真梨子
羽佐間 修:作

■ 第6章 従属2

 パーティルームではオークションが開催されている。
 真梨子は控え室で我が身がセリに掛けられるのを静かに待っていた。

 係りの黒服が控え室のドアを開け、梶に目礼をした。
「さあ、いくぞ!真梨子」

 真梨子は首輪に繋がる鎖を梶に引かれて、長い廊下を歩いてパーティルームのステージの袖に着いた。
 パーティルームから怪しげなお香の香りが漂っている。
 女の儚げな啼き声が漏れ聞こえてきて、更に真梨子の恐怖心を煽る。

「お前が今日の最後の女だ」
 主催者らしき恰幅の良い初老の紳士が真梨子に告げた。

 袖から見えるステージの上では、縄掛けされた若い綺麗な女が片足を大きく拡げられ、露になった肉襞の一枚一枚を捲りあげられながら、その女性器の性能が客達に披露されていた。
 その様子はステージのバックに設置された大型のスクリーンに映し出され、女の淫肉を男の指が陵辱する様がまざまざと描写している。
――あ、あの場所に次は私が・・・ いやぁぁぁ…
 恐ろしさに身体が震え身を縮ませる真梨子だったが、身体の奥からは淫汁がジュクジュクと染み出していた。

(では、この裕子は1千万!からまいります! さあ、貴方の牝奴隷として裕子を飼われる方はいらっしゃいませんか? 1千万! 1千万! 1千万!)
 オークションのアナウンスが響く。
「1千万!」
「1千2百万!」
(はい!1千2百万、出ました! いいですか?1千2百万!…)
「1千5百万!」

――ひぃっ! オークションってまるで人身売買?!…
 真梨子は飛び交う金額の高額な事に驚いた。
 一夜限りの事だと思っていた。
 それが一夜の売春どころか自分も牝奴隷として売られてしまうのかと恐怖で体がガクガク震えてきた。
「順…さ…ま…… 私…」
「ははっ 安心しろ! お前は月曜の朝までの3日間だけ、買った人のものになるんだ。 まぁもっとも買ってくれる人がいればの話だがな。 何せオマ○コに鍵が掛かっていて使えないんだから買う人がいるかどうかだ。 あっはっはっ!  月曜からはまた東京で俺が可愛がってやる!」
「酷い… ど、どうか許してください! やっぱりどこの誰だかわからない人と3日間も… お、お金なら何とか… あっ…」
 梶が真梨子の乳首を抓りあげた。
「ふん、何言ってやがる。 旦那の会社が上場してちょっと金持ちになるからっていい気になるな! お前のこのいやらしい身体で稼ぐ金に価値があるんだ!  折角お前の事を誰も知らない札幌へ来たんだぞ。 心置きなく淫らなお前の欲望を満喫すればいい。 わかったな!」
「そんな…」
(では、オークションナンバー6番の”裕子”は、ナンバー58のお客様に1650万円で落札されました〜)
 司会者のアナウンスが高らかに響いた。

「さぁ お前の番だ!」
「い、いやっ!いやぁ〜〜〜 やめて〜 許して〜〜〜」

 泣き叫び逃げようとした真梨子は、ワラワラと駆け寄った店のスタッフに取り押さえられ、瞬く間にセーラー服を剥ぎ取られ素っ裸に剥かれた。
 ボールギャグを咥えさせられ、抱きかかえられて天井から下がる鎖に両手を固定された。
 鎖の擦れる音と共に身体が伸び上がり、足先が漸く床に着く高さにまで吊りあげられてしまった。
 恥辱に紅潮する裸身はライトに照らされ客の目に全裸の姿を晒す。
 激しく身体をよじっても太い鎖が外れるはずもなく、鎖が擦れる音が客たちの隠微な嗜好を更に駆り立てていく。

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