目の位置からは由香の開いたオ○ンコが良く見える。
 そして由香のオ○ンコは、足を開く事によって、更に黒澤の前に姿を現した。
(ふふっ…、もうビショビショに成ってる…。相当興奮してると見える…)
 黒澤は由香のオ○ンコから、溢れ出る愛液を見ながら、由香の状態を観察する。
(この分ならこの程度は、OKだろう…)
 じっくりと観察を終えた黒澤は、由香のお尻に置いた手をネットリと、這わせ始めた。
「くふ〜ん…、あ、ああぁ〜ん…、あふぅ〜、はあぁ〜ん…」
 由香は濃厚な愛撫と言える程の、黒澤の指使いに腰を振り、全身を振るわせ悶え始める。

 黒澤は、由香の尻タブ全体に薬を塗り終えると、快感に震える由香のお尻から、スッと手を放し
「さあ、塗り終わったぞ…。お尻をしまいなさい」
 静かに由香に告げる。
 由香は、お尻を突き出した姿勢で、スカートを捲ったままハァハァと荒い息を吐き、身動きが取れない。
 由香の太股には、幾筋も愛液の垂れた後が走り、フリルの突いた白い靴下も、ビショビショに濡らしていた。
(あふぅ〜…もう…おわり…? もっと…もっと、して〜…)
 由香が濡れた瞳を、黒澤に向けると
「どうした? 早くしまわないか…。まさか、まだ私に何かしろと言うのか?」
 由香に問い掛ける。

 由香が口を開こうとした時、教室の方から、ガタガタと大勢の人間が動き出す音がした。
 由香は慌てて身体を起こし、スカートを離すと身体を黒澤に向けながら
「また、お仕置きしてください…」
 蹌踉めくように黒澤に身を預けて、顔を伏せて小さな声で精一杯告げる。
 黒澤はそんな由香を支えながら
「お仕置きだけで良いのか? 私は、言うことを聞かない者には、優しくはしないぞ…」
 そっと、囁くように告げた。
 由香はその言葉に、弾かれたように顔を上げ、黒澤の顔を見つめると
「由香、ちゃんと言うこと聞きます…。だから…だから、またお薬塗ってください…」
 縋り付くような声で、黒澤に哀願する。

 黒澤は由香の髪の毛を鷲掴みにして、顔を近づけると
「私の言いつけは、絶対に守るんだ…。それが出来るなら、お前を教育してやる」
 冷たい指すような目線で、由香に告げた。
 由香の身体は、おこりが起きたように震え
「はい、由香を教育してください…。黒澤先生の言いつけは、絶対守ります〜…」
 舌っ足らずな震える声で、黒澤に誓った。
 黒澤は由香の髪の毛を、掴んだ手を後ろに引き、身体から引き剥がすと
「解った、お前を徹底的に教育してやる。音を上げるなよ、由香…」
 由香を呼び捨てにし、ニヤリと笑う。

 由香の抑圧された願望は黒澤の手により、出口を与えられ吹き出し始める。
 それは、決して甘い倒錯の世界ではなく、苦痛と恥辱の世界になるとは、由香はこの時知らなかった。
 由香が選んだ主は、人の限界を知り尽くした、元拷問吏である。
 英国の某大学を出てから、20年間英国陸軍で最前線に立ち、様々な功績で表彰されながら、有る理由で退役するまで、男女関係無く40人以上の尋問を行っていた。
 黒澤の尋問は、一度も不幸な事故を出す事無く、いつの間にか情報を引き出すスペシャリストと呼ばれるように成っていた。
 そんな黒澤の経歴を知らずに、選んでしまった由香は、急速にマゾとして染まって行く。

■つづき

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