夢魔
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■ 第26章 開幕46
蒼白に成っていた志保里の顔が、ピンク色に染まり、身体がクネクネと揺らぎ始めた。
「どうだい? 気持ちいいだろ? 私達に服従すれば、もっと気持ちよく、もっと感じさせてやる…。どうする…?」
京本は甘く囁くように、志保里の耳元に呟いた。
志保里の表情は蕩けきり、思考は一切働いていない。
京本は志保里の手を激しく動かし、アナルに快感を送り込み
「嫌なら、構わない…。これが、最後の質問だ…。この答えが、お前の人生を左右するぞ…。服従するか?」
志保里の耳元に、最終通告を告げる。
志保里は、大きくコクリと頷き
「服従します! だから、もっと、もっと気持ちよくして下さい! お願いします、私にいっぱいエッチして下さい!」
京本達に屈服した。
京本達3人は、お互いに顔を見合わせ、にんまりと笑うと、その耳にボソリと呟く声を聞いた。
「遅い…」
京本達は、声のした方を一斉に振り向くと、机に腰を掛け自分の腕時計をジッと見詰める、白井が居た。
京本達はその白井の表情を見て、皆一様に息を飲む。
白井の目は、メラメラと炎が燃えているように揺らめき、キリキリと目尻をつり上げ、今にも誰かを睨み殺そうと言わんばかりの剣呑さを持っていた。
「遅い…遅すぎるわ!」
更に少し大きな声で呟いた白井が、顔を上げると、その視線を正面にいた京本に向ける。
「ん、な、何がだい?」
小室は白井の言った言葉の意味を、深く理解していたが、思わず言葉を濁し逃げてしまった。
白井はスッと机から立ち上がると、小室を見詰めながら
「あの女…調子に乗りやがって…。絶対に許さない…」
ボソボソと呟き始める。
小室は、焦りながら視線を泳がせ、そそくさと白井の視界から身を隠す。
白井は小室には目もくれず
「そう、良い度胸だわ…。どうやら、6年間も離れたせいで、私の事忘れたみたいね…。思い出させて上げる…躾は大切だものね…」
ぶつぶつ呟きながら、教室の扉を開き、廊下に出て行った。
2−Bのサディスト達は固まり、媚薬が効き始めた志保里だけが蠢いている。
2−Bの教室の空気は、いきなりマイナスに成ったように、冷たく凍り付いていた。
◆◆◆◆◆
秘密クラブの個室で、その本性を全開にした黒澤は、縋り付き躾を懇願する、2人の美人教師を鼻で笑う。
蕩けるような表情で、縋り付いた2人の教師は、黒澤の態度に一気に熱を冷まされる。
困惑した顔で黒澤に問い掛けようとした2人を、黒澤が手で制し
「由香のように、躾けて欲しいですと…? 無理です…。貴女達には、絶対に無理です。方向が違うんですよ…、貴女達と由香ではね…。由香は苦痛が好きなんです…、虐められ、追いつめられる自分を、由香は愛する事が出来る。その中で、その気持ちを私に向けさせたから、苦痛や自分の身体を顧みるより、主人に対して奉仕を行う事に喜びを感じるように成ったんです。貴女達は、自分の性癖を理解し、それに合った主人に仕える事をお勧めします…。そう、丁度そこにいるお二方のようなタイプが、一番合うと思いますよ」
直美と奈々に告げた。
直美と奈々は黒澤の言葉に、後ろを振り返り大貫と大城に視線を向ける。
大貫と大城は黒澤が直美と奈々に話をしているうちに、自分の気持ちを引き締め、サディストの顔に戻り、2人の視線を受け止めた。
直美と奈々はゴクリと唾を飲み込み、大貫と大城を見詰め頬を染める。
「支配と服従を学びなさい…。快感と苦痛を経験しなさい…。その上で、私の躾が欲しいのでしたら、躾をして上げましょう…、支配が欲しいのでしたら、跪かせて上げましょう…。今の貴女達では、私は手に余り、自身が傷つくだけです…」
黒澤はその視線を4人の教師に向け、静かに宣言した。
(あ、ああぁ〜…黒澤様…。私に、教育して差し出せと仰られてるのですね…。黒澤様に相応しい牝奴隷に仕上げて、差し出せと…。そうすれば、私も支配して頂ける…、跪かせて頂けるんですね…)
大貫は黒澤の視線と言葉に、その意図を察し心を振るわせる。
大貫は濡れた視線を奈々に向けると
「貴女達…私が教育して上げる。貴女達の身体と心を一人前の牝奴隷に、変えて上げるわ…私達に跪いて誓いなさい…。服従して、全てを受け入れ奴隷になる事を…」
歌うような声で命令した。
直美は正座の姿勢のまま大貫の前に這い進むと、頭を床に擦り付け
「誓います! 私は、大貫先生に服従し、奴隷になる事を誓います! ですから、私を教育して下さい…変えて下さい…」
大貫に誓いを立て懇願する。
大貫はハイヒールを履いた足を直美に差し出し
「口吻して誰が誰にどうするから、どうして欲しいか…。相応しい言葉で言ってご覧なさい…」
静かに命令した。
直美は顔を上げ、大貫の目を見ると、そのままヒールに口吻して
「町田直美は大貫紗英様に服従します。ですから、奴隷として教育して下さい。どんな事でも致します〜」
大貫に奴隷として服従を誓う。
それを見ていた奈々は、モジモジとして決め兼ねていたが
「貴女は、どうするの? まぁ、ここで躊躇ってる時点で、失格なんだけどね…」
大城が冷たく奈々に問い掛けると、弾かれたようにひれ伏し
「許して、許して下さい! 私も、私も誓います。置いていかないで、私も同じ場所に、連れて行って下さい!」
涙を流しながら、縋り付き懇願する。
大城は器用に足を動かして、奈々の身体をフワリと浮かせ、床に仰向けにひっくり返すと、涙に濡れながら驚いている奈々の顔を踏みつけ
「私は愚図は嫌いなの、嫌われている状態から始めても良いなら、お前の言葉を聞いて上げるわよ」
頬骨に爪先部分、頬にヒール部分を乗せ、均一に体重を掛けた。
「ぐうぅ〜っ…、はい申し訳ございません。私、鈴木奈々は大城洋子様に全てを捧げ服従します。お好きなように、教育して下さい。置いていかないで下さいー!」
大城の足に顔を縫い止められながら、バタバタと手足をばたつかせ、誓いを立てる。
大城は足を軽く持ち上げると
「お舐め…」
奈々に静かに短く命令した。
奈々は大城の足を押し抱くと、大城のハイヒールの裏に舌を這わせて、舐め始める。
直美と奈々はそれぞれの主人に誓いを立て、奴隷として教育される事を求めた。
■つづき
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