真梨子
羽佐間 修:作

■ 第6章 従属7

−弟− 7月25日(月)U

 いくら身体を洗ってもきりがなかった。
 清めているはずの行為で身体が疼いてしまいそうな気がする。
 スポンジを身体に這わせる度に真梨子の脳裏にその肌を覆った3日間の壮絶な快楽地獄の記憶が蘇る。

 そろそろ出勤の用意をしなければならない時間になり漸くシャワーを止めた。
 身体の雫を拭い取るとスポンジで力を入れて何度も洗い上げた肌は少し赤味を帯びてひりつくような感じで、ほんの少し穢れが剥がれたような気がした。
 バスタオルで濡れた髪を拭いながらリビングに入ると、テーブルの上のメモに気付いた。

軽井沢から戻ってもまだ暫く東京にいるつもりなのでご馳走してください。
 
      俊一

――俊ちゃん…

 日曜日の夜、アナル特有の限りの無い快楽地獄を彷徨っている時に俊一から電話が掛かった。
「お尻に! 真梨子のお尻にくださいぃぃ〜!」
 浩二にもされた事がないアナルへの射精を願う屈服の言葉を吐き、今まさに啓介に堕ちんとしているその時だった。

「俊一? 誰だ」
 余裕の表情で抽送を止め、真梨子の携帯を手にした啓介が真梨子の顔を覗き込み聞いてきた。

「あっ、あっ、あああぁぁん  お、弟です… ああああああああぁぁぁぁ」
「出てみろ」
「い、いやぁぁ 許してください!」
 啓介が通話ボタンを押し、真梨子の耳に当てた。
(もしもし… もしも〜し 姉さん?)
「……ええ ど、どうしたの?俊ちゃん」
(今、姉さんのマンションにきてるんだけどさあ、今日は遅いの?)
「あぐっ… い、いま出張先の札幌なの… ぅはぁぁ… 今夜は戻れないわ…」
(そうなんだぁ。 いいなぁ!北海道かあ。 でさあ、留守の間に守衛さんに入れて貰って上がりこんじゃったけど、今夜ここで寝させてもらうよ)
「え、ええ いいわよ… リビングの右側の部屋を使ってちょうだい。 うっくっ… それで俊ちゃん、いつまで東京にいるの? あっくぅぅ…」
 啓介がしばらく止めていた抽送を再び浅く真梨子のヒップに腰を打ちつけたのだった。
(う〜ん わかんないなぁ。それより姉さん、大丈夫なの? 何か具合悪そうだけど…)
「え、ええ… 大丈夫よ。 ホテルのクーラーに喉を少しやられちゃったかしら… ぁぁぁ…」
(で、いつ出張から戻ってくるの?)
「…うっくぅぅ あっ… 月曜日には戻れると思うから… 俊ちゃんがまだ東京にいたら一度ご馳走してあげるね」
(ああ たっくさんご馳走してもらうよ、アネキ! まだ暫くこっちにいるつもりだから)
「そう… じゃあ戻ったら電話するわね」
(でも明日から友達の軽井沢の別荘に1週間くらい遊びに行ってくるから戻ったら俺から電話するよ)
「あ、あまり羽目を外し過ぎたら駄目よ、俊ちゃん… うっくぅ」
(姉さんも単身赴任だからって浮気しちゃ駄目だぞ〜)
「な、何いってんの… バカな子ね… くっぅ…」
(じゃな 姉さん)     ブツッ…

「ひっ、ひどいです… うあぁぁぁっ」
「ふふっ お前には快感を増幅させるいい材料だっただろ?! どうせなら弟に聞いて貰えば良かったな。 ふしだらな姉が尻の穴で逝きっぱなしでザーメンをアナルに注がれる瞬間をな! こっちから電話して聞いてもらうか?!あはは」
「いやぁ… 堪忍してください… あっくぅぅぅ…」
 真梨子のお尻は啓介の怒張を貪るようにいやらしくくねりつづける。
「ああん……おねがい…あぁ…もう…もう、…ああ…」

 艶かしく苦悶し、直腸の粘膜からせり上がる快感に耐えに耐え、そして耐え切れずにまた更に昇りつめさせられる真梨子の顔は、壮絶なまでに妖艶で淫らで美しい。

「あっ、あっ、あっああああああああああ やっ、また 逝っちゃうぅぅぅ ケイスケさま〜〜〜〜 逝きます〜〜〜」
 真梨子は悲鳴とも絶叫ともつかぬ声をあげると、背中をそらせ震えながら逝った。
 しかし啓介は平然と真梨子のアナルをいたぶり続け真梨子を離さない。

「真梨子!いい顔して啼くじゃないか。 もっと狂え!」

「ハァ…ハァ…あぁぁ…もうおかしくなっちゃう…ああっ」「…ハァ…ハァ……あぁ、また!」
 真梨子の顔が苦悶とも恍惚ともつかぬ表情に変わり涎が床に落ちる。

「…ああ!…イッ!…イク!…イクゥ!…あぁぁぁぁーーー!」
 またも絶頂を迎えさせられてしまった真梨子の肢体が硬直しビクンッビクンッと震え、そしてアナルに啓介の熱い迸りを感じながら意識が薄れていった。

   ◆

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