夏休みと淫魔が巣くう聖堂
有利書:作

■ 第1章1

チュンチュン・・
大木の枝で、2羽の鳥が鳴いていた。
東の空から、太陽が昇りだした朝1人の少女が夢の世界から現実の世界に戻ってきた。
「あ、朝?」
少女は、眠そうな顔で呟いた。
少女の名は結城茉莉で、16歳の雄撮り頃の少女ではあるのだが、朝には非常に弱いのだ。
その為、学校は何時も予鈴後登校の常習犯であるが
病気による欠席は1度もない。
卒業式の当日には、皆勤賞という賞が貰えるのだが茉莉は、予鈴後登校の常習者なので賞は貰えない。
時刻は、午前5時。
茉莉は、これから境内の掃除を行うの為制服に着替え
るや竹箒と塵トリを持って境内へとでた。

昨日の台風の影響で、境内には落ち葉が至る所に落ちており境内は落ち葉のアージンロードらしき道が完成しており、参拝客を待ちわびているようであった。
「そういえば、今日も台風が来るんだった。」
空を見上げながら茉莉が呟いた。
昨日の天気予報では、ちょうど今頃この町に台風が上陸するという話であった。

「今日の掃除・・・サボろうかな。」
茉莉が、ポツリと呟いた。
竹箒を持ち、大月学園の制服を着ていた茉莉は、神社の境内を竹箒で掃いていた。

「カメラ急いで下さい。」
鳥居の方から、男性の声が聞こえてきた。
「ん? カメラ?」
ポツリと茉莉が呟いた。
「それでは、5秒前・・。」
と、男性の声がした後若い女性がマイクを持ってカメラの前に立っていた。
「・・・何? 何かの取材?」
茉莉が呟いた。
「私は、結城神社へ来ています。」
と、女性リポーターがカメラに向かって呟いた。
茉莉は、女性リポーターを見つめながら箒を動かし境内の掃除をこなしていた。
「この結城神社は、1200年の歴史を持つ神社で
結納を司っており、1月に10組の結婚式を取り扱った神社だそうです。」
女性リポーターがリポートしていた。
「あそこに、箒を持った女の子が居るそうですので声を掛けてみようと思います。」
女性リポーターが、茉莉に歩み寄って来た。
「お早うございます。」
女性リポーターが、茉莉に話しかけてきた。
「あ、おはようございます。」
茉莉は、女性リポーターに挨拶をした。
女性リポーターは、茉莉に幾つかの質問をしその質問を茉莉が、答えているシーンを二人のカメラマンがお互いのカメラで二人の会話をカメラに収めていた。
境内には、カメラを持った野次馬がデジタルカメラで女性リポーターをカメラに収めんと集まりだした。
ビューと、突如突風が吹き荒れた。
茉莉と女性リポーターは、捲れ上がったスカートを手で押さえたが既に遅く薄いピンクホワイト色と白色のパンティーがスカートから顔を出し、野次馬のデジタルカメラに収められていた。

「おおっ、白色パンティー!」
1人の男性の野次馬が、女性リポーターのショーツをカメラに収めながら大声で叫んだ。
「そのカメラ、直ちに渡して下さいませんか?」
1人のカメラマンが、男に呟いたのだが
「どうして、わたさないといけないの?」
と拒否された。
「リポーターの汚れのない清楚な純白と美しく若き巫女さんの萌えるようなピンク色のパンティーをgetしたんだ、どうして手渡さなければならねえんだよ。」
と、完全に拒否をした。


技術が発達した現在では、ネット配信と言うのがある為これらの動画を配信することが出来るのだが迂闊には配信させる事は出来ないのだ。
となると、週間誌を発行している会社に売ることも出来るのだが、下手をすれば裁判沙汰にまで発展しそうなのでこれも危険である。
「500万でどうかな?」
男は、茉莉にゆすりを掛けてみたが。
「好きにすれば・・けど、その時は貴方の最後。」
とだけ、呟いた。
「へん、強気だな俺にはこれがあるんだぜ。」
男は、カメラを茉莉にちらつかせた。
男がカメラを手に持っているのなら茉莉が手に持っているのは竹箒だ。

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