真梨子
羽佐間 修:作

■ 第6章 従属17

「こ、こら! ほんとに仕方が無い子だね、遥は! お仕置きを受けているというのにこんなにも淫らな汁を溢れさせているなんて!」
 クレヴァスからツツーッと愛液が流れ落ちたのを見咎められてしまった。
――私、どうしてお尻をぶたれて濡らしてしまうの?!
 真梨子は小松原の鞭打ちに身を任せ、嬲られて快楽に溺れてしまう事が選択できる唯一つの道だと観念した。
――わたし… 浩二さん… ごめんなさい…
 真梨子は高々と尻を掲げ、小松原に向けた。

「ほっほぉー。 少しは良い子になったかな? 遥!」
(パシッ!)
「あうっ…くくっ…」
「お仕置きの道具を変えてあげようね、遥」
―何? どうするの… 先生…
(スパンッ!)
「ひっ!ううっ…」
 皮製のパドルが真梨子のヒップで鳴った。
 乾いた音が大きく響いて真梨子は呻いた。
(スパンッ!)
「ひっ!ううっ…」
(スパンッ!)
「あっ!ううっ…」
(スパンッ!)
「あうっ!くくっっ…」

「遥は悪い子だね〜。 叱っても叱ってもどんどんいやらしい汁を噴出すなんて」
(スパンッ!)
「ひっ!くくっ……」
「いけない子だ! ごめんなさいを言いなさい、遥!」
「ごふぉふぇんあふぁい…」
(スパンッ!)
「ひっ!ううっ…」
「先生、ごめんなさい!でしょう、遥君!」
「ふぇんしぇひ…ごふぉふぇんあふぁい…」
(スパンッ!)
「ああうっ!ううっ…」
 お尻がジンジンして熱い。
 撫で回されても皮膚の感覚があまりしなくなってきた。

 小松原は真梨子の鞭打ちに至福の表情を浮かべ没頭し、その額には汗が浮いていた。
「遥君! ごめんなさいは?」
――私… そう、遥なの… 
「ふぇんしぇひ…うりゅしてええええ ごふぉふぇんあふぁい…」
――先生… 許してぇ ごめんなさい…

 柔肌に走る灼けつく痛みの中に潜む怪しい快感が真梨子を戸惑わせる。
――な、何なの… こんな快感があるなんて… こわい…

 尊敬する恩師の恐るべき素顔を知ってしまった事…
 その恩師に恥ずかしい姿を晒している事…
 お尻を打擲されるだけでこんなにも感じてしまっている事…
 そしてもっとぶたれたいと思い始めている事…
 真梨子は今現実に起こっている何もかもを認めたくなかった。

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