下着泥棒
二次元世界の調教師:作

■ 3

男の子達がお酒を出して来た時、私は注意してやめさせる事が出来なかった。それどころか、お姉さんもどうぞ、と言われて私は生まれて初めて本格的なアルコールを口にしていた。そのジュースみたいに甘い飲料はしかし、実は相当きついお酒が入ってたらしい。私はあっと言う間に目が回って気を失っていたのだ。

 ハッと目を覚ましたのは次の日の明け方だった。

「お姉ちゃん、大丈夫?」

 床に倒れて寝ていた私に、沙織が毛布を掛けてくれたらしい。セーラー服を着ていたはずだが、これも沙織が着替えさせてくれたのだろう、私はゆったりしたホームウェアを着ていた。

「お水をどうぞ。」

「ありがと。」

 私は沙織が用意してくれた水をゴクゴクと飲み干す。喉がからからに渇いていたので、生き返ったような気分だ。が、頭がズキズキと痛んで全身が猛烈に気怠い。生まれて始めて飲んだお酒がいけなかったのだろう。

「お風呂に入るといいよ。
 アタシ沸かして来たげるから。」

「う、うん……」

 沙織が浴室へと向かい、部屋の時計を確かめると4時台だった。テーブルの上は既に片付けられ、飲酒の痕跡などみじんも残っていない。沙織の事だ。ママにばれないよう、すみずみまで奇麗にしたのだろう。うう、頭が痛いし、吐き気がする。これが2日酔いと言うものか。

 沙織に勧められるままに浴室に向かった私が服を脱いでると、沙織がガラリ、と脱衣所のドアを開けて入って来た。

「ちょっと沙織!」

「お姉ちゃん、一緒に入ろ。
 アタシお姉ちゃんを奇麗に洗ったげる。」

 一体この子は何を言ってるんだろう。私が全裸を隠す事も出来ず、アルコールの影響で幻覚でも見てるのだろうかと思ってると、沙織がケイタイでパシャリと写真を撮った。

「な、何撮ったの?」

「お姉ちゃんの奇麗な裸。」

うむ。あり得ない会話だ。私はやはりまだ夢でも見てるに違いない。風呂の前で呆然としてると、更なる衝撃が私を襲った。沙織も服を脱ぎ始めその下から現れたのは、見覚えのある控え目な花柄プリントの下着。下着泥棒に盗まれたはずのアタシのパンツとブラだった。

「お姉ちゃん、ごめん。
 アタシが下着泥棒。
 昨日からアタシ、洗濯してないお姉ちゃんのブラとパンツ着けてたの。」

「な、な……
 何すんの、沙織っ?!」
 
 私が言葉を失って唇を慄わせてると、沙織はいきなり両腕をとってねじり上げ、背中でガチャリ、と何かで留めた。手錠だ! あまりに意外な急展開に私の頭はまともに働かず、何か悪い夢でも見てるんじゃないかと混乱してるうちに浴室に連れ込まれてた。

「香苗姉ちゃんはアタシのかわいいお人形さんよ。
 キレイキレイしたげるから、大人しくしてなさい。」

 それから沙織は、私の手が使えないのをいいことに、全身をボディーシャンプーで洗って来た。くすぐったいような気持ちいいような感覚が込み上げて来た私が、沙織に問い掛ける声は羞ずかしいくらい慄えてうまくしゃべれなかった。

「な……
 なんで、こんな……」

「お姉ちゃんが大好きだから。
 アタシ、お姉ちゃんが欲しいの!」

「だ、ダメ……
 そんなの、いけない……
 うふうんっっ!!」

 くすぐったさばかりだったのが、おっぱいに手が掛かるとえっちな鼻声が洩れてしまう。

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