夢魔
MIN:作

■ 第26章 開幕19

 黒革の調教下着を着けた直美と奈々は、頬を真っ赤に染め身体を抱き締めて、蕩けきった目を宙に漂わせながらフラフラと立っている。
 大貫が微笑み大城に目で合図をすると、ソファーに向かった。
 大城は2人の前に進み出ると、カード型のリモコンを取り出し
「どう? 気持ち良いでしょ? でも、まだまだ、序の口…ほら、これをこうすれば…」
 大城がリモコンに指を走らせると、2人のブラジャーが振動を始める。
 その振動は乳首を中心に、複雑に強弱を付け、カップ自体を震わせ、直美と奈々を狂わせた。
「あふぅ〜〜くん、はぁ〜〜ん…」
「あん、あん、うふぅ〜〜ん…」
 2人は上半身をくねらせ、ブラの刺激に淫声を上げる。

 大城は含み笑いを浮かべながら
「次はここよ…」
 再びリモコンに指を走らせると、股間のバイブが動き始めた。
「きゃん、ひ〜〜〜っ、あはん…」
「あくぅ〜〜〜ん、ふんふん…はひぃ〜〜〜…」
 直美と奈々は腰が砕けてへたり込み、身体を震わせる。
「どう? 気持ち良いでしょ…。貴女達仲良しだから、二人っきりで楽しむと良いわ。あの箱の中に入れば、音も洩れないし、恥ずかしく無いでしょ? 思いっきり、淫らに楽しんで良いわよ…」
 大城はそう言いながら、部屋の中央に有る黒い箱を指差した。
 2人は蕩けた顔を見合わせて頷き合い、大城に向き直ると
「使っても…良いですか〜…」
 大城に許可を求める。
「ええ、良いわよ…思いっきり楽しみなさいな…」
 ニッコリ微笑んで、箱を指し示した。

 2人は立ち上がり、フラフラと箱に向かって歩き始める。
 大城が箱に付いている取っ手を持って引っ張ると、パネルが手前に開き、1m四方の入り口が現れた。
 箱の入り口をくぐり、2人は中に入りその暗さに驚くが
「今、明るくして上げるね…」
 大城の言葉で、箱の中に明かりが灯る。
 柔らかい光が箱の中を包むと、2人は目を見張った。
 箱の中は全面がガラス張りに成っており、無数の自分達が、上下左右至る所に映っている。
 大城が扉を閉めると、完全に外の音が遮断され、防音効果も完璧な事を理解した。
 黒い革下着を着けた、2人の美人教師は、鏡の中でお互い手を取り合い、トロリとした視線を絡め合う。
 2人はどちらから途もなく、顔を寄せ合い口吻を交わした。

 大城が扉を閉めると、さっきまで真っ黒だった、箱の色がスッと落ちて行き、透明に変わった。
 そして、中の音声がスピーカーから流れ始める。
『奈々ちゃん…直美…、変なの…気持ち良くして〜…』
『直ちゃん…私も…身体が熱いの…、いっぱい触って…』
 2人はそう言いながら、口吻を交わし、お互いの身体をまさぐり始めた。
「うふふ、馬鹿ね…。こんな見るからに怪しい箱に、仕掛けが無い訳無いのに…。ちゃんと、撮って上げなさいよ」
 大貫がそう言うと、いつの間にか井本がDVDカメラを持ち、2人の狂態を撮影していた。
「大貫さん早く手をお洗いに成って、お薬落とした方が良いですわよ…」
 大城はバスルームから出てくると、手を念入りにタオルで拭いながら、大貫に進言する。
「そうね、間違って私の身体に付いたら、私まで狂ちゃうわね…」
 大貫は微笑んで、ソファーから立ち上がり、バスルームに消えた。
 大貫と大城の関係は今現在誰も知らず、井本が同席しているため2人の口調は元に戻っている。

 大貫がバスルームから戻り、大城と談笑しながら、30分程が経つと
「そろそろ、良い頃合いかしらね…」
 大貫が時計を見ながら、呟いた。
「そうですわね、説明書には塗布後30分以上刺激するって、書いてましたがもう40分程経ってますし…、良いんじゃ無いでしょうか…」
 大貫の言葉に、大城が同意し視線を箱に向けると、
 箱の中で直美と奈々は、全身を汗で濡らし、お互いの身体を絡め蠢いている。
 その様子を井本が興奮を現しながら、カメラに納めていた。
「ふん、デバガメめ…」
 大貫は井本に嫌悪の目を向け、小声で吐き捨てる。

 2人は立ち上がると、箱に近付いて行き
「もう良いわ、次に移るわよ…。貴男は、サッサと引っ込んでなさい…」
 井本に冷たく吐き捨てると、大城が箱の色を変化させ、元の黒い箱に変えた。
 井本は舌打ちをすると、踵を返してバスルームに消える。
 井本の姿が見えなくなると、大貫は箱の入り口を開け、直美と奈々を箱から出した。
「どう? 2人で気持ち良く成れた?」
 大貫の質問に、直美と奈々は快感で蕩けた表情を向け
「はひ〜、きもち…よかった…れす…。れも…れも…まら、かららの…おくが…あついの〜…」
 酒に酔った様な声で答えながら、大貫に縋り付く。
「あら、あら…2人とも欲張りなのね…。でも、これ以上は、本物を相手にしないと、鎮まらないわよ…どうする、2人とも?」
 大貫は妖しく微笑み、直美と奈々に問い掛ける。

 2人は大貫の言葉に、ゴクリと唾を飲み込むが
「れも…ろうするんれすか…」
 呂律が怪しくなった言葉で、直美が問い返して来た。
 大貫は2人に微笑むと、壁を指差し
「ほら、この向こうには、イヤらしい男達がいっぱい居るじゃない…。ウエイトレスに成って、1時間もすれば、いっぱい入れて貰えるわよ…」
 2人に向かって、提案する。
 2人の顔は、流石に驚きに染まり項垂れた。
「れも…そんなこと…かおが…しられると…みんなに…」
 直美がボソボソと呟くと、大城が口を挟む。
「あら、じゃぁ…顔がばれなきゃ良いじゃない? ほら、ここにはこんな物も有るわよ…」
 大城がそう言いながら、2人の目の前に、全頭マスクを差し出した。

■つづき

■目次3

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊