ヘンタイ教師
二次元世界の調教師:作

■ 5

 放課後になり掃除に続き終わりのホームルームを終えた宮本は、サヤカに後で国語準備室に来るように、と言い残して教室を出て行った。これはやはり間違いない。あのトイレの前でのサヤカがお洩らしして宮本と一緒に女子トイレに入ったのは、夢やアタシ達の見間違いではなく、現実に起こった事なのだ。アタシ達はもちろんサヤカを呼び止めて、事情を聞く事にした。

「ちょっとサヤカ、あんた何で宮本に呼ばれたの?」
「5時間目にいなかったから……」
「保健室で休んでたんでしょ。
 そう言えばすむ話じゃない。
 どうして部屋に呼ばれるわけ?」
「知らないけど……
 あ、たぶん授業料の事とかも……」

 ううむ。アタシ達はうまい言い訳で交わそうとするサヤカに突っ込めず、ちょっと困った。と言うのも教室には他の子達もたくさんいるわけで、こんな所でさっきの事を直接聞くなんてかわいそうな事は出来やしない。するとみっちゃんが一言こう言った。

「サヤカ、トイレは?」
「え!? ……」

 その言葉で十分伝わったのだろう。サヤカの表情が一瞬曇り、動揺しているのがわかった。

「あ、又お腹が……」

 するとサヤカはウッと苦しそうな表情に変わり、下腹部を手で抑えながら立ち上がっていたのに再び椅子に座ってしまった。さっきの授業中にも何度も見せた状態だ。アタシは間近にサヤカのその苦しげな様子を見て、再びゾクッと背筋をおぞましい感覚が走るのを感じていた。あの大人しい優等生のサヤカから濃厚な「女」の匂いが立ちこめているのだ。間違いない。サヤカは決してお腹が痛くて苦しんでるんじゃない。手が抑えてるのもお腹じゃなくアソコだ。そしてウッと歪めた表情も苦痛じゃなくて、別の感覚を訴えている……毎晩気持ち良い1人えっちで、こんな表情をしちゃってるアタシにはバッチリお見通しだ。サヤカ、アソコが気持ちいいの? アタシは口に出来るはずのない疑問を問い掛けるように、色白の端正な表情を真っ赤にしたサヤカの顔を上からのぞき込んでいた。

「そうだ、トイレ。
 トイレ行こ。」

 みっちゃんはサヤカが苦痛でなく快感で苦しんでいるのに気付いてないのだろうか。そう言うと半ば強引にサヤカの手を取って立ち上がらせた。

「あ、イヤ……」

 サヤカのむずかるような色っぽい口調は、長い付き合いの中でも初めて聞いたような悩ましさで、まるで男の人に媚びを売ってるみたいだった。女のアタシでもゾクッとして、アソコがキュン、となってしまったくらいだ。たぶん男の人が見たらおちんちんを勃起させてしまうだろう。いつもの何も知らない小学生みたいな純真さが跡形もなく、「女」に変わってしまったサヤカは、エロエロのミニスカのアソコに手を当てがってモジモジし、えっちなフェロモンをプンプンさせていた。

「さ、行くよ。」

 手を取ったみっちゃんは、そう言ってサヤカを引っ張り歩かせようとする。他の生徒がいる教室ではもうこれ以上の話は出来ないから、トイレに行って話をしようというみっちゃんの提案にアタシも賛成だ。そこでアタシはみっちゃんと反対側に移動し、頭1つ背が低いサヤカの肩に手を回してエスコートでもするように歩かせてやった。

(う……
 これって……)

 あのトイレの前でお洩らしして泣いてたサヤカを女子トイレに引っ張り込んだ宮本と同じだ。その時の光景が頭に浮かび、アイツはきっと股間を固くしてたのだろうな、と「ヘンタイ」の心理を想像してしまったのだが、シズシズと脚を運び始めた超ミニスカのサヤカが犯罪級に色っぽいのだ。アタシが男だったら、絶対に理性を失ってるな。いや、みっちゃんがいなければ、トイレの個室に引っ張り込んで、この短か過ぎるスカートの下がどうなってるのか探って、そのまま襲いかかってたかも知れない。うう、何てアブない事想像してんだろ、アタシ。

 女子トイレに入ると、個室が2つくらい使用中だった。まあ仕方ない。アタシ達は隣に誰も入っていない個室を選んで、むずかるサヤカを連れ込み、中からしっかり鍵を掛けると、サヤカを便座に座らせてから質問を始めたのである。

 そこでサヤカが話してくれたのは、「宮本=ヘンタイ」説を裏付けるようなおぞましい内容だった。サヤカが見せてくれたミニスカの下の、純白のパンツの中に真っ黒に見えるT字帯が諸悪の根源らしい。それは頑丈な革製の体を拘束するSM道具で、サヤカの体に指1本入らないくらい密着して取り付けられており、サイドにはワイヤーが入って切断も出来ない本格的な物だった。もちろんトイレを使う事は不可能で、催した時はこのT字帯の鍵を持っている宮本に申し出て開けてもらわねばならないらしい。サヤカはそれ以上言わなかったが、5時間目の前のトイレで目撃した衝撃的な場面の謎は解けた。おそらくあの後、個室に連れ込まれたサヤカは宮本に鍵を開けてもらい、オシッコの続きをあいつに見られたのだろう。思った通り宮本はとんでもないヘンタイ野郎だったのだ! アタシ達は怒りに慄えたが、アタシの方は申し訳ないけどすごくアブない興奮が込み上げて来るのも感じて、又アソコをキュンとさせちゃってた。

 サヤカがこんなとんでもない物を取り付けられてしまったのは、やはり年度当初の個人面接が原因だった。サヤカは入学時の成績が学年トップで、1年の時の授業料は完全に免除してもらっていたらしい。それで母子家庭で経済的に苦しい彼女も学校を続ける事が出来たのだ。ところが、国語や数学と言った普通科目は抜群のサヤカも、工業高校特有の実技系科目には苦労して成績が伸び悩み、このままでは授業料免除が打ち切られる、と言われたのだそうだ。ホントかどうか知らないが、この1学期の成績で「特待生」(と言うのだそうだ)の資格の見直しが行われるそうで、ここで授業料免除が途切れるとサヤカは学校を続ける事が出来ない。そして宮本が悪魔の囁きを彼女に告げたのだ。私に任せれば、「特待生」が続けられるよううまく成績をやりくりしてあげよう。だから大人しく言う事を聞きなさい……

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