男子トイレのハナコさん
二次元世界の調教師:作

■ 3

「よし、捕まえたぞ!」

 ようやくコウイチ君とマサル君が動いてくれたのだ。僕はだけど、今からいい所だったのに、とちょっと思っていた。我ながら現金な奴だ。

「な、何よ、アンタ達!
 きゃーっ!
 離してよ!」

 驚いたのは「ハナコさん」である。もう完全に不気味なトイレに潜む妖怪でなく、ごくフツウの女子高生みたいにキャーキャー黄色い声を上げて暴れる彼女を、力自慢のマサル君が背中から羽交い絞めにして捕まえて手を捻り上げ、コウイチ君は何と口にタオルのような物を詰めると、彼女の手に手錠を掛けてしまったのである。「ハナコさん」が怯えた少女のような視線を僕に向けた。知らないよ。僕だってこんな事までコイツラが考えてたなんて、思いもしてなかったんだから。

「大人しくしなよ。
 バレたら困るのは君の方だろ。
 警察に突き出してやろうか?」

 いつも冷静な口調のコウイチ君がそう静かに言うと、「ハナコさん」は万引きで捕まった少女みたいに、がっくりと力を抜いて頭を垂れ大人しくなったのである。

「よし、ハナコを連行するぞ。」

 コウイチ君がそう言うとマサル君が彼女の体を「お姫様だっこ」みたいに抱えて行こうとしたので、僕もハッと我に返ってそれを手伝い、3人でわっせわっせと「ハナコさん」を廃校舎から運び出した。そして一体どこへ行くのかと思えば、マサル君は運動部の部室が並んでいる建物の「柔道部」と看板の掛かった部屋のカギを開けた。そう、彼はこの学校唯一の柔道部員なのだ。この春3年生の部員が卒業して部員が彼1人になり、活動も停止しているらしいが、部室のカギは彼が持っていておあつらえ向けの畳敷きの部屋が使い放題なのだと言う。口を塞がれた「ハナコさん」は仕切りと何か呻き声を洩らしていたが、男3人の力に敵うわけはなく、僕達は布団を出すと彼女をそこに寝かせて大きく脚を広げさせると、狭い部屋の柱に手錠で繋いで「人」の字に拘束した。手錠なんてどうやって入手したんだか知らないが、コウイチ君がネットで買い揃えたようだ。さらに彼は怪しげな道具をいろいろと袋の中に用意していたのだけど、後でお金を請求されるのだろうな、と僕は思っていた。

「ハナコに目隠ししよう。」

 コウイチ君はそう言ってアイマスクを彼女に装着した。

「女の子はこうされるとえっちで感じ易くなるらしい。」

 えっち、と言う言葉を聞いた瞬間「ハナコさん」がビクッと体を慄わせたのが薄暗い裸電球の明かりの中でもわかった。まだ童貞だった僕は、ドキドキしながらコウイチ君の言葉を聞き、物凄く刺激的なミニスカート姿で拘束された「ハナコさん」の体を舐め回すような視線で見つめて、失禁してしまって冷たいズボンの中では、痛いほどペニスが勃起していた。コウイチ君やマサル君は女の子を知っているのだろうか? 後で聞いたら2人も童貞だったそうで、落ち着いているように見えたコウイチ君のえっちに関する知識は専ら耳学問だったらしい。だけど、こんなに用意周到にえっちの道具を揃えて万全の体制で捕獲した「ハナコさん」をいたぶる辺り、さすがは東大一直線のコウイチ君である。対照的に僕の隣ではすっかり興奮したマサル君の荒い鼻息が聞こえていたが、彼はもう我慢出来ないとばかりに手を伸ばした。

「ハナコさんのパンツを見せてもらおうぜ。」

 お金を取ろうとしただけあって、「ハナコさん」は黒いものなど身に着けず、マサル君がちょっとスカートをずらすと白いパンツが見えて僕は思わず唾を飲み込んでいた。マサル君は堂々と手を伸ばすとそのパンツの膨らんだフロント部を撫で回したが、まだ触っちゃダメだ、とコウイチ君に言われて手を引っ込めていた。僕とマサル君は、この場は経験がありそうに見えたコウイチ君の言う事に従う気持ちになっていた。

 それから僕達は「ハナコさん」のセーラー服を脱がせていったが、なぜかコウイチ君はパンツだけははかせたままにしていた。ハダカになった「ハナコさん」はとても大きくてツンと尖った形の良いおっぱいをしていて、僕はもうその魅力にクラクラとなっていた。そしてコウイチ君は袋の中から妙な物を出して僕達に手渡した。それは長い鳥の羽毛で、1人が2本それを手に持った。

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