下着泥棒
二次元世界の調教師:作

■ 5

「泣かないで、お姉ちゃん。
 いい子にしてたら絶対そんな事しないから……」

「来ないでっ!」

 ケイタイを置いた沙織が私の方に向かって来た。

「前からだと危ないな。」

 この子はもうかわいい妹の沙織なんかじゃない。何か悪いものに取り憑かれてるんだ。私は寄って来たら何とか自由になる脚で蹴って防御しようと思ってたけど、沙織は先刻承知とばかりに回り込んで私の背中にピタリと体を寄せて来た。

 高い位置から首輪を繋がれてるのでほとんど爪先立ち状態の私に、背後からにじり寄る沙織の形をした化け物から逃れる術はない。

「お姉ちゃん、キスしよ。」

 私の方が背が高いので、背伸びしながら耳元でそう囁く沙織。私は妹の興奮した吐息を感じてゾクリとおぞましい感覚を覚えて、顔を背けてた。

「嫌がらないでよ。」

 昨日までの沙織だったら、もしかすると自然とこんな関係になってもおかしくなかった。でも、豹変してしまった彼女はおぞまし過ぎる。すると、背中にピトリと嫌らしく貼り付いた沙織は両手を回して私の乳房に触れて来た。

「その気にさせたげる。」

「や、やめて! ……」

「お姉ちゃんが、お乳の先っちょすごく感じちゃうの、わかってるんだから……」

「ああ……」

 沙織が触れるか触れないかのようなソフトタッチで、ソッと両乳首に触れて来ると、私は声が甘くトロけてしまう。うう、気持ちいい……

 妹にこんな事されて、と強い嫌悪感を覚えてるのに、反比例するように私の体が反応してしまうのをどうしようもない。

「ホラ、もうコリコリになっちゃった。」

 あっと言う間に沙織の指に摘れた乳頭が充血してピーンと固くなってしまい、そこを指でクリクリと転がされるとますますグッと心地良い戦慄がこみ上げて来た。

「お姉ちゃんのおっぱい、おっきいな。
 アタシもこんなになりたい〜」

 沙織が乳首を指股に挟み柔らかい掌で胸の膨らみを包み込みながら、自分の乳房を私の背中に押し付けて来た。口ではそう言っても、この子の乳房も十分なボリュームがあって柔らかい感触がしっかりと伝わって来る。

 そして沙織がゆっくりと乳房を揉みしだき始めると、その甘美さに私は慄然として体の力が抜けて行くのを感じていた。

(ああ、凄くいい……
 どうしてこの子はこんなに上手なんだろう?)

「気持ちいい、お姉ちゃん?
 アタシ、毎日オナってるから、どうやったら女の子が良くなるか、わかってるつもりなんだけど。」

(ああ……
 も、もうダメえ〜……)

 沙織の言葉に嘘偽りはなかった。ごく軽く触れた手を、焦れったいくらいゆっくり動かして来るのが、たまらなく良かった。やわやわと揉みほぐされる膨らみから次々に優しい快感が込み上げ、時折指股がグリッと乳首を挟み込むように刺激して来ると、鋭い悦楽の矢が打ち込まれて来るみたいだ。

  妹にされてる、と初めに感じたおぞましさはすぐに雲散霧消し、私はとうとう、ああ、ああ〜、と淫らな鼻声が洩れてしまうのも防げなくなった。これがよがり泣きと言うものか。

「気分出してくれたんだ、嬉しい……」

「沙織っ!
 も、もう、やめてよお……」

 男の人との経験もなく、オナニーすらした事のなかった私は、何か途方もない感覚がやって来る予感に怯え、必死で口走った。

「うふふ、イキそうなんだ、お姉ちゃん。」
 
 と、沙織はそこで手を休めた。

(やめないで)

 信じられない言葉が頭に浮かんだ私は、顔が火照って火のように真っ赤になってるのを感じた。

「ずるいよね、お姉ちゃん。」

 私の乳房を握り締めたまま、沙織は思いをぶつけて来た。

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