淫蝶
二次元世界の調教師:作

■ 7

「吉野先生はご主人との夜の生活はいかがですかな?」
「そんなこと……」

 私は校長先生のくせに何て不道徳なことをおっしゃるのだろうと思いました。

――抱くのなら、早くお抱きになればいいではありませんか

 もちろんそんなはしたないことを口にはしませんでしたが、私は体を鑑賞してお世辞を口にしながらゆっくりと服を脱がせ、なかなか手を出して来ない校長先生のペースに焦れて、そんな気持ちに陥っていました。でもそれは校長先生がおっしゃった「ゾクゾクする」妖しい興奮がどんどん募って来たのが怖かったのです。早く抱いてくれないと、この嫌らしい興奮が抑え切れなくなり、主人以外の男性に抱かれながら歓びを覚えてしまうかも知れません。もしそんなことになったら、愛する主人にどう顔向けすれば良いのでしょうか。酒に酔わされ拘束されて、抱かれることは覚悟しましたが、絶対に淫らな反応を示してはなりません。それが私の偽らざる心境でした。

「ひょっとして夜の方はご無沙汰なのではありませんか? 何を隠そう、私など家内とはとんとご無沙汰でもう1年近くありませんな」
「校長先生に申し上げる必要はございません!」

 私の方は1年以上主人に抱かれたことはなかったのですが、失礼ながら20歳以上年かさの校長先生ご夫婦に夜の生活がなくても普通なのではないでしょうか? そしてそんなことより、夫婦の間の秘め事を堂々と口にされる校長先生に嫌悪を覚えた私は、初めて強い口調で反発していました。

「まあいいでしょう。すぐにわかることです」

 その意味深な言葉に、私は又ゾクリと新たな興奮が込み上げて来る気がして泣きたくなりました。そしてついに校長先生は黒いブラジャーを外してしまったのです。

「おお! これは又素晴らしいお乳ですな。まるで西欧の名画を見るようですぞ。感激ですよ、お美しい吉野先生は体の方までこんなにお美しいとは……」

――嘘ばっかり

 これはもう完全にお世辞だと思いました。だって私は華奢なのに乳房が大き過ぎるので、年齢と共に完全に垂れてしまい、コンプレックスを持っている部分なのです。

「それにこのプリプリのお乳首はどうですか。見ているだけで涎がこぼれそうですぞ。こんな美しくて淫らなお乳をお持ちでは、ご主人は離してくれますまい」

――ああ、もう、主人のことは言わないで……

 考えてみれば当然なのですが、校長先生が嫌らしい好色な目線で私の体を賞賛していたことを知り、今から抱かれてしまうのだと思うと、主人のことを持ち出されるのはとても辛いことでした。校長先生に抱かれて私のはしたない体は主人を裏切らず淫らな反応を示さないでいることが出来るでしょうか? まだ上半身しか脱がされていないのに、これまで経験したことのない興奮を覚えている私には、その自信はまるでありませんでした。

「ああんっっ!!」

 饒舌な校長先生が黙り込まれた、と思った次の瞬間両の胸乳に手を掛けられました。

「まだちょっと触れただけですよ。どうしてそんな嫌らしい声が出るのですか、吉野先生」
「だって……ああ〜っっ!!」

 ワインの中に仕込まれていたと思われるおクスリには、媚薬の効果もあったのに違いありません。それに目隠しされたのが意外な程効果的で、不意打ちを食ったような気分の私は、校長先生の両手が蠢きヤワヤワと双の膨らみを揉みしだき始めると、考えられない程の気持ち良さを覚えて淫らな声を我慢することが出来ませんでした。

「ふふふ、よほど欲求不満を溜め込んでいたと見えますぞ。ソレ、ココを弄ってあげましょう」
「ウヒイ〜ッッ!!」

 校長先生が乳房を揉みながら先端の大きすぎる熟れた実をクリクリと指で弄り回すと、強烈な快感が弾けて私の口からは淫らそのもののよがり声が吹きこぼれていました。そしてさらに、校長先生が左右の乳首に唇を被せ交互にチューッと強く吸い上げると、私はグンと背筋を弓なりに反らせる明白な反応を見せてしまいました。

「あれあれ、もうおイキになったのですか?」
 
 校長先生が乳房を柔らかく掴み乳首を指股に挟んだままで、耳元に口を寄せ嫌らしくそう囁かれました。

――ち、違います!

 私はそう抗議するつもりで弱々しくかぶりを振りました。主人に抱かれることはもう1年以上ありませんが、絶頂に達してしまったなんてことはいつ以来でしょう。そして乳房の愛撫だけで気をやってしまうだなんて、もちろん生まれて初めての経験で、とても信じられない気持ちでした。

「ほほう、おイキになったように見えたのですが」
「違います!」

 今度は口に出してハッキリ抵抗しましたが、すぐに報復を受けてしまいました。

「こうされてもお感じにはならないのですか?」
「だ、ダメえ〜っっ!!」

 校長先生の手指がいたぶりを再開すると、すぐに私は背筋を反らせてしまい、ソフトな乳房責めの前に私はアンアン嫌らしい声を吹きこぼしながらのけ反りっぱなしで悶絶してしまいました。本当に優しくソフトな揉み方なのに、乳房がトロけてしまいそうなほど気持ちが良く、乳首を刺激されるともう開けていられなくなった目蓋の裏に火花が散るほどの快感が迸りました。

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