夢魔
MIN:作

■ 第25章 胎動28

 真は5分程気を練ると、足下の白井をヒョイと持ち上げ、また膝の上に抱え真言を唱える。
 白井は真に再び勢い良く貫かれ、声も上げられず目を見開く。
 真の真言がユラユラと、校長室を満たし始めると、全身の細胞一つ一つが性感帯に成ったような感覚が襲い、心の中を満たされる陶酔感が包む。
 乾涸らびていた白井の身体に力が漲り始め、肌が見る見る張りを取り戻し
「あ、あ、あ、あはぁ〜〜…くふ〜〜ん…あ、あぁ〜〜〜ん…」
 白井の声が艶を増して行く。
 真の膝の上で、クネクネと身体を揺さぶり、恍惚の表情を浮かべる白井は、以前より妖しく艶を増す。
 真の真言が大きくなり、白井の身体の動きが速くなると、真は白井を絶頂に追いやった。
 真の膝の上で、天井を向き、ビクビクと震える白井は、10代の肌の張りを取り戻し、妖艶な雰囲気を纏っている。

 真は白井に精気を戻し終えると、ヒョイと持ち上げ膝の上から降ろす。
 床に降ろされた白井は、ウットリとした目線を真に向け、両手を胸の前に組み、身体をくねらせ
「あ、有り難う御座います〜…。ご無礼を働き、申し訳有りませんでした…」
 パンティーを持ちながら、真に感謝と謝罪を行った。
 真は白井の言葉を無視すると、チ○ポをズボンの中に片付け、ジッパーを上げる。
 稔は苦笑を浮かべ、ホッとすると
「え〜っ、源先生は密教立川流の宗家の方で、性技に特化されています。性技で、この方以上のテクニックをお持ちの方は、僕は見た事が有りません。ですから、アドバイザーとして、この計画に参加していただいています」
 真の事を説明した。
 稔の説明に、全員言葉もなく頷き、納得する。

 稔は教師達を見渡すと
「もうこれも要りませんね…」
 そう言って、眼鏡を外し美貌を晒す。
「庵も、純も、もう隠す必要は有りません。楽な方で過ごして下さい…」
 稔が声を掛けると、狂は純の真似を止め、庵は髪の毛を掻き上げ獰猛な笑みを浮かべる。
 稔自身も、押さえていた素顔を現し、サディストの顔になると、教師全員が息を飲んだ。
 圧倒的な存在感を3人は醸しだし、それぞれ独特の笑みを浮かべて、教師達の前に本性を晒した。
「僕は支配系を好み、純は羞恥系、庵は陵辱系を好みます。何かあれば言って下さい…」
 稔は、そこまで話すと、チラリと時計を確認し
「説明に時間を食ってしまいましたが、これが僕らのチームです。宜しくお願いしますね」
 優雅に会釈し、教師達に挨拶をした。

 教師達は稔の挨拶に吊られるように頭を下げ、挨拶を返す。
「サポート体勢は媚薬や催淫剤、打ち身用の薬や傷薬と各種取り揃えています。庵の開発した責め具も倉庫に、大量に保管されています。思う存分その力を解放させて下さい」
 教師達に向かって、稔が説明を終える。
 稔が説明を終えると、庵が口を開き
「道具の管理と使用は、確実に守ってくれ。俺は自分の道具をぞんざいに扱われるのが、一番頭に来るんでな…。あんた達の身体のために言っておく…」
 道具の使い方に、細心の注意を払うよう告げた。
 庵が話し終わると、狂が立ち上がりながら
「西川絵美、森川姉妹、前田沙希、それと養護員の上郷弥生。この5人には絶対に手を出すなよ…。万が一、手を出したら、俺達4人が本気で報復するぞ…。5人は俺達のモンだからな…」
 教師達に告げ、校長室を後にする。

 狂が出て行くと、庵も腰を上げ
「稔さん、俺もそろそろ、準備しますね…」
 稔に断って、校長室を出て行く。
 稔は教師達に目を向け
「さぁ、始めましょうか…」
 静かに告げて立ち上がった。
 教師達は全員ニヤリと笑い、稔の言葉に頷いた。

◆◆◆◆◆

 PC教室では、覚醒が始まっていた。
 女教師達は虚ろな視線を向けて、ユラユラと揺れている。
 PC教室の扉が開き、教頭が中に入って来ても、誰もその姿に注意を向けない。
 教頭は教壇に立ち、声を張り上げ手を叩いて、女教師達を目覚めさせる。
 女教師達はその合図で、意識を取り戻すとヘッドマイクを外し、立ち上がった。
 女教師達はそのまま、出口には向かわず教壇の前に集まり、列を作って教頭を見つめる。
「あ、今日は、お薬の配布は有りません。皆さんこのまま解散して下さい」
 教頭が女教師達に宣言すると、女教師達はあからさまにガックリと肩を落とす。

 常用性は無いにしても、深い安息感と開放感を与える薬は、彼女達にとって唯一の逃げ場になっていた。
 日増しに強くなる、異常な行為への執着。
 ジクジクと疼く、快感への渇望。
 常に心を襲う、説明できない不安感からの逃避。
 それらの物から、解放してくれるのが、教頭の与えていた頓服だった。
 女教師達は、教頭に縋り付くような目線を向けるも、誰1人声に出して、要求しない。
 彼女達の心の中に、その行為は[反抗]と位置付けられ、どうしても犯す気に成れなかったのだ。

 女教師達は項垂れ、PC教室を後にし、職員室へと向かう。
 47人の女教師は、扉を開け職員室に入り、入り口で固まった。
 ここ1週間、顔を見せなかった、有力教師達が揃って机に着いていたからだ。
「はい、早く中に入りなさい! 入り口で固まっていると、通行の邪魔ですよ」
 背後から教頭の促す声が響き渡り、女教師達はそそくさと自分達の席に移動を始めた。
 全員が席に着くと、職員室内にジワジワと緊張感が滲み出し、やがて職員室内を満たしてゆく。
 だが、満たされた緊張感は、それだけでは止まらず、ドンドン圧力を上げ、女教師達に降り注いで行った。

 誰1人口を開く事無く、静寂が支配する職員室の扉を、1人の少女が開けた。
「前田沙希です。霜月先生に用事が有り、参りました」
 入り口で沙希が、大きな声で春菜を呼んだ。
 試験期間中は、職員室の生徒の入室は禁じられているため、用事のある生徒は、沙希のように入り口で呼び出す事になっていた。
 春菜は沙希の呼び出しに、千載一遇のチャンスとばかり、急いで席を立ち、周りに頭を下げながら、荷物を持って職員室の外に出る。

 春菜は沙希の登場に、救われた気持ちで居たが、これから大会出場を決める、試合をする部員に鋭い視線を向け
「良い、手加減はしないから、そのつもりで居なさい…」
 沙希に向かって、宣言する。
 沙希は真剣な表情で、春菜の視線を受け止め、コクリと頷き
「宜しくお願いします」
 春菜に頭を下げた。
 春菜と沙希は2人並んで、更衣室に向かう。

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