三つの願い 〜男の夢〜
Hide:作

■ 第二章 教室で……6

 五秒くらい探して、それらしい入り口が見つかった。僕は人差し指を突っ込んでみた。洗ったあとだから水の感触があった。
「あぁん、うぅん…」
 感じてくれているのだろうか?
 僕は穴に入れた人差し指を上下に動かした。激しくしたほうがいいのかな、と思って、だんだんスピードを速くした。
 指に触る液体は、だんだん洗った水とは違う、粘度のあるものに変わってきた。
「まさるくぅん…あぁっ…そこばっかりじゃなくてちゃんとク○も触ってよ〜」
 ク○…確かに話では聞くのだけど…僕は斜め後ろのすすむに耳打ちした。
「なぁ、すすむ、ク○、ってどこだっけ??」
 すすむも小声で答えた
「お前、そんなことも知らないのか…しょうがないなぁ、ちょっと左手、力抜いてくれ」
 僕は言われたとおりにした。すすむは左手をひろこから離し、僕の人差し指をつまみ、少し前に持って行った。そしてそこでしばらく止まった。
「あん…」
 ひろこが急に少し大きな声であえいだ。そのあとすぐにすすむは僕の人差し指を、少し固い、小さな突起のようなところに当てた。
「ここだ」
 すすむが小声で言った。僕はそこを触った。
「あ…そこ…そこ…」
 僕の手に雫が落ちた。もう一度穴の中に指を入れてみると、びしょびしょに濡れていた。

 もう教室の前だ。ドアからは一人づつしか入れない。一列になるようにひろこは僕から、僕はひろこから手を離した、そのときだった。
「ひろちゃ〜ん、ちょっと手伝って!」
 後ろから同じ学科のたえこが走ってきた。この女子もあいかやしほの友達で、僕たちもひろこと同じくらいまあまあ話す。
 たえこは普段通り、メガネ、半袖のブラウス、タイトスカート、といったまともそうな服装だった。
 タイトスカートの下は何も穿いていないのかもしれないが…

「おはよう。」
 たえこは僕たちに追いつくと僕とすすむに軽くキスをした。
「次の講義のプリント綴じるの頼まれちゃって。ひろちゃん、ちょっと手伝ってくれない…ああ、でも忙しい?」
 たえこは僕ら三人を見てそういった。
「ううん、別に忙しくないよ。手伝うよ」
 ひろこはそう言った。そしてちょっと残念そうにかばんを開けてポケットティッシュとTシャツとパンティーを取り出した。
 ポケットティッシュで股間を拭くと、パンティーを穿いてTシャツを着た。
「ごめん。あとでね」
 ひろこはそう言ってたえこと一緒に歩いていった。

「残念だったなあ…まさる」
 すすむはそう言った。
「うーん、僕はほっとしたようながっかりしたような…」
「俺は残念だった。フェラしてもらえそうだったのに」
 そんなことを話しながら僕たち二人は教室に入った。
 教室…さっきひろこも“いつものように教室でやろう”って言った。教室は、どんなことになっているのか…

 想像以上だった。
 教室の中は、服を着ている人の方がどちらかというと少ないくらいだった、一人で何か読んでいる人や弁当を食べている人も何人かいるが、多くの人は男女二人で、またはそれ以上で、触り合うか絡み合うかしていた。教室のざわめきはあえぎ声に満ちていた。
 僕らは入口に立ち尽くしたまま、あいかとしほを目で探した。まだ二人ともいなかった。


 「はぁん…はぁ…あぁ」「あん…ああ…ああん」
 廊下から聞きなれた声がした…もちろんあえぎ声を聞きなれてるわけじゃないけど…
 あいかとしほが来た!

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊