真梨子
羽佐間 修:作

■ 第7章 淫獄13

−背徳の選択−  8月7日(日)U

――この人、、、
 札幌のホテルでの身体が覚えている苛烈な責めのイメージからこの中で一番若そうできつい目をした男の足元へ這い進み、そして男の膝に手を置いた。

――あっ! あぁぁぁ いやぁ、、、 指輪が、、、浩二さん、、、ごめんなさいぁぁぁ
 男の体毛の濃い膝に乗せた真梨子の左手の薬指に結婚指輪がきらりと光っていた。
 真梨子は慌てて左手を胸に抱え、膝立ちのまま俯く。

 いつもhalf moonで淫らな痴態を晒す時には、結婚指輪は必ず外していた。
 強要されているとはいえ、肉欲に溺れてしまう真梨子のせめてもの夫への操だった。
 今日はヤングミセスのエステモデルという立場で指輪をしたままショーに臨み、そのまま外す間もなく今まで嬲られ続けていたのだ。
 真梨子の目にみるみる涙が滲んでくる。
 愛する夫・浩二の面影が脳裏に浮かび、裏切り続ける罪の深さにあらためて愕然とする。
 しかし昼過ぎの奈保子のマッサージから始まり、梶が挿れたブリスクのひりつく刺激にパーティの間中苛まれ、そしてあづみと双頭ディルドウで前後の秘孔を繋がれたまま腰を振り合い、久美とあづみに女の急所を責め尽くされた恥辱のレズプレイに狂い泣かされた半日以上に及ぶ淫らな刺激に身も心も爛れきった今の真梨子に、ケイスケの逞しい剛棒を前にしてその欲望は抑えきれるものではなかった。

――あぁぁぁ、、、私の身体はもっと激しく気が狂いそうに虐められたがってる、、、
 浩二を想い、自分が犯そうとする背徳の罪の意識が、真梨子の被虐の炎をいっそう煽りたててくる。
「うふふっ。 なぁ〜に?! 指輪を見て旦那さんを思い出したの? 今更申し訳ないなんて思ってるんじゃないでしょうね!? お腹に自分のオシッコと皆さんの放った精子が混ざった特性浣腸液をたっぷり注ぎ込まれて悦んで濡らす変態牝犬のくせに」
「あぁぁ、、、 言わないでくださいぃぃ、、、 あっ、くぅぅぅ」
 差し迫る便意に、一刻の猶予も許されない。そしてケイスケにその無様な姿を見られて蔑まれたいと朦朧とする意識の中で望んでいた。

 雅が真梨子の頭を押さえつけ、狐目の男の股間に顔を押し付けた。
「あぁぁぁ、、、 いやぁぁぁぁぁぁ」
 みるみるうちにペニスが鎌首を持ち上げ、真梨子の顔を突き上げ、性臭が鼻をつく。
――この人じゃない、、、

 真梨子は顔を上げ、隣に座る童顔の40歳半ばの男の前に跪き、顔を寄せた。
「あぁぁぁ、、、」
 思わず声を漏らしてしまった。
――ケイスケさまはこの人だった、、、 むちゃくちゃに私を汚して、、、
 真梨子は顔をあげ、雅に向かってこくりと頷いてみせた。

「あら。 決めたの? 今夜貴女を狂わせて頂く方」
「、、、はい」
「お前が選んだその方に、お前の首輪に繋がったリードをお渡しするのよ。 わかった!?」
 リードの先端が真梨子の口に咥えさせられた。

 真梨子はリードを口に咥え、目の前に座っている男・ケイスケを見詰めた。
――そうなんだわ… 私は自分で選んだ男に望んでこの上ない辱めを受けるの…

 真梨子はケイスケと信じる男の前で皮製のリードを咥えた口を差し出した。

          ◆

(ピシッ!)
「あうっ! あぁぁぁ…」
 啓介は真梨子の口から受け取ったリードの先端で真梨子の背中を打った。

「皆さん、申し訳ないね。 恨みっこなしに願いますよ。 くくくっ」
「残念だが存分にどうぞ。 ふふっ」
「うふふっ」

「真梨子! 久しぶりだね」
「、、、は、はい…」
「まずは、お前を苛める相手にお選び頂きありがとうございますと礼を言っておこうか。 ふふっ。 僕だって判ったんだね?!」

「……はい」
「ほっほう!? 僕だってわかって選んだってことだね。 いつ分かった?」
「あぁぁぁ はい、、、 に、匂いを嗅いだときです…」
「ふっふっ。 チンポの匂いか?」

「……はい」
「札幌で乱れ狂って挿れて〜と泣き叫んで僕のペニスにすがり付いた事を思い出したのか?」
あぅぅぅ…」
「もう一度アナルに突っ込んで欲しいのか」

「ぁぁぁぁぁぁ… はい…」
「ふん! 勿体付けやがって! なぜ、すぐに欲しいと言わない? お前は僕の牝犬ですって誓っただろ! 素直じゃない牝犬など何の価値もない!」
「ひっ… ごめんなさい!」
 頭の上から浴びせられる叱責と同時に、ケイスケに足の裏で頭を踏みつけられ、床に顔をグイグイと押し付けられた。

 真梨子の身体にゾクッゾクッとする快感が奔りブルブルと身体が震えた。
――あぁ… あの日と一緒だわ…
 札幌のホテルで味わった無慈悲な扱われ方に、瞬く間に痺れるような被虐の炎が燃え上がってくる。

「今日はモデルを務めたお前の慰労会だったな。 褒美をやる。 跨って俺を呑み込ませてやる!」

「あぁぁぁ、、、 あ、あの、、、別のお部屋で、、、」
「ああ。 そうするさ。 その前にチ○ポで逝く顔を皆さんに見て頂いてからな。 お前が旦那を裏切って自らペニスをオマ○コに跨ってどんな声で啼く

のか見ていただくのが礼儀だと思ってね」
「あぐぅぅぁ… いやっ、、、は、はい、、、 で、でも、、、 あのぉ… もう我慢が出来ないんです…」
「何が?」
「……」
「ん?」
「、、、か、浣腸されたので、、、もう、、、 あの、、、」
「ふふん。 ウ○コか?!」

「うっくぅぅぅ、、、は、はい、、、」
「お願いしてみろ! 牝犬の立場をわきまえて、ちゃんとした日本語でお願いしてみろ!」
「はい…   ま、真梨子におトイレで、、、ウ、ウ、ウンコをさせてください! お願いします、、、 あああああああぁぁぁぁ」

「ふん。トイレでだと?!」
「そんな…も、もう限界なんです! おトイレへ行かせてください!」
「いやだな」

「……」
「耳が悪いのか?! それとも頭が悪いのか? ダ・メ・だ!」
「そ、そんな… も、もう、、、無理です!」

「ママ! 辛抱の出来ないバカ犬だよ。 こんな所でぶちまけられたら臭くてかなわない。 僕の今夜の牝犬が粗相しないように栓をしてやってよ」
「はい、はい。 かしこまりました」
「いやああああああぁぁぁぁぁ 許してくださいぃぃぃ! お願いしますぅぅ〜〜〜」

■つづき

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