逆トラップ
Reiji:作

■ 20

 峰子は、あの日アキラと聡美はきっと最後まで逝ってしまっただろうと思った。事実、アキラが聡美の割れ目からペニスを抜くと、聡美の荒い息使いに合わせるように、まずゴボッと白い体液が固まりのように膣口から垂れた。

 アキラを拒絶した自分のせいだと、峰子は自分自身を責めた、涙が出そうになった。

「峰子。」と呼ばれて、うつむいた顔を上げるとアキラが立っていた。二人はごく自然に寄り添うように歩き出した。

 上空で散華する花火が色白な峰子のほほに写るのを見て、アキラは本当に自分が好きだったのは峰子なんだと思った。峰子を単なる性欲処理女として扱い、明美とのセックスのための練習台にしてしまった事。そしてレイプされた峰子を救ってやれなかった事を心底後悔した。

 峰子は自分を見つめるアキラの視線に気づき、顔を伏せた。そしてアキラに身体を預けた。

 峰子の身体の奥は熱くなった。アキラは峰子を抱きかかえるように歩きだした。

 最初に眼についたラブホテルの灯りに、ふたりは吸い寄せられるように門をくぐった。

 部屋に入ると、アキラと峰子は貪るようにキスをした。強く身体を抱きしめあい、舌がねっとりとからまりあった。

 アキラは峰子の浴衣の帯を抱き合いながら解き、浴衣を床に落とし、そのままブラのホックをはずし、ショーツの両サイドの紐をほどき峰子を全裸にした。アキラもすばやく着てるものを脱ぐと、ペニスは峰子を犯すために勃起し、亀頭は天井を向いていた。

 全裸になるとふたりはまた強く抱きあった。峰子の柔らかな下腹に、硬度の増したアキラのペニスがめり込んだ。

 峰子は下腹に押し付けられたアキラのペニスが、逞しくなっていることを瞬間に感じ取った。

 もう剥かなくても露出している亀頭は、大きさをまし、張り出した縁は皮を戻れなくしていた。竿も太く硬くなり、きつく反り返り、太く血管が浮き出ていた。

 峰子の乳頭は、硬く尖り、色も濃いサーモンピンクになり、アキラの胸板にこすられた。峰子の肌は6年あまり男性経験がなかったので荒れておらず、まるで処女のような滑らかさと成熟した女のむっちりした柔らかさを持っていた。

 舌を絡め、抱き合いながら、アキラは峰子の小振りだが柔らかなバストを、そして滑らかで形のいいヒップを愛撫した。

(柔らかくって滑らかだ。指が溶けてしまいそうだ。でも峰子あの頃よりもスレンダーになっている。)とアキラは思った。峰子の顔は少女の面影はなく、ふっくらとしていた頬はほっそりとし、アップにしたヘアースタイルがそのラインを際立たせていた。ウエストはくびれ、腰からふともも、そしてふくらはぎまでが滑らかなラインを描いていた。脚はもう少し肉がついてもいいんじゃないかと、アキラが思うほど細くなっていた。下腹は柔らかだが締まっていた。その下腹と脚の交わる所に狭いが密集した陰毛に隠れ、正面からでは見えない峰子の女の膨らみがあった。

 峰子の身体は、まだアキラのペニスに貫かれる準備はできていなかった。乳首は興奮して尖り、息遣いも荒く、脚もがくがくしていたが、陰毛に隠れた膨らみ、内側の唇、ヴァギナの入り口、ヴァギナの襞の潤い。これからの生殖行為を行うのには不十分だった。

(ひさしぶりにセックスする。なんだか怖い。でもアキラに犯されたい。まだダメよ。どうしよう。アキラのペニスはもう勃起してるし、わたしも興奮してるけど、まだ濡れていない。)峰子は泣きそうになった。

「峰子、どうしたの?」アキラは優しく聞いた。

 峰子は泣きじゃくりながら「どーしよう。わたし、まだだめなの。」と言った。

 アキラは優しく峰子を抱き上げると、ベッドに峰子を仰向けに寝かせ、脚を拡げさせた。

「大丈夫だよ、峰子。」そう言ってアキラは峰子の盛り上がった柔らかな丘の間に指を沈めた。湿りけはあるがまだ潤いのない谷間をなぞられ、峰子は微かな痛みを感じた。

 峰子の端整な顔が、苦痛の色を示したのを見て、アキラは峰子を抱き起こすとバスルームへふたりで入った。

(峰子の身体はまだ男を拒否している。あの頃は、峰子のクレバスからはトロピカル・フルーツが熟したような濃厚な匂いがしたけど、今はまるでしないな。)

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊