縄奴隷 あづみ
羽佐間 修:作

■ 第7章「姦計」4

「もしかして…貴女は、”麗香”さん?…」
「ほほほっ^^ よくわかったわね^^ 誉めてあげるわ^^ 麻木あづみさん^^」
「…いったい、どういう事なんですか?これは… 何故貴女が、私を…」
はっ!とした…
サークルの”麗香”が私の素性を知っている……
血の気が失せていく…
被虐の性の灯が、点ってしまった身体を、世間に隠れてバーチャルの人物になりすまし一人鎮めていたつもりだったのに、現実の私を知る人が現れた…
−麗香さんだけなのかしら?… 何が目的なの? 高倉ビューティと何か関係があるの? 

「それで、どうなの? そのリングは気に入ったの?答えなさい!」

「そんな… あんまりです… 勝手に人の身体にこんな事を…」

「ほほほ^^ 何言ってるの?!^^ アンタは牝犬のくせに、身体を中途半端な事で誤魔化してるから望みの身体にしてあげたんじゃない! 反対に礼を言って欲しいくらいだわ!」

「おっ、お礼だなんて… 酷いです! こんないやらしい物を勝手に身体に取り付けるなんて…」
「ほ〜っほっほ^^ 何格好つけてんの?! 昔、したことがあるって言ってたじゃない!
それにさっきだって、ピアスに付けた紐をちょっと引っ張っただけで、潮吹いて派手に気を遣ったくせに^^ この変態女!^^」

「……… ぁぁぁ…」
涙が頬を伝う…
−そうだったんだわ… このリングに紐が付けられて、引っ張られた感触だったんだ… それであんな感覚に襲われて逝ってしまったんだわ…
この涙はなに……? 私は、悲しいの? 悔しいの? ”変態女”… そうなの…

「あの… 聞いていいですか?」
「何を? 言ってみなさい^^」
「ここは何処なんですか?」
電話をしながら、部屋を探索していた。
「とあるホテルとだけ言っておくわ^^ 貴女! 部屋を探しても何もないわよ。無駄な事は止めておきなさい^^ それと貴女のその電話は受信専用だから他に掛けることは出来ないからね(笑)」

確かに窓は、閉じられたまま開かないような作りで、ドアには鍵が掛かり、部屋の電話もなかった。
「どうして、こんな事をするの? 貴女は、あのぉ…私を知ったんですか?」
「あはは^^ さっき言ったでしょ! 可哀相な貴女を、自分に正直に生きて貰う手伝いをしようって事よ。 どうして貴女を知ったかですって?!
今更そんなこと知ってどうするの? 意味ないじゃない!? 高倉ビューティ・セレブエステ事業責任者 麻木あづみさん^^  あははっ^^」

「……」

−どうしよう…
どう対処していいのか検討もつかない。頭がパニックだ…

「貴女! せっかくつけたあげたリング、大切にしなさい!
そうそう、教えておいてあげるわね。 そのリングはね。工具で切り取る以外、絶対外れないからね! 無駄な事をして、身体を傷つけないようにしなさい! 貴女の会社の新技術で、2〜3日で定着するらしいから、それまでは強く引っ張ったりしちゃダメよ!わかったわね!」
「…………」
「返事は? わかったの? どうなのよ?!」
「は、はい…」

「…あのぉ… 私をここから帰してください!」
「要求の多い牝犬8号ね〜! 今すぐには無理ね!
貴女が望む、何時でも、何処でも、誰に虐められても、尻尾を振り、オマ○コを濡らす素直な牝犬になれるように、調教をしてあげてからね! あ〜〜っはっはっはっはっ^^」

「そ、そんな… 何を言っているんですか? 警察に訴えますよ! ここから出してください!」

「ふん^^ そんな事言えるのかしら? 貴女に! ソファの所に封筒があるでしょ? 中を開けて見なさい!」
目を向けると、ソファの上に大判の茶封筒が置いてあった。

手に取り、封筒を開けて声を呑んだ……

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