夢魔
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■ 第26章 開幕41
美由紀はポツリと居間に正座して、辺りを見回している。
美由紀の座る板間は、囲炉裏が切られ自在鉤が天井からぶら下がっている、古い民家の居間だった。
弥生の自宅の居間である。
真達にあれよあれよと言う間に、引き摺り連れてこられ、ここで待つように指示され30分が経つ。
(一体、何が…どう成ってるのかしら…。最初は、私の身体を治すという話しの筈だったのに…気が付けば、上郷先生の…ご自宅に座っている何て…。これから私は…どう成るんだろう…)
美由紀は大きく溜息を吐き、自分の先行きに不安を感じ始める。
溜息を吐いた美由紀の背後で、引き戸が開く音がし、慌てて背後を振り返ると、美由紀の瞳は大きく見開かれた。
引き戸の前には、全裸の真と弥生が立っている。
美由紀はその姿にも驚いたが、弥生の美しさに、完全に目を奪われてしまった。
白くきめ細かな肌は、艶めかしく輝きを放ち、シットリと濡れているような瑞々しさを持ち、見事な迄に均整が取れた、肢体を形作っている。
少しきつく見えるつり目は、瞳に内面の柔和さを湛え、見る者の心を落ち着かせた。
濡れ光る妖艶な唇は、ルージュを塗ったように赤かったが、それは作られた赤ではなく、自然の物だった。
スルスルとその弥生の身体が、滑るように美由紀の前に進み出すと
「ごめんなさいね…、お待たせしてしまって…。真様に治療を手伝えるように申し出てて、少し[気]を分けて頂いていたの…」
フワリと舞い降りるように座り、ペコリと頭を下げて、謝罪した。
美由紀はその仕草、その声、その微笑みに全身の毛穴が、ゾクリと総毛立つように感じる。
(す、凄く綺麗…。確か、上郷先生私と同じ年の筈なのに…、何て肌の艶と張りをしてるの…こんなの、見た事無い…。ううん…、それだけじゃない、声や仕草もさっきとは全然違う…)
美由紀は弥生の変化に、言葉を失い茫然と見詰める事しかできなかった。
そんな、美由紀に弥生の後ろから、真が声を掛ける。
「いや、申し訳ないですね…。弥生が新庄先生の生い立ちを聞いて、是非手伝わせて欲しいと言い出したもので、弥生の身体を活性化させていたんです…」
ニッコリ微笑みながら、美由紀にスッと手を差し伸べると
「さぁ、2階に準備が整っています。行きましょうか…」
弥生の変貌に驚いている、美由紀を促す。
美由紀は強張った表情でコクリと首を縦に振り、怪人の手を取って立ち上がる。
弥生はクスリと微笑むと、静かに立ち上がり、美由紀の肩にソッと手を乗せ
「大丈夫…真様に全て任せて、身体と心を委ねなさい…。そうすれば、きっと驚く事になるから…」
優しく蕩けるような声で囁いた。
美由紀はその声で、ゾクリと官能を掻き立てられて、肌を泡立たせる。
2階の部屋に案内された美由紀は、その室内の異様な雰囲気に、ゴクリと唾を飲み込む。
窓は完全に閉じられ、雨戸が下ろされているのか、光は一切入って居らず、四隅に立てられた蝋燭の明かりだけが、室内を照らしている。
部屋の壁の中心当たりに、香炉が4つ置かれており、薄く煙をたなびかせ、部屋中に甘く据えた臭いを充満させていた。
部屋の真ん中には、幾つもの円と見た事のない文字が書き込まれた、1m四方の赤い布が置かれているだけで、他には何もなかった。
真は部屋の真ん中の布まで進み出ると、その上に音も無く座り、結跏趺坐を組んだ。
「さ、服を脱いで真様の元へ」
美由紀は弥生に促され、ドギマギとしながら洋服を脱ぎ、真の前に立った。
真は結跏趺坐を組み、半目になりながら真言を唱えている。
(な、何だか…恥ずかしいわ…。今迄感じていた、悔しさや諦めが混じった恥ずかしさじゃない…、何か…もっと別の恥ずかしさ…。こんなの初めてだわ…)
美由紀は乳房と股間を両手で隠し、頬を赤く染めていた。
それは、中学時代に白井に[便女]にされてから、初めて感じる恥ずかしさであった。
美由紀が感じていたのは、人として屈辱の中で塗れる恥辱ではなく、女として男性に抱かれる羞じらいだった。
真の真言が終わり、スッと目を上げ、優しく微笑み手を差し出す。
美由紀はその手にソッと手を重ねると
「宜しくお願いします…」
自然と口から言葉が溢れ、頭を下げてしゃがみ込んだ。
真はしゃがみ込む美由紀の身体に手を触れ、クルリと背中を向かせる。
美由紀は真の手が触れた瞬間、電流が流れたようにビクビクと身体を震わせ、身体を走りぬける快感に驚いた。
走りぬける快感にひざの力が抜け、体重を支えられなくなった美由紀は、尻餅を付くような形で腰を真の膝の上に落とした。
真は美由紀の腰に手を当てて、美由紀の倒れ込む速度と位置を調整し、一気にオ○ンコを貫く。
美由紀のオ○ンコは、ヌチュっと音を立て、真のチ○ポを奥深く飲み込んだ。
「くふぅっ…」
小さく、快感を含んだ声を漏らし、美由紀の目は大きく見開かれる。
先程の教室で行われた、施術時に感じた快感が、児戯に思える程の圧倒的な快感が、美由紀のオ○ンコを満たし身体を駆けだした。
美由紀の全身が快感で満たされ、大きく開いた口から、歓喜の声が洩れ出そうとする。
だが、それは声帯が機能を停止したように、息が洩れるだけで、声にならなかった。
部屋中を真の真言が支配し、美由紀はクネクネと手足を振りながら、妖しいダンスを踊り始める。
全身に汗が噴き出し、身体をビクつかせ、瞳が焦点を失い、快楽の中、夢の世界に旅立つ。
真は美由紀の右乳房に両手を添えると、弥生に向かって目で合図を送る。
弥生は黙って頷くと、正面からスッと美由紀の身体を挟んで、真の身体に抱きついた。
真と弥生は、お互いの足を絡め合い、美由紀を挟んで身体を重ねる。
弥生は真の肩や背中に手を這わせ、真の真言のリズムと動きに、身を委ねた。
真は自分に触れた弥生の身体の部分に、気を送り反対側から、同量の気を受け取る。
美由紀から淀んだ気を引き出し、自分の中で濾過して、弥生に送り込み、弥生はそれに自分の快感を同化させ、真に送り返す。
更に真は弥生から受け取った、女性の快感が含まれた気を、活性化させ美由紀に送り込んで、馴染ませた。
美由紀の身体の中を、弥生の快感を含ませた[気]が駆けめぐり、美由紀の気脈の乱れをを整え始める。
最初は絡み合った糸を解くようにユックリと、丁寧に流して行き、絡み合った乱れを正しい位置に移動させる。
真は気脈の流れを乱している、大元の異物に意識を集中して、美由紀の血管や筋肉、脂肪等を使い異物を押し出し始めた。
■つづき
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