舐め犬
二次元世界の調教師:作

■ 2

 ところが「舐め犬」掲示板などに掲載されている体験談を拝見しますと、皆さん、これが物凄く気持ち良いものらしく、生きてて良かった、とか、こんな気持ち良い事を知らずに生きて来た事を後悔してます、なんて感激されているご様子ばかりなんですね。「舐め犬」さんにシテ頂ける行為も事細かく書かれていて、読んでいるともうアソコがムズムズして真っ昼間から指を使わないではいられなくなる程でした。ああ、こんな所やあんな所を、こんな風やらあんな風やらのテクニックを使って、指の替わりに柔らかい舌で舐めて頂けたら、さぞかし気持ち良い事でしょう! 私は感じ易い体質ですので、指でも十分に満足して下着を汚しながら、一度試してみよう、と思い「舐め犬」さんにお願いする事にしたのです。

 先程申しましたように、掲示板には目移りする程山のような書き込みがあったのですが、私は自分の住んでいる地域に来て頂ける「舐め犬」さんの中から、「南九州地区で舐め活中!」と妙な気合いを感じる書き込みをされていた山田さんを選びました。あ、名前はまだわかりませんでしたけどね。「貴女がソファーでくつろいでいる間中ずっと貴女の股間に顔を埋めて」と言う文面で始まる彼の書き込みは、とてもここには書けないようなえっちなやり方を事細かく説明していました。そして女性の年齢などは問わず、どんな事でも希望に応じて何時間でもご奉仕し、同意しない事は絶対に行いません、と言うのです。私は彼がして下さる行為の説明を読みながら、やっぱり自分の指でイッテしまい、相当期待を込めて山田さんに連絡を取ったのです。

「あ、いえ、ずいぶんとお若い方のようですので、ちょっと……」
「舐め犬って、年配の女性がされる事なんですか?」
「そういう方が多いのは確かです。」
「ごめんなさい……」

 私は、あ、そっか、分不相応な事を若輩者の分際で頼んでしまったのか、と思ってペコリと素直に謝りました。私の服装は、Vカットで胸元が開いたシャツとマイクロミニと言う露出狂のような格好ですから、ブラとムネの谷間が見えると思います。ちなみに背が低くてムネは大きいので、かなりえっちな外見のカラダかも知れません。
 
「い、いえ、とんでもありません!
 奥さんのようなお若い女性の、始めての舐め犬になる事が出来るなんて、今とても感激しています!」
「いいんですか、若くても?」
「もちろんです!」
「じゃあ、よろしくお願いします。」
「こちらこそ……」

 何だかバカ丁寧にソファーのテーブルを隔てて2人で深々と頭を下げていると、山田さんがゴクリと生唾を飲み込む音がハッキリ聞こえました。何て正直な方なんでしょう。彼の熱い視線をムネの谷間に痛い程感じた私が脚を大きく広げてあげると、山田さんの視線が下がって行きました。今度はパンツが見えてるはずですけど。

「お、奥さん……」
「あのう、私……」

 私はそこまで口にして、言おうかどうか迷いました。実は私、奥さんじゃないんです。お会いする前にメールで打ち合わせしたんですけど、私は35歳の女性です、としかお知らせしていません。山田さんに至っては「太郎」というハンドルネームしかわかりませんでした。まさか本名じゃないと思うんですけど、どうなんでしょう? うちの犬と同じ名前なので親近感を覚えたのは確かです。でも名刺までお持ちなんですから、慣れた方なのでしょう。私は初心者ですから素直に相談する事にしました。

「あの、私、結婚してないんですけど。」
「そうですか、それは大変失礼しました。」
「どちらがいいんでしょう?」
「と申されますと?」
「私、別に奥さんでも構わないんですけど、山田さんのお好きなように……」
「ああ、なるほど……
 そう言う事ですか……」

 え、私何か変な事言ったかしら? 山田さんは本当に正直な方で、今や私が脚を大きく広げてマイクロミニの下からしっかり見せているパンツをガン見しながら考え込んでいます。田舎暮らしで普段こんな刺激的な事はありませんから、私も結構ドキドキして興奮する事が出来ましたが、こんな普通の白パンツで良かったかしら? もっとアダルトでセクシーなパンツでなければ「舐め犬」さんに失礼ではなかったかしら? と私は今さらながら考えていました。普通と言いましたが、実の所私は白なんか普段はく事はないんです。何か逆に嫌らしい感じがするじゃないですか。割と毛が濃い方なんで白だとスケちゃいますしね。まあしかし男性にはウケがいいとも聞きますし、実際過去お付き合いのあった男性は白が一番いいって言ってましたし……

 実は打ち合わせの段階で、どんな服装がいいですかと聞いたら、ラフな薄着で結構です、と言われてたんで、こんな露出過多な格好しちゃってたんですけど、下着についても聞いておけば良かった、と私は少し後悔しました。同居している母もあなたは考えが足らない、もっと先の見通しを立てて行動しなさい、と良く言ってますが、その通りだと思いました。

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