真梨子
羽佐間 修:作

■ 第9章 肉人形6

「ひっ! あぁぁぁぁ、、、 これは、、、」
――half moonの雅ママが私をモデルに造ったドール・ユリの1/6のミニチュア!? どうしてこんなものを秋山さんが!?
「このモデルになった女はね、虐められたり辱められたりするのが好きな変態マゾ女らしいよ。 くっくっ」
 秋山は、四つん這いのフィギアの股間に指を這わせながら真梨子を見詰めてニヤリと笑った。
「これって羽佐間さんに凄くよく似てるよね!?」

「あ、秋山さん、、、 わたし、、、 違います、、、 こんな人形、、、」
 真梨子はどう対応していいのか分からず、腋の下に冷や汗が噴出す。
 
「それはそうと梶部長の怪我の原因は君にあったんだってねえ。 以外だったな」
「、、、わっ、、、私のせい?!ですか、、、」
――秋山さん、どこまでを知ってるの!?
「ああっ。 梶部長の息子、梶翔太って言ったよね」
「はい、、、」
「翔太は君に惚れていただろ。 痴漢行為を受け入れ、なすがままに身体を委ねて快感に喘ぐ君は、彼にとって電車の中でだけは彼だけの女だったんだよ。 その君が事もあろうに自分の父親に嬲りものにされているのを知って、思わず殴っちゃったってのが真相らしいなあ。 梶さんの怪我は自業自得といえるかもしれないけど、虐めて〜ってフェロモンを撒き散らして梶親子をたぶらかして惑わした羽佐間さん、君に一番の原因があるんだよね」
「あ、秋山さん。 な、何を言ってるんですか!?」
「違ってる?!」

「ええ、、、わたし、、、 痴漢なんか、、、」
――梶さんはすべて書き残していたの?! 秋山さんは”half moonの遥”が私だって知ってるの、、、

「ふっ。 頭の回転のいい羽佐間さんらしくないですね。 こう言えば分かりますかね。 露出狂で変態マゾ牝犬の真梨子ちゃん!」
 ふいに秋山の手が伸び、真梨子の手にある新しいIDカードを奪い取り、裏返して真梨子の目の前にかざした。

「いやぁ〜、、、」
 そこには”牝奴隷真梨子”と書かれ、民自党のパーティの後、涙を滲ませながら啓介達の怒張に舌を這わすはっきりと顔が判るカットが印刷されていた。
「あっ、、、 ダメっ、、、」
「おっと! ふふっ」
 取り返そうと反射的に伸ばした真梨子の手は空を切り、秋山はカードを身体の後ろに隠す。

「驚いたよ。 貞淑な人妻だとばかり思ってた真梨子ちゃんが、梶さんとこんな爛れた関係だったなんてなあ。 しかもSMプレイだもんびっくりだよ」
「あぁぁ、違うんです、、、」
「あっそう?! 何が違うんだろ!?」
「、、、、、、」
「よくもこんな恥ずかしいIDカードを首からぶら下げて仕事できたもんだなあ。 会議の時とかさ、ずっとIDカードを握ってたりするし、なんとなく仕草がぎこちないなあって思った事が何度かあったんだけど、こういう理由だったんだね」
「そっ、、、 あぅ、、、 秋山さん、、、」
「このカード、君のために梶さんが用意していたデザインなんだぜ。 気に入った?」
「、、、、、、」
「露出症の真梨子ちゃんはこんな破廉恥な姿を見られるかもしれない?!ってのが堪んないんでしょ?!」
 秋山は真梨子の狼狽する様子を楽しむかのようにIDカードをひらひらさせながら話を続ける。 
「梶さんによると、この”牝奴隷真梨子”は露出の他にもたくさん好きなプレイがあるんだね。 読んであげよっか?! え〜っと、、、」
「い、いやっ! やめてっ、、、ください、、、」
「ふふっ。 牝奴隷真梨子 強度の露出症、、、 被虐願望強し、、、 好きなプレイ:浣腸プレイ、目隠しプレイ、放置プレイ、麻縄縛り、露出プレイ、言葉責め、アナルプレイ、スパンキング、、、 あははっ、なんとまぁ〜何でもござれのど変態じゃない!? くふふっ」
「ちっ、違います! 違うんです! 秋山さん、、、 あぅぅぅ、、、 なっ、何かの間違いです、、、」
 身体がわなわな震え、うろたえて自分でも何を言っているのか真梨子にはわからなくなっていた。
「何かの間違いって、この写真は羽佐間さんじゃないのかぁ、、、 良く似た人がいるもんだねえ?!」
「うっ、、、 そっ、そうです! わ、私じゃ、、、ありません!」
「そっかなあ。 このフィギアだって本当に良く似てるんだけどなあ。 梶さんが羽佐間さんの身体を想像して作ったのかな?! ほらっ! ふふっ」
 秋山は真梨子に向かって開脚したフィギアをさし出した。
「ああぁぁぁぁぁ 知りません。 私じゃないですぅぅ、、、」

「そんなに言うなら、君がこのフィギアのモデルなのか確かめてみようよ。 パンティを脱いでごらん。羽佐間さんは普通にオマ○コに毛が生えてるでしょ。 それにこんないやらしいところにボディピアスなんてしてるわけないもんね」
 秋山はフィギアの股間を摩りながら言った。
「そっ、そんなこと、でっ、出来ません!」

「素直になると楽になるのに、、、 実はね、羽佐間さんのオマ○コには毛がないのは知っていたよ。 ずいぶん前からね。 翔太の痴

漢の話だけどね、僕も一度だけ翔太と一緒に君に悪戯したことがあるんだ。 君は電車の中で僕の指を喰い絞めながら逝ったよね」
「えっ、、、そんな、、、 あぁぁぁ…」
――翔太君と秋山さんが、、、
「偶然あいつが君を痴漢するのを見つけて、学生証を取り上げてきつく注意したんだ。 その時は梶さんの息子だって気付かなかったんだけどね。 でっ、翔太が言うには君も痴漢をされることを望んでいて、オマ○コにつけてるピアスは自分がプレゼントしたもので同意の上だとか言うんだよ。 最初は信じられなかったけど、つい確かめたくなって、翔太をけしかけて一緒にって訳さっ。 ふふっ」
「、、、、、、」
「そしたら電車の中の君は彼の言うとおりだった。 僕なりにどう対処するか悩んだんだぜ。 女として君が好きだけど、プロジェクトの重要なメンバーだし、立派なご主人がいることだしさ。 でも何もする前に、本気で君を愛してた翔太のやつは、僕と一緒に君を嬲る事を罪に思ったのか、梶さんに告げ口したみたいなんだ。 梶さんから『我が社の社員章を付けた男が千代田線の車内で痴漢行為を働いているという噂を耳にした。 まさかと思うが日常の行動にはくれぐれも注意するように』なんていつものいやらしい口調で知ってるぞって感じで言われてさあ。 それで僕は梶さんに、翔太は僕に睨まれて、二人とも君に手出しできなくなったんだよね。 しっかし、笑わせるよなあ、その梶さんが君とこんなことしてたなんてさあ」
「ぅぅぅ、、、、、、」

■つづき

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