縄奴隷 あづみ
羽佐間 修:作

■ 第3章「高倉由紀ビューティクリニック」7

− HAKATA ARENTS(博多アレンツ)・一人暮らし −

あづみが、博多に単身赴任してからあっという間に1ヶ月が過ぎた。
同時期に森 陽子も近くの高倉ビューティの借り上げマンションに引っ越してきている。
陽子は思った以上の頑張りを見せ、あづみの新たな挑戦をサポートしてくれている。

由紀の計らいで、あづみ付きとして赴任している秘書室主任の横田真二が
『森さんは、さすがにあづみ先生が、見込まれた方ですね!』と誉めてくれる。
(環境が人を造るって本当だわ!)とテキパキと新しい仕事をこなす陽子をあづみは誇りに思っていた。

横田は、学生時代は、ラガーマンだった爽やかを絵に描いたような独身の好青年で、東京から赴任している。
陽子と同じマンションなので、陽子の事も何くれとなく面倒を見てくれているようで、自分が連れてきた若い女性の一人暮らしを案じていたが、横田の存在は、あづみには心強かった。

「博多アレンツ」は、オフィスから歩いて5分の距離にあった。
業者さんとの付き合いの会食がなければ、遅くても10時には戻る事が出来る。
陽子ともたまに食事をする事もあるが、大抵はあづみのほうが遅くなるので、あまり誘ってやる事が出来ないでいた。

今日は、陽子と食事をしようと思えば出来る時間に仕事が終わったのだが、少しトキメキを感じながら早々と帰宅していた。
あづみがアトランティス倶楽部に入会した少し後に、サークルのメンバーになったID:★調教師とチャットの約束をしていたからだ。

ここ10日位の間に3回、チャットで話をしていたが、前回は彼とのチャットで、指示されるがままにオナニーをして、激しく逝かされてしまったのだ。
その時から、彼の事を『隆 様』あるいは『ご主人様』と呼ぶ事を約束させられている。
しかしそれは、あづみにとって、ちっとも嫌ではなかった・・・
恭順の意を示す文字を打ち、強いられる淫らな行為に濡れてしまう自分に、更に興奮してしまうのだった。

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