イカせ屋
二次元世界の調教師:作

■ 6

 当時俺は30代で精力も十分だし、射精コントロールを身に着けてめったな事では暴発しない自信があったのだ。

 それでも「仕事」の時には避妊具のコンドームを必ず装着し万一の事態に備えていたのだが、ある時あまりにも俺好みのまだ若い女性に対して禁を破り、生で楽しんでしまったのだ。

 結果は彼女の魅力に我を見失った俺が暴発してしまった精子が何と命中。性風俗で働かせていた彼女が妊娠した事を知らされた時、俺以上に仁義を重んじるケンジ親分が激怒して、責任を取った俺は彼女と結婚したのだ。

 が、いくら何でも毎日さまざまな女と行為を重ねる「イカせ屋」がまともな結婚生活を送れるわけがない。

 一応義理を果たすため彼女が出産し、子供がある程度の年齢になるまで養ってやるように言われていた俺だったが、彼女の方が愛想をつかす形で2歳になっていた子供を連れて家を出て行き、不自然な結婚生活は3年足らずで幕を下ろしたのだ。

 毎日男と寝る生活から救われた彼女と、一目で彼女にゾッコン惚れ込んでいた俺とは、そんな不自然な形でも同棲生活が成立し、無事にかわいい女児も生まれて表面上は幸せな結婚生活だった。

 少なくとも俺は彼女を愛していたし、不十分ながら良き夫であり父親として振る舞おうと努力したつもりだった。

 が、毎日他の女性と情を交わしている夫を、彼女がどんな気持ちで見ていたことか、俺には想像がつかない。

 ある日突然別れを切り出した彼女は、何の未練も見せず子供を連れて俺の前から消えて行った。俺の方も彼女を引き留める言葉が見つからず、ただ呆然と見送るだけだった。

 以来、彼女からは全く音沙汰がなく、本気で惚れていた彼女と実の娘を一気に失った俺は、「イカせ屋」の仁義を破り報いを受けた自分を激しく悔いる事になった。

 俺は彼女と娘がその後どこで何をして暮らしているのか知らないし、会った事もない。今でも思い出す度、罪悪感で猛烈に胸が痛む。二度と過ちを起こさぬよう、パイプカット手術を受けたのはこういう事情だ。

 さてそんな俺の事情など知る由もないサヨさんは、安心した様子でとんでもない事を言い始めた。

「あ、あの……
 もっと、お願いします……」

「悪いが奥さん。
 アンタのような淫乱さんは俺1人じゃ役不足のようだ。」

「イヤッ!」

 サヨさんはよほど良かったと見えて、俺のムスコをギュッと万力のような力で締め付けて硬度を保たせている。が、それは一時的なもので、彼女をさらに歓ばせる力は、俺にはもうない。

「おい、ユウイチ、後は頼んだぞ。」

「わかりやした!」

 俺はこの飢えた人妻を、精力があり余り、俺よりサイズのデカいチンポを持つユウイチに回してやる事にしたのだ。

 嫌がるサヨさんを無理矢理引き離すと、喜色満面であっと言う間に服を脱ぎ、仰向けで若い力の漲るペニスを勢い良くそそり勃たせたユウイチの方へ向かわせる。

「ユウイチ、ゴムを付けるのを忘れるな。」

「へい、承知しやした。」

 ユウイチに俺の失敗を話した事はないが、「イカせ屋」の仁義については、いつも口うるさく言い聞かせてある。

 素直にサックを勃起ペニスに被せるユウイチを見た俺は安心し、同時に自分のムスコが急速にしぼんで行くのを感じていた。

 サヨさんは現金なもので、自分よりはるかに若い、息子と言ってもおかしくない年齢のユウイチが、俺よりたくましいペニスをギンギンに勃起させているのを、ウットリと艶めかしい視線で見やると、よろしくお願いします、とペコリとお辞儀していた。

 今度ケンジ親分に抱かせる時には、三つ指を付いて挨拶するように言っておかねばなるまい。ケンジには調教が終わった女を回す事になっている。

 ケンジは俺に輪を掛けた女好きなのだ。ケンジの気に入るような女に仕上げると言う目標があるので、俺の仕事も熱が入ると言うものだ。

 人妻としての慎みをかなぐり捨てたサヨさんは、もう本能のままに淫らに振る舞い、ユウイチに覆い被さってそそり勃つペニスをくわえ込むと、はしたない声を上げながら激しく腰を振り始めていた。

「スゲエや!
 奥さん、僕のチンポが食い千切られそうですよ……」

 ろくでなしの夫の呪縛から解放されたサヨさんは、テクニックはなくてもサイズが大きく、何よりイキの良いユウイチのナニに、すぐ夢中になったようで、息子のような若い青年を相手に大声でよがりまくりながら大きな乳房とお尻を揺さぶり上げ、見ている方が羞ずかしくなるような派手な乱れようだ。これならケンジ親分に献上しても大丈夫だろう。

「健闘を祈るぞ。」

 その言葉は、全身汗みずくで激しく一戦を交えている親子のような年齢差の2人の耳には届いていないようだ。

 俺は体中に心地良い疲労を覚えながら、昼食をとって昼寝でもするかと、服を着て「仕置き部屋」を後にしたのだった。

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