イカせ屋
二次元世界の調教師:作
■ 12
「へへへ、お嬢さん。
逆ナンした彼氏が、アンタの体に興奮して出しちまったぜ。
嬉しいだろう……」
「んんーっっ!!」
娘は何やら呻いたが、ますます唾液が顔を汚して汚辱を味わわされるだけの事だった。
「ユウイチ、夜までおあずけだ。
続きは晩飯を食ってからだ。」
「え!?
マジっすか……」
ここで一旦引き上げようとする俺の提案に、ユウイチは本心から驚いた声を出した。
こいつの単純な頭では、早くも目隠しと口枷に参ってしまい、女っぽくなって来たはねかえり娘を放っておくなど考えにも及ばないのだろう。
が、ガッツかないのが「イカせ屋」の最も大切な心得なのだ。特に気が強く、こちらに敵意を剥き出しにするようなこんな女は、なにもせずほっておくいわゆる「放置責め」が一番だ。
心を閉ざし頑なに身を固めようとしている女性に対して、ジタバタと行動を仕掛けるだけが能ではない。
不服そうなユウイチを連れ出し「仕置き部屋」に外から鍵を掛ける。
放置された娘はわけがわからず、頭が混乱しているに違いない。目が見えず口も利けない彼女にとって、半ば蒸し風呂のような体力を消耗する部屋の中での数時間は永遠にも思われる長くて辛い時間となるだろう。
部屋を出るなりユウイチが言う。
「あのクスリは何ですか?
媚薬でしょうか?」
「馬鹿言え。
んなもんが信用出来るか!」
ギャグを嵌める時、娘の口に流し込んだアンプル薬剤の事だ。俺は基本的に媚薬だのと言う、女をその気にさせる薬なんざ、大した効果はないと思っている。
そんなのを信じるのはエロ小説の読み過ぎだ。そんな不確かなものでなく、女の性調教に確実な効果のあるクスリを使ったのだ。
「あれは利尿剤さ。
ションベンが近くなるクスリだ。」
下剤でも良かったのだが、そこまでやらなくても十分だ。意味が分かりかねているユウイチも、その現場で女の反応を見れば納得出来るだろう。
「俺はもうちょっと仮眠を取るから、オメエ晩飯も弁当を買って来てくれ。
2時間たったら起こしに来い。
別嬪さんを眺めながら晩飯だ。」
「はあ……
何だか気の長い話ですねえ。」
泊まる場所のない家出娘の調教だ。時間は有り余るほどある。急いては事をし損じると言うではないか。
それに正直な話、今の所ムクリとも反応しない俺のムスコに、少しでも活力を与えたかったのだ。
ユウイチにとどめを任せるつもりだったが、あの、昔惚れた女にソックリな美女を見てしまった後では、とても放ってはおけなかった。万一それが人の道に外れるような事になろうとも。
約束の2時間後過酷な状態で放置しておいた娘は、全身にビッシリと玉の汗をにじませ、ボールギャグから垂れ流し状態の涎が床にまでこぼれ落ちるという、見るも無惨なグショグショヌルヌルの中、俺たちの気配を感じると明らかにビクンと反応を示していた。
(ちとやり過ぎだったかな?)
このシビアな蒸し暑さを計算に入れていなかった俺は、まるで水の中から上がったようなウェットなセーラー服美女の姿にそんな感想を持ったが、この状態を2時間耐え抜き泣きもせず理性を保っているらしき娘を見て少し安心した。
下手をすれば精神に異常をきたしてもおかしくない。放置責めはそれほど過酷な責めなのだ。
俺達は先程と同様、娘のすぐ前にどっかと腰を下ろし、弁当を広げて水から上がった人魚のようなびしょ濡れの美女を見上げた。
ここから後はユウイチに任せてある。頭の回転のにぶいアイツのために、始めの手順もしっかり教えてやった。後はユウイチを見守り、必要に応じて俺も手伝う心づもりだ。
が、手を出す事はしても、絶対に声は娘に聞かせない。娘に、襲っているのがユウイチだけだと思わせるためだ。
残念ながらこの子は俺には心を開いてくれそうにない。それはさっきの反応でわかっていた。ユウイチだけだと思えば、もともと自分から声を掛けたくらいだから、心も体もたやすく開いてくれるに違いない。
■つづき
■目次
■メニュー
■作者別