真梨子
羽佐間 修:作

■ 第8章 牝奴隷2

 お昼過ぎに小松原教授から真梨子の携帯に電話があった。
「小松原先生?! こ、こんにちは」
(泉君、元気かね? あ、違ったね。 え〜っとハザマさんだったね。 まあ、真梨子君でいいですね。 変わる事がない一生の名前ですからね)
「あ、はい」
 真梨子は小松原の声を聞き、先日お尻へのスパンキングで恩師に逝かされた瞬間が脳裏に蘇る。
「先生、今日はどうされたんですか?」
(代々木で会合をやってましてね、夕方に終わるんだがふと君に聞いたオフィスが近いと思いだしましてね)
「はい、、、」
(単身赴任と聞いていたし、予定がないなら一緒に晩飯でもと思ったんだが、どうかね?!)
「こ、今夜ですか?  あっ、ちょっと待ってくださいね」
 携帯を保留にし、ビデオ会議システムの梶の呼び出しに出ると、電話の内容を教えろと言ってきた。
「恩師が晩御飯に誘ってくださってるんです。 あの、、、お断りします、、、」
 真梨子は小松原教授に絶対に逢いたくはなかった。
(恩師って、、、小松原教授か?)
「、、、はい、、、」
(何言ってるんだ?! 羽佐間! 小松原先生はうちの社長が今進めようとしている○◇大学との産学協同のプロジェクトのキーマンなんだ。 お前の部署とは関係ないがちゃんと接待しろ! 業務命令だ! いいな!?)
「あぁぁ、、、でも、、、」
(羽佐間! 恩師は大切にしなきくちゃな。先生と食事をご一緒してくるんだ。 仕事としての接待が気に喰わないなら食事の後、half moonに同伴出勤してもいいぞ。 経費は会社がみてやる。 half moonの領収書を貰ってくればな。 くっくっくっ)

「、、、はい、、、わかりました。 お食事はご一緒します。 でもお願いですからその後は先生とそんな風にしないでください! 私のことは先生には何も言わないでください! お願いです!!」
 ヘッドセットのマイクを手で覆い、小声で絞るような声で梶に懇願した。
(はははっ! 当たり前だ。 我が社の社員が変態マゾ女ですなんてそんな恥ずかしい事をビジネスパートナーに言えるか!? もっともお前の世話になった恩師に、淫らな貴方の教え子にお仕置きしてくださいって自分からお前の尻を差し出してもいいぞ。 『ぶってください!』ってな。 そうだよ! それの方がスパンキング・マニアの小松原先生とのビジネスは円滑に進むかもな?! なあ、真梨子。 あ〜はっはっはっ)
 画面に映る梶は意地悪そうな笑みを浮かべ、ログアウトしてモニターから消えた。

「お待たせしました。 せ、先生、、、お誘い頂いて嬉しいです。 喜んでお供します」

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