縄奴隷 あづみ
羽佐間 修:作

■ 第5章「魔手」21

ガウンに着替え、施術室に連れて行かれた。
提携先の高瀬クリニックの医師が、全身麻酔をかけるという。
脱毛くらいで? と驚いたが、痛みに我慢できるならそれでも構わないですよ! と言われ、慌ててお願いしますと、若い医師に言った。

それに、普段エステを受ける時も、陽子は、あのあらぬポーズは、例え同性相手であっても、何とも気恥ずかしく、まして今日は、秘部への施術なら尚更だ。
眠っている間に済むんだから、そのほうがいいかなと思い直し、施術台に横になった。
口に麻酔用のマスクをあてがわれ、医師の指示通りのタイミングで深呼吸をしていくと、次第に意識が遠のいていった…


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目覚めた陽子は、辺りを見回した。
また意識が少しボンヤリしている。

ベッドに寝かされている。
体を起こすと、体に掛けられていたタオルケットがずり落ちた。
裸だった。
ふぅーと息を吐き、脱毛施術が終わったんだわとほっとした気分だ。

―えっ…… 何? これ!
両方の乳首にゴールドのリングかぶら下がっているのが目にはいった。

「うそ…」

恐る恐る手で触れてみると、何とそれは乳首を貫通して付けられていたのだ。
ひっぱてみると、少し乳首に痛みが走った。
慌てて下半身を覆うタオルケットをはねのける。
恥毛は綺麗になくなって、秘部の合わせ目が少し覗いている。
手で触れてみると、ここにもリングが左右に二つ取り付けられていた。
クリトリスにも……
「いや〜〜〜〜〜!! 何なの! いったい…」

「おいおい! 付けたばかりだから、あまり無茶はするな!」
いきなりドアが開いて、見知らぬ男入ってきた。

「いやー! 出て行って! 見ないで〜!」
タオルで素早く身を隠し、男を睨みつけた。
「貴方は誰? どういうことなんですか?」
40歳前後の怖い雰囲気が男だ。
「ははっ^^ 女同士の詰まらんお遊びじゃなくてな、おまえに、本当の快楽を教えてやろうと思ってな! もっとも快楽地獄かも知れんがな! あ〜はははっ!」

筋肉質で長身のこの男はいったい何者なの…
高倉ビューティの本社研修所にいたはずの私が、どうしてこんな目にあっているの…
身体に変なものを取り付けられて……
『どうして… いったい何なの……』
まだハッキリと覚醒していない意識の中で、恐怖を感じていた。
「おまえも、麻木あづみと同じように虐められて感じる牝犬にしてやろうって言うんだよ〜!! あはは^^」
気付かなかったが、男の手には、縄の束が握られていて、縄を拡げながら陽子に近付いてきた。
「いや〜〜〜〜〜〜〜〜! やめて〜! ひぃ〜〜! 近寄らないで!」

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