真梨子
羽佐間 修:作
■ 第9章 肉人形31
− 最後のディナー − 9月10日(土)
「横田君も食べていかないか?」
「いえ。 僕は由紀先生たちの調教の仕上中なんで、失礼します」
真梨子はエンパイアホテルの上階にあるフレンチレストランの個室で啓介とディナーの席についていた。
「ふふっ、そうか。 ご苦労様なことだねっ」
真梨子を案内してきた横田は、そそくさと部屋を出て行った。
――由紀先生の調教の仕上げ、、、 あの高倉由紀が完全に性奴隷に堕とされる、、、
昨夜見た由紀家族、親子三代が揃って裸で嬲られている壮絶な光景は瞼に焼き付いている。 吉岡の恐ろしさを改めて思い知る。
「覚えてるか、この店?! 部屋も同じゃなかったかな」
「は、はい、、、」
「佐野さんに聞いたら、この前はア○ルバイブを取り出してもらっただけで逝っちゃったらしいじゃないか」
「あぁぁ、、、 はい、、、」
真梨子の脳裏にちょうど一月前、啓介が海外へ出張する前日にこの店で晒した恥辱が蘇る。
全裸で淫具を装着したまま食事をし、一人部屋に残された真梨子は啓介に命じられた佐野に秘部を晒し、淫具を抜き取って貰ったのだった。
「おっ、ちょうどお出ましだ。 佐野さん! この間はこの女が随分ご迷惑を掛けてしまったようで申し訳なかったですねえ。 粗相はしませんでしたか?」
「いらっしゃいませ、啓介様。 いえいえ、とんでもございません。 長年この商売をさせていただいておりますが、さすがにあのような経験は初めてで、私も大変楽しゅうございました」
ソムリエは啓介に、そして真梨子に向ってにこやかに会釈をした。
「この女、、、今日はどうするかなあ?!」
「ほほほっ。 せっかくの個室でございますからお好きなようにお過ごしくださいませ。 さて今夜はどのワインをお持ちしましょうか?!」
「ふふっ。 佐野さんのチョイスに任せますよ」
「かしこまりました」
◆
「フォアグラのテリーヌ、パテ・ド・フォアでございます」
オードブルを運んできたのも、あの日と同じギャルソンの入江だった。
「おおっ、これ旨いんだよ」
啓介は、さっそくパクつく。
「真梨子。 随分高い買い物だったがお前を買って2か月、楽しかったぞ。 お前はどうだ?」
「えっ、はっ、はい、、、 楽しかったです、、、」
「ア○ルなんて随分感度が良くなってきたよなあ。 今じゃオマ×コよりいいんだろ?! 真梨子」
「、、、はい」
啓介は、あけすけに二人の肉の繋がりを入江に聞かせ真梨子をいたぶる。
肉体への凌辱はもちろんだが、衆人の前での恥辱、自我を嘲る言葉に真梨子の羞恥心が強く揺さぶられるのを啓介は熟知している。
「そうか。 じゃ今日も尻をたくさん可愛がってやろうな」
「あぁぁぁ、、、はい」
入江は何も聞こえていなかったように、二人にお辞儀をしてさがっていった。
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