真梨子
羽佐間 修:作

■ 第7章 淫獄14

−肛 悦− 8月7日(日)

 四つん這いのまま引き込まれたシャワールームの床は、恥辱に火照った身体にはズキリとするほど冷たい。
 掌に、、、そして膝に伝わるタイルのヒンヤリとした感触は、真梨子に今からきっと起こるおぞましい恥辱を予感させた。

 見上げると天井には何本ものパイプが縦横に渡り、頑丈そうな鎖が何本も垂れ下がっているのが目に入った。
―― ここで恥を晒すんだわ、、、
 浣腸の苦しさがもたらした初めての絶頂の余韻が残る朦朧とした意識の中で、ケイスケを想っていた。

(ジャラ、ジャラ……)
 鎖の擦れる音がすると、鎖の先端に繋がった革製のカフを啓介が両手首に取りつけた。

「イヤラシイ身体をみんなに見せてあげような、真梨子」
 啓介は楽しそうに滑車を手繰り、真梨子の腕を吊り上げていく。

「いやぁぁぁ… 許してくださいぃぃ…」
 滑車が巻き取られるにつれ、真梨子の身体はバンザイするように引き起こされ、やがて真梨子は一直線に身体を伸ばして吊るされた。

 身をよじり、消え入りそうな声で洩らす真梨子の嗚咽をBGMに、啓介は真梨子の足首に両端にカフが付いたスチールパイプのを取り付け、真梨子の股を大きく割り裂いた。
 足を大きく開いた事で、真梨子はかろうじて爪先だけが冷たいタイルに接していた。
「ケ、ケイスケさまぁぁぁ、、、 お願いです、、、 どうか、だっ、誰もいないところで、、、」

「ふふっ。 心にもないことを言うな。 ギャラリーがいて楽しいだろう! 見てみろ」
 三方の全面ガラスを隔てたプレイルームから梶達が羞恥に震える真梨子をぎらついた目で見詰めていた。
「いやぁぁぁ、、、 見ないでぇぇぇ お願いぃぃぃ」

「さあ、真梨子。 あまり長い時間我慢するのも身体に良くないないからな。 そろそろすっきりさせてやろうなあ」
「いっ、いやあああああああああああ ここでは許してください! けいすけさまっ! お願いですぅぅ、、、 どうかお願いです、、、」
 身体を揺り、身悶えると鎖の擦れる音が哀しく響いた。

「マゾ女らしい格好にしてもらったな、真梨子。 くっくっくっ」
 梶がシャワールームの中に入り、啓介に光沢のある小さな紙を手渡した。
 啓介はその紙をしげしげと見詰め、そして真梨子の顔の前にかざし口を開いた。

「お前の愛する人達だってな!? 目を開けてみろ!」

「いやっ! いやああああああああああぁぁぁぁ、、、」
 真梨子は狂ったように泣き叫ぶ。
 啓介が手にしていたのは、浩二と真梨子が二人、寄り添って微笑むポートレートだった。
 浩二が微笑む表情がとても優しくて、真梨子が一番好きな写真だった。

「こっちは幸せの絶頂の家族写真ってとこだな、真梨子」
 もう1枚見せられた写真は、二人の結婚式の日に真梨子と浩二を真ん中に、両親と弟・俊一、妹・詩織の兄弟が左右に並び、教会をバックに撮った写真だった。

「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、、、  ど、どうしてそんな写真が、、、」

 梶は、啓介から写真を受け取り、手にしていた金タライの中に入れた。

「さあ、この中にブリブリと臭いウンコをしてみろ! 愛する人々に臭いウ○コをぶちまけろ。 俺が受け止めてやる。 もう我慢の限界じゃないのか?!」
「いやっ! 許してくださいぃぃぃ、、、 写真を除けてくださいっ! お願いですっ!」

「梶さん。 それは僕に任せてくれませんか?」
 狐目の男がシャワールームに勢い込んで入ってきた。

「はははっ、いいですよ」
 梶は振り返り、金タライを手渡した。

「奥さん! 僕が貴女の粗相を始末してあげるからね」
 嬉しそうに呟きながら狐目の男は真梨子のヒップに顔を埋め、アナルプラグに舌を這わせ、ヒップの割れ目に鼻をグリグリ押し付ける。
「あっ、あぁぁぁ うっ、動かさないでぇぇぇぇ お願いですぅぅぅ うぐぅぅぅ」

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