真梨子
羽佐間 修:作

■ 第9章 肉人形27

− 地下牢 − 9月10日(土)

『今から”遥”で嬲ってやるからな。 それらしいメイクをしてみろ』
 そう言われて怪訝な表情を浮かべたが、直ぐに意味を察したのか、鏡にうつる真梨子はすがるような眼で背後の横田を見た。
 
――くぅ〜〜っ! たまらん顔しやがる、、、
 横田が魅入られている真梨子の表情の一つだ。

 木島の凌辱に汚れた真梨子の身体を横田は慈しむように洗い清めてやり、化粧台に座らせた真梨子に新たな恥辱を与えようとしていた。。 

「ふふっ、察しがいいな。 もうすぐ会えなくなるプロジェクトのみんなに感謝の奉仕だ。 前にhalf moonで上の口で精液を飲んでやっただろ。 今日は下の口で奉仕させて貰いなっ」

「いやぁぁぁ、、、 赦してください、、、」

「ふっ。 別に赦してやってもいいぞ。 裕美や久美みたいに扱われてもいいならなっ」

「裕美さんと久美ちゃんは、どうしているんですか?」

「知らない方がいいと思うがなあ、、、 聞きたいなら教えてやるが、どうする? ふふふっ」

「、、、いえ、、、 いいです、、、」

「あははっ。 だから牝犬・遥として扱ってやるからそれらしくメイクしてみろ。 そして精々ばれないように演じることだ」

「あぁぁ、、、 惨い、、、」

「特に吉野にばれたりしたら大変だぞ。 お前の事を聖女か何かと勘違いしてやがる。 お前がとんでもない淫乱牝犬だと知ったら可愛さ余って憎さ100倍で、殺されちゃうかもな。 くふふっ」
 真梨子は肩を震わせ、目に涙を浮かべている。

「分からんもんだなあ。 毎日たくさんの人に変態牝犬として弄ばれてよがり狂っているくせに、それが後数人増えたからってどうってことないだろうが!? でもばれなきゃいいんだろ! 普段通り肉欲に身を預けてればいいんだ。 そうすれば奴らがお前に抱いているイメージとは真逆の女だから気付きゃしないさ」

「…………」

「奴らを連れてくるから、早く化粧して化けるんだ。 自分で檻に入ってオナニーしながら待ってろ。 いいなっ!」

 横田は真梨子を置いて、地下牢のような部屋から出て行った。

 真梨子は、あふれる涙をこらえ、用意された化粧品に手を伸ばす。

 由梨になりきるしか真梨子に選択肢はない。

 せめて吉野と沢田には、正体を知られないままでプロジェクトを終えたい!その一心で肌に濃いファンデーションを塗りつけていった。 

   ◆

「さあ、ここだ。 俺の秘密の隠れ家へようこそ」
 横田が、秋山、吉野、沢田の3人を引き連れて本館地下にある調教ルームにやってきた。

「横田さん。 この地下全部を自由に使わせてもらってるんですか?」

「ああ。 由紀先生たちは薄気味悪いって全然近寄らないしなっ」
 吉野の問いに年中無休で召使の様に高倉一族に仕えているせめてもの役得のひとつで、人には公言できない女の調教にはうってつけの場所だと説明した。

「まあ、とにかく酔っぱらって眠っている間に羽佐間さん達女性陣が帰っちゃったって残念がってる君に僕のペットを供してあげるよ。 精々楽しんでくれたらいいぜ、吉野君。 それに僕のペットも悦ぶしさ。 ほらっ、もう辛抱しきれなくて始めちゃってるみたいだ」

「あ〜〜〜っ! あの女、確かhalf moonにいた遥ちゃんだよね?!」
 薄暗い部屋の隅に設えた檻を指差して沢田が素っ頓狂な声で叫んだ。

 檻の中には、膝立ちでオナニーに耽る遥を演じる真梨子が居た。

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