淫蝶
二次元世界の調教師:作

■ 9

――いっそ、校長先生のおっしゃる通り……

 この淫らな体を鎮めてもらうだけで良いのです。長々と指でアソコの中を弄られている内に、校長先生のセックスフレンドになる、と言うあり得ない選択がどんどん現実味を帯びて来てしまうのを感じ、ついにはその指に粘膜を絡み付かせてイッテしまいそうになる有様でした。

 その夜遅く、校長先生は私を自宅まで送り届け主人に堂々と挨拶を交わす剛胆ぶりを見せました。主人がかわいそうなほどに恐縮して校長先生に頭を下げるのを見ていると、私は何とも言えない複雑な気分になり、タクシーの中で聞かされた言葉に戦慄を覚えていました。

「明日から毎日お会い出来ます。ゆっくりお話をしてから結論をお伺いしましょう……それからまりあさんの特待生はいつでも取り消されることがあり得ることをお忘れなく。言いたくはありませんが、あなたの職も安泰ではありませんぞ」

 それは何とも卑劣な脅迫でした。校長先生にぺこぺこと頭を下げている主人が、溺愛しているまりあの青蝶への進学を欣喜雀躍として喜び、彼女の初々しい制服姿に目を細めていた今日の入学式が、まるで遠い昔の出来事であるかのように頭に浮かびます。ほとんど休日もなく働いている主人の、最大の生き甲斐であろうと思われるまりあが、青蝶の特待生を外されてしまったら? さらに私の職まで奪われてしまったならば? そんなことは恐ろしくて想像もしたくありません。その日はもう悶々と眠れぬ一夜を過ごしましたが、結論を出しあぐねている私の心より先に、体の方は一足先に結論を出していたのです。

 次の日の朝、生まれて初めて味わう2日酔いのような症状に苦しんでいた私は校長室に呼ばれたのですが、2人切りになったと見るや、校長先生は私のお尻をサッと触って来たのです。するとゾクリと、昨日縛られて目隠しされた時に覚えたおぞましい興奮が蘇り、私はまるで初めて痴漢に遭った女学生のように真っ赤になりドキドキと胸をときめかせてしまったのです。それから後はどんどん大胆になる校長先生の手に、他人が見ていてもわからないようお触りされてしまいました。その度に体にわき起こる興奮はより鮮烈になり、信じ難いことにお昼休みにはトイレで指を使って胸を揉み、股間をクチュクチュと弄る一人えっちで体を慰めねばなりませんでした。それはもちろん、あのクリームの効果だったのですが、それにしてもこんなにはしたなく反応してしまうのは、やはり気付かぬ間に1年も放っておかれた私の体が密かに欲求不満を溜め込んでいたせいだったのでしょうか。その日の放課後、校長先生に求められるままに、私は体を開いて抱かれてしまったのです。それも学校の校長室と言う、とんでもない場所で。

「両手を背中にお回しなさい」

 部屋の中で2人切りになり、入口に中から鍵を掛けた校長先生がそうおっしゃると、私は昨夜の興奮が蘇ってしまい無言でその格好をとっていました。そして校長先生が両手を束ねてガチャリと手錠を掛けられると、全身が慄えおののく程ゾクゾクとイケない感触が込み上げて来て、私は校長先生にリードされるまま淫らな行為に耽ってしまいました。

「セックスフレンドになって下さる決心が付いたようですな」

 そう聞かれても私は無言でした。でも校長先生に体を優しくまさぐられるのに大人しく身を任せ、アンアンと嫌らしいよがり声を聞かせていましたから、承諾したも同然でした。

「外国ではフリーセックスと言う考えもあるやにお伺いしたことがありますが」

 校長先生が一見して日本人には見えない外見から、私を貞操観念の弱い女だと思っていたらしいことがわかり、強く抗議したい気持ちになりましたが、校長室の床にうつ伏せになってお尻を上げる獣のような姿勢で主人以外の男性に貫かれて、どうしようもない快楽によがり泣きを昂ぶらせていた私には無理と言うものでした。

 外国人女性の方が貞操観念が弱いと言うのは大きな誤解です。母はブロンドの白人女性ですが、厳格なカトリックの家庭で育ち、日本人よりよっぽど古風な考えの持ち主です。結婚するまで婚前交渉を持つなどとんでもないことで、結婚したら一生その男性にお仕えし、良き妻、良き母として過ごすようにと教えられました。母の考えは妊娠中絶も離婚も道徳的に許されないというもので、そのため私は肌の露出を控え男性を刺激しないようにとしつけられました。万一レイプされて妊娠しようものなら、その子供を出産しなければならないからです。母の里では実際にそんな悲劇も起こるそうでした。だから高校時代の私は、セーラー服のスカートを誰よりも長くしてはいていました。

 母は今近所に暮らしていますが、どんどん短くなっていく日本の女子高生たちのスカートに眉をひそめ、まりあに絶対あんな格好をさせてはならないと、口うるさく言って来るくらいです。それは私も同感で、ただでさえフランス人形みたいで目立つまりあは、中学時代にもう多くの男子から言い寄られているみたいです。外見とは違い大人しくて真面目なまりあはそれが嫌でたまらないようですが、肌の露出を抑えなければ将来それこそ暴漢の格好の標的になってしまうかも知れません。それは私自身が通って来た道ですから、よくわかっています。日本社会で、日本人離れしたルックスの混血女性が生きていくのは危険がいっぱいなのです。

 私は母の教えをよく守り、お見合いで結婚するまで、男性と1対1でお付き合いしたこともありませんでした。新婚初夜が本当に初めての経験で、真面目で優しい主人に一生付いていき、幸福な家庭を築こうと固く決意しておりました。主人以外の男性に自ら体を開き、あろうことか女の歓びを覚えて感激に打ち震えて快楽を口にする痴態を晒している私を見たら、母は卒倒してしまうでしょう。私自身こんなことになってしまうなんて、夢にも思わなかったのですから。校長先生に出逢うまでは。

「吉野先生、昨日教えて差し上げたことをもうお忘れになりましたか?」

 力強く、パンパンと私のお尻に腰をぶつける音さえ響かせながら素晴らしい律動をバックから送り込んで来る校長先生に言われて、私はついに屈服の言葉を張り上げていました。

「いくうううっっっ!!!」

 こうして私は毎日朝晩校長室で、校長先生と淫らな行為に耽るのが日課となりました。「セックスフレンド」とは名ばかりで、実質的にはSの校長先生がどMの私を「セックス奴隷」として調教して下さっているのです。朝は私が校長先生におクチでご奉仕して濃厚なお情けを飲ませて頂き、例の媚薬クリームを体に塗って頂きます。そして夕刻校長先生を求めてはしたなく疼き上がる体に校長先生のシンボルを入れて頂き、タップリとお情けを子宮まで浴びせて頂く。これがいつもの定番です。

 そして私がすっかり淫らで大きくなってしまったオサネを包皮を剥いて露出させることが出来るようになった頃から3匹の青い淫蝶による調教が始まりました。どんな女性にとっても一番性感が集中した泣き所は、何と言ってもやはり胸と股間の3点の突起でしょう。その3箇所に止まってはばたき、ジーッといたたまれないバイブレーションを送り込んで来る淫蝶の刺激は強烈です。とりわけ包皮を剥いて恐ろしく鋭敏になった股間の「花の種」に止まって蠢く淫蝶は、人目がなければ腰を大きくグラインドさせて大声で泣きじゃくりたくなるくらいの心地良さでした。

 下着を着けていると淫蝶が押さえ付けられて振動が強まってしまうし、下着を着けないでいると凄まじい羞恥に責められる上、何かの折に淫蝶に触れてしまうと飛び上がりたくなるような強烈な振動に襲われるのです。これでは手の施しようがなく、私は淫蝶によってとめどなくはしたない淫らな女に作り替えられていきました。

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