あやつりの首輪
二次元世界の調教師:作

■ 6

 アタシはコイツにからかわれて、14回の絶頂という強烈なオナニー地獄を思い出していた。両親と食事していた時間以外、アタシはオナニーをやり続けなければならなかったのだ。まずコイツからの悪魔のコールで1回、直後にお風呂の中でも1回アクメに達した。フライトアテンダントになるという夢のために有名大学への進学を目指しているアタシは、家での学習も欠かさないのだが、机について勉強する態勢をとっても、片手を股間にやらないと首が締められた。アタシの心の中を感知するらしき「あやつりの首輪」に、ごまかしは利かない。教科書を読み練習問題に鉛筆を走らせている時でさえ、本気でアクメを目指してアタシが一番感じるやり方で自分を追い込まなければならなかったのだ。

「お尻の穴は気持ち良かったですか?」
「良かったわ、すごく。」
「何だやっぱり変態じゃないですか、ははは……」

 一瞬コイツを張り倒してやりたいような衝動に駆られたが、もちろん嘘は付けないし、コイツに抵抗する事など出来るわけがなかった。ああ、お尻の穴……アタシはその物凄く抵抗感を覚える汚物を排泄させる場所での快楽に一晩ですっかりなじんでしまったカラダを甘く恨んだが、今もお尻の中にモヤモヤと快感の余韻がくすぶっているような、アナルの心地良さにアタシは完全に打ちのめされたのだ。お風呂の中で、アイツに言われた通り、初めて指をそこに入れた時はおぞましくて気持ち悪いだけだと思った。が、その状態で本気のオナニーをさせられているうちに、どんどん世界が変わっていってしまった。(あ、いい!)と一瞬思ってしまったのは、勉強しながらの4回目のオナニー時だったろうか? するとどんどんその部分が良くなってしまい、クリトリスを夢中でイジる快感と1つになって溶けあった時、アタシはこれまでで最高の意識が飛んでトリップしてしまうような強烈な絶頂を覚えていたのだ。 

 過度のオナニーで身も心もヘトヘトに疲労しベッドで布団に潜り込んでも、オナニーしなければ容赦なく首輪が締まって来た。もうその時には、最初に打ち込むアナルの指がクセになっていて、その指が存在するだけで他所の性感が数倍に研ぎ澄まされてしまうみたいだった。こうしてアタシは果てしなくえっちに乱れてしまい、何度も何度もイキ続けて、その度にアクメの数を数えねばならないアイツの命令を忠実に実行する事に、ついには慄えるばかりの歓びを感じてしまうようになっていったのだった。

「それじゃあ、スカートを両手でめくって見せて。」

 うう。椅子にふんぞりかえってる貫太の目のほぼ正面にアタシの大切な所が来てる。でも命令は絶対だ。アタシは仕方なくスカートを両手で持ち上げて行った。アタシの自慢の色白ですべすべだけど若々しく肉の張り詰めたカモシカのように長い下肢の太股が眼前に露出していく絶景に、貫太がギラギラした熱く嫌らしい視線を送り込んで来るのがわかり、アタシは羞恥と興奮でだんだん脚の慄えが激しく止まらなくなっていく。

「せっかくセクシーなパンツをはいてるのに、駄目じゃないですか。
 その黒いのは脱いで僕に渡して下さい。」

 ああ。イマドキの女子高生ならほとんどはいてるパンチラ防止の黒いハーフパンツを咎められてしまった。ためらって首輪が締まる恐怖には耐えられない。アタシはペロリと舌を出して唇を舐めると、その場でハーフパンツをずり下ろし長い脚から抜き取り、目の前の醜悪な肉の塊に手渡した。貫太は嬉しそうにそれを受け取ると、クンクン匂いを嗅いでみせる。

「へへへ、満里奈さんのアソコのいい匂いがしますよ。
 では、今度こそパンツを見せて下さい。
 スカートを上げて。」

 ああ、こんなゴミのような奴に見られるのに、どうしてこんなに胸が高鳴ってしまうのだろう。アタシは俯いて閉じた目を横に反らし、目の前の絶対者の存在を無視しようと試みながら慄える両手でスカートを持ち上げて行く。

「満里奈さん、目を開けて僕を見て下さい。
 せっかくえっちなパンツを見てあげるのに、失礼じゃないですか。」

 ああ、どこまで嫌らしい男なんだろう。アタシがあられもなくスカートをめくってメチャクチャに羞ずかしいヒモパンツを見せてしまおうとしている相手が、本当は普通の男の子だったらどんなにか気が楽な事だろう。アタシのあり得ない願いはやはり無惨に裏切られ、目の前にいるのは小山のような醜く太った体で、肉がたるみタプタプしてる額に気持ち悪い大量の汗を滴らせた、サイテーサイアクの生ゴミ男、谷口貫太がへらへらと薄ら笑いを浮かべている姿だった。それでもアタシのスカートを上げる手は止まる事を許されず、飢えた野獣のようなコイツの目前にエロパンツがモロに晒されてしまうのだ。

「これが満里奈さんの勝負パンツですか。
 すごいな、具が見えそうですよ。」

 アタシはあまりの屈辱と羞恥でカッと血が逆流するような気がした。どうしてこんな男性を誘惑するだけしか用途がないような、白くて際どくスケた三角ビキニの布地を両サイドのヒモで留めるだけという、大胆極まりない下着を買ってしまったのだろう。それはクールビューティーで通ったアタシが、決して実用に使うためでなく、精一杯背伸びして将来結ばれるはずのまだ見ぬセレブな男性に見せるため、予行演習として買ったつもりの下着だったのだ。羞ずかしいが、アタシはお風呂上がりなどに自分の美しいボディーラインを鏡に写してウットリと陶酔してしまう事がある。そんな時、このヒモパンツを股間に着けると完璧なのだ。まるで美の化身のようなエロスの香り漂うアタシの魅力に、抗し切れる男性は存在しないだろう。

 だがそれは目の前に存在する醜悪な肉の塊に見せるためのものでは、断じてない。しかし「持っている一番えっちなデザイン」のパンツをはいて来いという命令は絶対で、他のショーツを選ぼうとすれば容赦なく首輪が恐ろしい力で締まってそれを許してくれなかった。そして今、アタシが見せ付ける裸よりも扇情的なヒモパンツの貼り付いた股間に食い入るように見入っている、吐き気を催すブヨブヨの百貫デブから目を反らす事も出来ないのだ。アタシの首をガッチリと捕らえた「あやつりの首輪」を作り出している、貫太の凄まじい邪悪な想念がオーラとなって辺りに立ちこめ、至近距離で見られている羞ずかしい股間からカラダの中が汚染されていく。アタシは、まるで蛇に睨まれた蛙のように冷や汗をかきながら、スカートを持ち上げた格好で全く動けなくなっていた。

「そのパンツならはいたまま出来ますね。
 スカートを片手でめくったまま、もう片手でオナニーする所を僕に見せて下さい。」
「……そんなこと……
 んあ〜っっ!!」

 カラカラに乾いた喉からようやく絞り出したためらいの言葉は、すかさず強烈な首輪締め付けの報復を受けた。逃げ場を失ったアタシは仕方なく左手でスカートを大胆にめくり上げ、貫太の目に堂々と晒された頼りないヒモパンだけの股間に右手を当てがっていく。

「満里奈さん、僕もオナニーしますから、見せ合いながら一緒にイキましょう。」

 そんなとんでもない事を言い出した貫太は、さっさと巨大な学生ズボンを下ろしパンツをずらして、おぞましいモノを取り出して見せた。目を反らす事も禁じられているアタシはやむなくソレを見て、(大きい)と思ってしまった。ブヨブヨの脂肪の塊みたいな下腹部に隠れていても、ハッキリと固く勃っている様子が見えたのだから、実際に大きなサイズなのだと思う。バージンのアタシにそれを判別するだけの知識はなかったが、女の本能がコイツの男性器が並ではない事を告げていた。

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