イカせ屋
二次元世界の調教師:作

■ 1

 組の事務所にある、古ぼけた畳敷きの和室、通称「仕置き部屋」の中は、サヨさんと言う女盛りの全裸の美女が醸し出す匂い立つような色香が充満して、ムッとむせ返るような熱気に溢れていた。

  実際この部屋は暑い。7月下旬で夏の盛りまっただ中だと言うのに、この部屋のエアコンはひょっとすると20年以上前からあるのではないかと思われる骨董品のような代物で、生ぬるい風が送られて来るだけで、ちっとも利きやしない。

 が、吹けば飛ぶようなチンケな暴力団山田組で、「女を抱く」と言う三度の飯より好きな事を生業としておまんまを食わせてもらっている俺は、暑いだ寒いだとぜいたくを言えるような身分ではない。

 それにこの仕事でなければ絶対に縁などなかろうと思われる、上品で美しい人妻とお互い汗だくになりながら一戦交えると言うのも、なかなか乙なものだ。

「さ、奥さん、こってりかわいがってやるからよ、大人しくアンヨを開きな。」

「ああ……
 は、羞ずかしい……」

 後ろ手錠の生まれたままの姿で仰向けに寝かされているサヨさんは、俺がいかにも柔らかそうな雪白で大きな双のふくらみの先端の彼女の年齢からすると驚く程可憐なピンク色を残した蕾を、鳥の羽毛でスーッスーッと軽く交互にくすぐってやると、早くも甘く拗ねるような淫声を洩らして羞じらいを口にした。

 くーっ、たまんねえな。

 手錠を嵌めているように囚われの身の彼女の両肢を強引に開かせて事に及ぶ事など簡単だが、それでは情緒もへったくれもなく、「イカせ屋」の名が泣くと言うものだ。

 嫌がり体を固くしている女を徹底的にかわいがって身も心も籠絡し、自分から体を開いて男を求めるように堕としてしまうのが、俺のやり方なのだ。

 初めてここに連れて来られた時には、ろくでもない旦那に操立てして気丈に振る舞い、体に触れるだけで舌を噛んでしまうのではないかと言うくらい俺を嫌がり、心を閉ざしていたこの美しい人妻を、俺は「イカせ屋」のテクニックを駆使して何度も抱いて性の歓びを教えてやり、これが最後の逢瀬と言うわけだ。

 果たしてサヨさんはゆっくりととじ合わせていたムチムチの太股の力を緩め始めているではないか!

 サヨさんは身内にたぎる女盛りの欲情に負けて自ら体を開きながら、まるで若い女性のような羞じらいを見せてくれる素晴らしい女性だ。

 年齢不相応と言ったピンクの乳首はしかし、さすが40台半ばの女盛りらしく熟れ切っていて、羽毛のくすぐりであっと言う間にググッとそそり勃ち、まるでグミのようなプリプリの眺めが恐ろしく悩ましい。

 部屋の隅で黙って息をこらして熱い視線を送って来ているユウイチもすっかり興奮して、大きなイチモツをズボンから取り出すと我慢出来ずしごき始めていた。

 俺はマサキチ。幼なじみの悪友ケンジが組頭をやっている暴力団山田組で、金づるとなるワケありの女性達を抱いて性の歓びを教え込み、観念させて組の資金源として身を売らせるという、通称「イカせ屋」と言う立場の人間だ。

 このサヨさんと言う美貌の人妻は、どうやら旦那の借金のかたにここへ売られて来たらしい。

「へへへ、奥さん、とても子供を産んだとは思えねえ、いい体してるぜ。
 それ、この乳なんか母乳が出そうじゃねえか。」

「あ、ああ〜っっ!!」

 俺がタップリ羽毛で焦らして発情し切ったグミの実を唇に吸い取って、柔らかいのにプリプリと若々しい弾力も十分の乳房をやわやわと揉みほぐしながらチューッと吸い上げてやると、サヨさんは感極まったよがり声を張り上げた。

 このまま集中して吸ってやれば、それだけでイッテしまいそうな歓びぶりだ。俺は双つの先端部を交互に吸って膨らみを緩やかに揉みほぐしサヨさんに歓びを味わわせてから唇を外した。

「奥さん、すっかり俺好みの、かわいい女になったな。」

 サヨさんのぱっちりとしたつぶらな瞳が潤み切って、何とも言えない悩ましい表情で俺を見ている。

 そうだ、アンタの体はもう旦那のものじゃねえ。自分に正直になって、素直に快楽に身を任せるんだ。

 俺が心の中でそううそぶきながら唇を合わせて行くと、サヨさんは抗いもせず易々と唇を与え、俺が舌を差し入れていくと積極的にその舌と舌を絡め合わせ、目をつぶってウットリと至福の表情すら浮かべていた。

 もう完全にサヨさんは俺の性技に身も心も委ね、積極的に背徳の快楽を味わおうとしているのだ。

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