真梨子
羽佐間 修:作

■ 第6章 従属27

−2度目の診察− 8月3日(水)U

 真梨子が新システムのパイロットショップ・横須賀店の視察から戻りhalf moonに着いたのは22:00を過ぎていた。
 梶の姿を探すと、カウンターの端で裸の女を膝に抱いてグラスを傾けていた。

「ごめんなさい… 遅くなりました…」
 スツールを回転させ、真梨子の方へ振り向いた梶の膝に抱かれた女は、ドール・ユリだった

「遅いぞ!」
「ごめんなさい… システムチェックでトラぶってしまって…」
「まあ仕事の話はいい! それよりちゃんとオムツは穿いたままか?」
「…はい」
「どれ、脱いでみろ!」
「…はい」

 カウンターには他に二人客がいる。
 真梨子は化粧をするなりマスクを被って遥に返信する前に、騒いで目立ちたくなかったので素直に言葉に従う。
 スカートの中に両手を差し入れ、オムツの上端のギャザー部分に指を差し込む。
 卑劣な上司の目の前で、自分のオシッコが染み込んだオムツを足から抜き取った。
 この上ない惨めな気持ちが真梨子を包み涙が滲む。
――いったいどこまで私をいたぶれば気が済むの?…

3回分の真梨子の小水を含んでずっしり重くなった紙オムツを梶に手渡した。

 恥ずかしさで真梨子の身体は震えていた。
「くっくっくっ。重い! 重い! たくさん出したなぁ」
「あぁぁ…はい」
 梶は脱いだばかりの延びきったオムツをこれ見よがしにドンと音をたててカウンターの上に置いた
「早く着替えて来い! あははっ、違うな。 早く脱いで裸になって来い!」
「はい…」

   ◆

 レナが真梨子に化粧をしてくれた。
 以前してもらったよりずっと派手な感じの舞台化粧で赤いチークをふんだんに使っている。
 今日は鏡の前で化粧をして貰ったので、変わりゆく自分の顔に驚きもし、レナのテクニックに感心していた。
 星野や、雅が真梨子の周りに居たのだが、数分間だけレナと二人きりになった。
「遥さん… あっ、本当は真梨子さんでしたね」
「ええ…」
「真梨子さん、幸せ?」
「えっ?」
「楽しんでるの? ここでの出来事…」
「ど、どうしてそんな事聞くの?」
「身体は悦んでるのに、楽しくなんかならないわ! って一生懸命逆らってるみたいなんだもん」
「……」
「もっと素直になればいいのにって真梨子さんを見てて思ったの。 私達、そんな性を持って生まれちゃったんだもん。 仕様がないじゃない。 楽しまなきゃ損よ」
――仕様がない… 楽しむなんて…
「はい。 出来ました。 この紅いウィッグ、可愛いでしょ」
「ええ…」

「おい! 用意が出来たなら行くぞ! 首輪を付けてやるからこっちへ来い!」
「は、はい…」
 真梨子は控え室に入ってきた星野のところへ歩み寄り跪いて細首を差し出した。

   ◆

 真梨子が身に着けるものは、星野の手の鎖に繋がれた首輪だけの姿で梶の待つカウンターに戻ってきた。
「ふふっ。 上手く化けたもんだな。 心置きなく淫乱女の本性をさらけ出せるって事だな。 さぁ、上に乗れ!」
「……?」
「この上だよ」
 梶がカウンターを指で弾いた。
――裸でこんなところへ… あぁぁぁ、恥ずかしい…
 真梨子の秘奥でグジュっと淫汁が溢れた。
 梶の命に股間を露にして足を掛けてカウンターにのぼり、跪いて梶を見た。
 真梨子はまるで何かに操られているようにこの淫らな行いを自然に振舞う。

 カウンターにいたカップルが素っ裸でカウンターに乗った真梨子を囃し立てている声も真梨子にはまるで届いていないかのようだった。
「仰向けに寝ろ」
――ああぁぁぁ 恥ずかしい…
 足を崩し、腰の辺りを梶の正面にしてカウンターの上に横たわった。
 クーラーでよく冷えたカウンターの天板の冷たさが、汗を滲ませる真梨子の肌に心地良かった。

 梶がグラスを片手に真梨子の身体を弄る。
「あうっあっ、あぁぁん」
「膝を立てて股をひろげるんだ」
 真梨子は膝頭を持ち上げ、そしてゆっくりと股をひろげていく。
 蜜が溢れ濡れ光る無毛の股間は、少し先で固唾を呑んでいるカップルに向けて露わになった。
 さわさわと真梨子の上気した肌を梶の指が這い、乳首を弄びクリ○リスを捏ねる。

「あっ、あうぅぅ あああん…」
――ああああぁぁぁぁ… 気持ちいい…
「ひっ!」
 真梨子の身体がビクンと跳ねた。
 梶がグラスの氷を真梨子の臍の窪みに落としたのだ。
 梶は氷を指で摘み真梨子の肌を滑らせていく。
「ぁぁああ… うっくぅぅぅ…」
「冷たくても、痛くても、恥ずかしくても感じるんだな、お前は。 まさしく変態だな! あっはっはっ」
 梶の指が真梨子のクレヴァスに潜り込んできた。
「くっくっくっ。 もう俺が恥ずかしくなるほどの洪水だ」
「こんな恥ずかしい姿、たくさんの人に見て貰いたいなぁ、真梨子」

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