真梨子
羽佐間 修:作

■ 第8章 牝奴隷11

− 夏休みの隷従 − 8月10日(水)V

――くっそぉ、、、
 自室に駆け戻った俊一は動揺する心を落ち着かせようと、飲みかけていた缶ビールを一気に飲み干す。
 大好きな姉にだけは知られたくなかった情けない卑劣な行いを目撃されてしまったショックに俊一は狼狽を隠せない。
 チェストにある綺麗に整頓された洗濯したものではなく脱いだばかりの姉の体温が残った下着にどうしても触れたくてつい焦ってしくじった事を後悔した。

――どうしょう、、、 姉さんに嫌われてしまう、、、
――姉さんは、みんなに黙っていてくれるだろうか、、、 オヤジや義兄さんに言うんだろうか、、、
 周りの人が知るところになれば、これから自分がどんな風に扱われるのか、想像すればするほど惨めな自分の姿が浮かんでくる。 厳格な父や敬愛している義兄にどんな仕打ちをされるのだろう、、、 母や妹に白い目で見られるようになってしまうのか、、、 そしてこの後、姉は、、、

あれこれ考えているうちに、大人しい母に代わって姉・真梨子に叱られたときのこと思い出していた。
――俺を叱っても結局は許してくれた、、、俺を庇ってオヤジには告げ口しなかった!
「うん! 姉さんは絶対言わないさ!」
 考えてみると真梨子の性格からいって絶対他言しないとしか俊一には思えない。
 両親だって義兄だって心配させたくないと考えるはずだ。 姉なら『俊ちゃん、この事は誰にも言わないから二度としちゃダメよ! 』と言うに違いないと確信した。 子供の頃から悪戯するたびに何度も叱られたが、最後にはにっこり微笑み頭を撫でてくれた真梨子の姿が思い浮かぶ。
 気持ちに余裕が出来ると、先ほど見た光景が俊一の頭を覆い尽くす。

――おんなじだった、、、 ドール・ユリと一緒だった、、、 姉さんの身体、、、
 ベッドに寝そべらせているドール・ユリの肌を撫でながら瞼に焼き付いた真梨子の裸体を思い浮かべる。

 股間にはまったく陰りがなく童女のように一筋の亀裂が秘丘をはしり、下端にぽっちり顔を覗かせているクリトリスにはリングが付いていた。
 魅惑的なバストの先端にはツンと上向きの小さな乳首にはキラキラ光るニップルピアスが輝いていたのだ。 神々しいまでの姉の裸体が俊一を支配し、ペニスは瞬く間に充溢し抑え切れぬ劣情が沸き起こってくる。
――姉さん、、、 姉さん、、、 ねえさん、、、

   ◆

 バスタオルで身体を拭きながら真梨子は俊一にどう対処していいのかまだ決めかねていた。 瞼に焼きついた自分の汚れたショーツに顔をうずめて恍惚とした表情を浮かべていた俊一の表情が真梨子をざわめかせている。
――あの子、、、私の汚れた下着の匂いを嗅いでいたわ、、、 あぁぁ、、、
 何か言いようもないゾワゾワした感覚で胸の奥が息苦しく、花芯が熱く疼き潤いが染み出してきていた。 こんな背徳的な恥辱にさえ潤んでしまう自分の身体が真梨子には疎ましい。 浅ましさを自分でなじる程に、腰の辺りがジンジン疼いてしまう。
――実の弟なのよ! どうにかしてるわ、私、、、

 俊一にガールフレンドがいて、性的関係があることも知ってはいたが真梨子にとって6歳下の弟は大学進学するまで一緒に暮らしていた時の小学生のやんちゃな子供のイメージのままだった。 その弟から性欲の対象として自分が見られるなんて思いもしなかった。 このまま短期間とはいえ二人きりでマンションに住むと、禁断の過ちを犯してしまうかもしれない。
「仕方ないわ」
 毅然とした態度で臨み、明日には俊一を実家に帰すしかないと決意し、バスルームを出た。

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