縄奴隷 あづみ
羽佐間 修:作

■ 第8章「縄奴隷」9

− TV出演 2 −

リハーサル通り、収録は、順調に進んだ。
VTRを見ながらのスタジオトークが始まった。
フロアディレクターのQサインと共に、秘貝に挿れられた卵型バイブが、仄かに振動を始めた。
「うっぁぁ…」

カメラ横に立つ石井が、コントローラーらしきボックスを手のひらにひけらかし、あづみに手を振った。
アナルプラグの催淫クリームが呼び起こす掻痒感と蜜壷のバイブの振動が、あづみの快感を押し上げてゆく…
目立たぬように太股を捩り合わせ、何とかこの焦れったい状況から逃れたいと思うのだが、何の効果もない。
逆にムズムズお尻を動かすたびに、アナルプラグの先端が椅子に押し上げられ、アナルを微妙に刺激を送り込んでしまう。
VTRが、あづみのクリ○リスピアスの場面に切り替わった時、バイブの振動がいきなり強くなった。
−うぁぁ… やめて…
上唇を舐め、髪を掻き揚げ、懸命に意識を保とうとする仕草は、とても色っぽく、プロデューサーの高橋が、モニターを見ながら、小さく口笛を鳴らした程だった。
あづみは、フッと何度も、昇り詰めそうになるのを、どうにか堪えていた。
語るコメントは、声に艶を帯び、男が見ると、あづみの女を意識させずには於かない色っぽさを醸し出していた。
ようやくVTRのトーク収録が終わり、実技に移るためにフロア中央に移動するようにフロアディレクターに促された。
少し前から、浣腸液が腸の中で暴れ始めて、注意して聞くと”ギュルギュル”腸で発する音が聞こえてきそうだった。
「は、はい…」
バイブは、弱められたものの、間断なく振動している。
刺激を与えないように、ゆっくりデスクに手を突き、椅子から立ち上がった瞬間、今まで内腿で挟み込むようになっていた南京錠の重みが、一気にクリ○リスにかかり、下向きに強く引っ張られたような形になった。
「あああああああぁぁぁぁ… くぅぅぅ… ああん… 逝くぅぅ…」
あづみは、デスクの淵を強く握り、上半身を反り返し、瞬時に逝ってしまった…

押し殺した声だったが、音声をモニターしていたスタッフ達は、気付いたようだった。
ビクン、ビクン痙攣するあづみを気遣う素振りで、横田が駆け寄ってきてだき抱えた。
「大丈夫ですか? 先生…」
「え、ええ。大丈夫です。ちょっとライトが熱かったので、立ち眩みしただけです。ごめんなさい…」
横田に支えられながら、フロア中央に設置された施術台の側に移動した。

水着姿のモデルが施術台に横たわり、本社のエステティシャンが出てきてスタンバイが整う。
ADからQの声が掛かり、収録がスタートした。
その時、正面にあるモニターに写る自分の姿を見て驚いてしまった。

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