舐め犬
二次元世界の調教師:作

■ 4

 どうも山田さんは小汚いホームレスみたいな外見に似ず、神経質な方のようです。私はもし「舐め犬」を試してみて具合が良かったら、最近肩凝りがひどいとこぼしている母にも勧めてみるつもりでしたから、気にしてなかったんですけど。私は仕方なく部屋の入口に内側から鍵を掛けました。この鍵外からでも普通に開ける事が出来るので、まるで意味ないんですけどね。気は持ちようですから、いいでしょう。鍵を掛け終えた私は、再び山田さんの向かいのソファーに座ると、ブラとパンツを見せて山田さんがやる気になるために協力姿勢を取りました。ハダカよりチラッと見える方が興奮するんだ、とは私が以前お付き合いしていた男性の言葉です。まあ、チラと言うよりモロですけどね、今は。

「え〜っと、何の話をしてましたっけ?」
「確か、私が奥さんかどうか、というお話でした。」
「そうですよね、そうそう……」

 再び山田さんは私のパンツをガン見しながらの考慮時間に入られました。よっぽどこのロリっぽい白パンツが気に入られたのでしょうか。コーヒーをゆっくりとすすり、お菓子を食べながら山田さんがパンツをジーッと眺めていると、私はだんだん妙な気持ちになって来ました。これから舐めて頂くのですし、見られても減るもんじゃないのですが、こんなに熱心に見られると、誇らしいと同時にハズカシサもだんだん込み上げて来て、心臓がバクバクして胸がキュンとなりドクンとカラダの奥から潤って染み出して来るものを感じました。私はすごく濡れ易い体質でもあるのです。

「あ、あの、山田さん。」
「はい。」
「私、実はバツ1なんですけど。」
「え、そうですか。
 それはいい!」

 山田さんは本当におかしな人です。私が長々としたパンツの凝視に耐え切れずそう本当の事を告げると、なぜかすごく喜んでくれました。

「ぼ、僕、若くして夫に先立たれた未亡人、ってのが一番燃えるんですよ!」

 いえ、夫と死別じゃないんですけど。ピンピンしてます、と言うと、山田さんは、28歳の未亡人と言う設定でやらせて下さい、とキッパリ言われました。

「ほら、前の旦那さんが生きてらっしゃると思うと、どうしても罪悪感が少し残るじゃないですか。
 そのうちよりが戻る、なんてのもよくある話ですし。
 その点未亡人はいいです、最高ですよ!
 僕って結構道徳家なんですよね……」

 私を「奥さん」と呼んで人妻にしようとしたのと、全くつじつまの合わない「道徳家」だなと思いましたが、山田さんがそう言われるのなら仕方ありません。実際何ら支障はないですしね。私は若くして夫に先立たれた未亡人が、カラダの疼きに耐え兼ねて「舐め犬」さんに股間のご奉仕を依頼した、と言う状況を演じてあげる事にしました。私はただハダカになっておマタを広げてじっとしてればいいのかしら、と思っていたんですが、「舐め犬」と言うのも結構面倒くさいものですね。

「それでは早速。」

 それまで焦れったいくらいのんびりしていた山田さんは、現金なもので私が未亡人だと言う設定で、がぜんやる気になったようです。すっくと立ち上がると、邪魔なテーブルをどけ始めました。

「あ、あの……
 服は脱がなくてもいいんでしょうか?」
「それは奥さんのお好きなようにされて結構です。」

 未亡人だから「奥さん」でいいのでしょうか。もともと私はどうでも良いのですから、気にしないでも良いのに、変に気になっちゃいました。え〜と、服は……ハダカになるのも刺激的な気もしましたが、着たまま舐められるのも刺激的ですし、日常のエロと言う感じで燃えてしまいそうです。てか、ぶっちゃけ面倒くさかったので、脱ぐのはやめにしました。

「あ、あの……
 こんな子供みたいなパンツでも良かったでしょうか?」

 私はさっき引っかかっていた疑問を山田さんにぶつけました。せっかくの機会ですから、後学のために「舐め犬」の意見と言うのを聞かせてもらいたかったんです。

「素晴らしい趣味ですよ、奥さん。
 ぼ、ぼ、僕は、白い木綿のパンツしか認めません!
 せいぜい、イチゴやクマさんのプリントが付いてるくらいまでですね。
 色付きだの、Tバックだの、あんなのは邪道です、パンツの風上にも置けません!」

 私がはいてたパンツとブラはお揃いで花柄プリントでしたが、これは許容範囲なんでしょう。それにしても小学生みたいで子供っぽいな、と思ってたのに。山田さんは「舐め犬」などと言うアブノーマルな事をなさる男性らしく、アブない趣味をお持ちのようでした。

「それから、あの、毛を処理してないんですけど……」

 私の陰毛は結構濃い剛毛で、お尻の付近まで生えているんです。舐めて頂くのにこれでは失礼ではないのでしょうか。でもこれも事前に聞くことが出来ず、放って置いたんです。

「何ですって!
 す、素晴らしい……
 パンツから毛がハミ出しちゃってるじゃないですか!
 奥さん、あなたは最高の女性です!」

 何と、このホームレス風「舐め犬」さんと私はピッタリ趣味が合ってしまったようで、私の毛がボウボウで白パンツからスケるはハミ出すわの状態であるのを見た時の山田さんの喜びようと言ったら、笑っちゃいたくなるくらいでした。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊