縄奴隷 あづみ
羽佐間 修:作

■ 第2章「ゲーム・サークル アトランティス倶楽部」17

−陽 子−

近頃、あづみは自宅のノートパソコンをお店にまで持っていくようになっていた。
お店の顧客管理用のパソコンは、本部支給で設置されていたが、スペック的には旧タイプなので、カンげーむのようなグラフィックを多用したゲームには利用できそうになかった。
陽子達、店のスタッフには、暇つぶしのゲームをする為と言ってある。
しかし本当は、サークルの『side"S"』のメンバーからのいやらしい”指令”や感想のミニメールを早く見たいのが主な理由だった。
サークルは、虐めたいメンバーは『side"S"』、虐められたいメンバーは『side"M"』に所属していて、現在は15名位が参加している。
申し込みは沢山あるのだが、浩二の面接により、未成年や非常識な人の入会は断っていた。
そういう意味では、本当に”虐”に興味のあるメンバーが揃っているサークルといえた。
HPであづみの裸を掲載するようになってから、画像の感想や、次の投稿画像のアングルや撮影場所のリクエストなどが寄せられるようになり、あづみの密かな楽しみの一つになっていた。
メンバーからの反応があると、自分の恥かしい姿を見られている事を実感でき、局部がジュンと潤んでしまう。
返信メールの遅れを叱責されても、仕事や家庭の事情で仕方がないのだが、言い訳せずに、『ごめんなさい・・・』ということ自体を楽しんでいるのかも知れなかった・・・

チャットでの話の中で、あづみの住んでいる都市名を知ったメンバーから、具体的な露出撮影場所を指定された時は、朝からドキドキしながら過し、人が通らないタイミングを計りながら、撮るまでに何度も挑戦しては、中断したりして、1枚の写真に1時間も掛かった事もあった。

その時も、もちろん恥かしい程に濡らしているが、それを報告する時には更に濡らして、自らを慰めしまうあづみだった。
サークルのメンバーの人数も随分と増えて、浩二の提案でside"M"のマゾッ気のある子たちには、”牝犬ナンバー”が付けられ、あづみは「牝犬8号」とも呼ばれるようになっている。
サークルに所属する8番目の牝犬という事らしい…
シリアルNoが付けられる事、そしてそれが「8」と判った時、屈辱的で、そのことだけでも股間がしっとりした。
―認めたくない… 何でこんな遊びで、私、濡れちゃうの?!

サークルのイベントに参加したり、メンバーとチャットしたり、メールする時には「ドッグカラー」という首輪のアイテムを付ける事を義務付けられている。

煩わしくもあったが、牝犬の疑似体験としては、その面倒臭さがそれなりに面白く、毎日脱着の作業を繰り返していた。
うっかり装着を忘れるとペナルティを課せられ、集団チャットで虐められたりするので、仮想の「♪あづみ☆」に”成り切って参加”しているあづみには、ドキドキできるシステムなので気に入っていた。
しかも、あづみだけは、深夜にチャットする時には、ペナルティとして実物の犬の首輪を嵌める事が命じられている。
サークルメンバーと接触する時は、下着を着けずに! と命じられていたが、お店では難しいので、実行していなかった。
その事を見透かされ、その代償として”赤い首輪の装着”命令だった。
ホームセンターで陳列されている様々タイプのものを手に取り、感触を確かめながら、周りをうかがい、自分の首にあてがう仕草をした時には、それだけで蜜壷が淫汁をこぼすのを感じながら購入し、以来いつもバッグの奥底にいれて持ち歩いていた。


今日も昼食の後、スタッフルームで、少しワクワクしながらハンゲームにログインした。


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「先生、これってオンラインゲームですか〜?」
サークルメンバー達と「7並べ」をしていたら、あづみの肩に手を乗せながら、外で昼食を済ませてきたスタッフの森 陽子が画面を覗き込んだ。

「そ、そうよ^^ 逢った事もない人達と今回線を通じて対戦してるの^^ 凄いよね、これって^^ 最近ちょっと、はまっちゃってるのよね〜^^;」

熱中していたのか、陽子が近付いた事に気付かず、ちょっとビックリしながらあづみは答えた。
少しうろたえたのには、訳がある。
このゲームには、ゲームをしながら対戦相手とチャットが出来る機能があるが、画面の右端の会話録に『あづみ! おまえが負けたらオマ○コのUPの写メ、送るんだぞ!』と見られると、少し言い訳に困る文字が表示されている。
陽子が覗き込んでいるので、答えることが出来ずにいると、
『返事は? 分かってるのか? あづみ!』
とまた、文字が踊る。

「そうなんですか^^ 面白そうですね。私もやってみたいなぁ!」
気付かれないかとヒヤヒヤしたが、陽子はゲームのトランプカードの動きを追っているようで、あづみはホッとした。

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